3000円以下で愉しむ、銀座名店の江戸前技光るちらし寿司|江戸グルメ(4)

2019年1月4日

お出かけ
ULM編集部

江戸前寿司の銀座の名店に寿司を食べに行くというのは、敷居が高いと感じる人も多いのではないでしょうか。しかし、「ちらし寿司」なら手頃な価格で、名店の雰囲気を味わうことも、江戸前寿司の技を堪能することもできます。今回の江戸グルメでは、コスパ最高の銀座寿司名店のちらし寿司を紹介します。


決め手は「シャリの美味しさと具材の相性にあり」

「江戸前寿司」の本家本元で、寿司店の数がとりわけ多い東京。なかでも、日本一の寿司激戦区といわれているのが銀座です。数多の食通やセレブが本物を求めてやって来るこの地で、「名店」と呼ばれる寿司屋に多い江戸前寿司の店に行くのは、多くの人たちが敷居が高いと感じるのではないでしょうか。

寿司激戦区の銀座の寿司名店には江戸前寿司が多い。写真はイメージ(2018年12月、宮崎佳代子撮影)

 しかし、江戸前寿司の名店にも「ちらし寿司」という、にぎりよりも手頃な価格のメニューがあります。「ばらちらし」や「吹き寄せちらし」が挙げられます。ばらちらしは、お土産など持ち帰りもできるメニューとしても人気です。銀座名店であれば、にぎり寿司よりグッとお手頃なメニューにして、その店の実力を知る目安になるものでもあります。

 そうは言っても、5000円もちらし寿司に払うなら、ランチでにぎりを食べた方が、と思う人も多いことでしょう。そこで、江戸前寿司の銀座名店で3000円以下で食べられるちらし寿司を紹介します。ちなみに、「江戸前寿司」とは何かについて、当サイトの別記事「今さら聞けない『江戸前寿司』の意味、海鮮丼とちらし寿司の違いとは?」で紹介しています。そちらを読むと江戸前寿司のちらしの粋について、よりわかると思います。

 最初は、銀座6丁目にある「鮨 さゝ木」のばらちらしです。店主で寿司職人の佐々木博章さんは3代目。勝どきから銀座に店を移転して8年になります。

「鮨 さゝ木」の店内。カウンターに立つのが、同店3代目の佐々木博章さん(2018年12月、宮崎佳代子撮影)。

 同店のちらし寿司のメニューに、「ばらちらし」と「特製ばらちらし」があります。

 ばらちらしは2000円(税込)というお手頃価格。赤い塗りの丼との色合いも考慮した彩の美しい一品です。ネタは漬けにしたマグロとカツオ、酢で〆たコハダ、煮切りの塗られたイカ、蒸しダコ、イクラ。そして出し巻き玉子。常時7〜8種類の具材を載せるそうです。

 ひと口食べた瞬間、まず固めのシャリの食感の良さと美味しさが際立ちました。次に、具材それぞれの味と旨みが絶妙なバランス感覚であること。キューブ状にカットした出し巻き玉子も彩り、食感、味わいのアクセントになっています。シャリの上には、刻んだ干瓢(かんぴょう)とガリをちらし、五味が複雑に絡みあって抜群のハーモニーを奏でています。

ばらちらし 2000円(税込)。お椀付き(2018年12月、宮崎佳代子撮影)。

 ひとつの丼のなかに、江戸前寿司らしい仕事が多彩に織り込まれていると感じましたが、その決め手は意外にも「シャリですね」と佐々木さんは話します。

「シャリは脇役に見られがちですが、寿司に限らず、ご飯(米)が美味しいというのは、米が国の財政にもなりえたご飯信仰の強い日本人にとって、料理の絶対的美味しさの条件なんです。ちらしはシャリの分量が多いですから、味わいの決め手としてかなりこだわっています」(佐々木さん)。

 確かに最初に口の中で際立ったのはシャリの味わい。それが具材の味を引き立て、多層的な旨みを醸し出すという緻密な美味しさでした。

「鮨 さゝ木」では、ばらちらしのワンランク上の特製ばらちらし(5000円、税込)にも、刺身は使っておらず、とことん、江戸前仕事にこだわる正統派。「ちらしは私にとって、派手さがない、手間がかかる、利益が取れない、と悪い要素3拍子です」と言って笑います。ゆえに客はコスパの良さを感じ、その丁寧な仕事ぶりに次はにぎりを、という気持ちにさせられるのかもしれません。

江戸前の合わせ技、名店「青木」のばらちらし


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