もうすぐ節分 恵方巻きからわかる「日本文化」の面白さと寛容さ
2020年1月25日
ライフ節分の風物詩として、毎年さまざまな意味で注目される恵方巻き。そんな恵方巻きの歴史などについて、法政大学大学院教授の増淵敏之さんが解説します。
日本文化は寛容性が高い
この数年、コンビニエンスストアのウインドーに恵方巻きの予約案内が貼られているのを見ると、「もうじき節分なんだな」と感じるようになりました。すっかり人々の暮らしに定着したといえます。
日本では、このような商品キャンペーンが年中行事と絡み合い、生活に不可欠のものになることがよくあります。まったくもって不思議な現象で、筆者(増淵敏之。法政大学大学院教授)は、そこに日本の面白さを感じています。

バレンタインデーやハロウィーンなどは、もともと企業が仕掛けたイベントであることを知っている人は少なくないでしょう。しかし、それらが知らぬ間に日本の生活習慣に組み込まれているさまは、日本の文化論を考える上でとても興味深いです。
日本文化は、「極めて寛容性が高い」と言わざるを得ません。おそらくこの寛容性が例えば食文化でいうと、日本オリジナルのラーメンやカレーライスなどを作る要因となっているのでしょう。
ラーメンやカレーライスは本来、海外の食文化です。しかし日本人は日本の風土や食感に合わせて改良を続け、現在に至っています。もちろん輸入文化だけではなく、貴重な存在だったものを「一般化」して、手中に収めることに長けているのです。

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