「ビッグエッグ」の愛称、どこへ行った? 平成初期を彩った東京ドームを振り返る
2019年11月10日
知る!TOKYO令和を迎えた今、平成もまた懐かしさとともに振り返る時代となりました。平成文化研究科の山下メロさんによる「平成レトロ」研究、今回は1988(昭和63)年に完成した東京ドームが舞台です。
東京の名所といえば、東京ドームだった時代
筆者(山下メロ。平成文化研究家)は平成の文化を「平成レトロ」と呼んで研究しています。なかでも、現在と文化が大きく異なる平成の初期を専門的に扱っています。
1989(平成元)年の頃はちょうどバブル絶頂期で、東京に新しい名所がどんどん誕生しました。そんな平成初期に盛り上がっていた東京を見ていきましょう。

今回は水道橋の駅からほど近い、プロ野球・読売ジャイアンツの本拠地である東京ドームについて振り返りたいと思います。
後楽園競輪場の跡地に東京ドームが完成したのは1988(昭和63)年。まさに昭和の終わりです。現在の北海道日本ハムファイターズも移転前には東京ドームを本拠地としていて、読売ジャイアンツとダブルフランチャイズだったことを覚えている人も多いのではないでしょうか。
しかし、それだけではありません。忘れてはならないのが東京ドーム開業時につけられた愛称「BIG EGG(ビッグエッグ)」です。むしろ開業当初は「東京ドーム」は使われておらず「ビッグエッグ」のほうが優先して使用されていました。
野球場というより、もはや東京の新名所、観光スポットとなっていた東京ドームの売店では、お土産向けのグッズも数多く売られていました。そのほとんどには、東京ドームではなく「ビッグエッグ」と書かれていました。
1980年代から90年代にかけて、日本全国の観光地で売られていた子ども向けの観光地土産が「ファンシー絵みやげ」です。
そのなかには、東京の名所をたくさん描くことで「これぞ東京」といわんばかりのデザインの商品が数多くありました。それまでは東京タワーや池袋のサンシャイン60が必ず描かれていましたが、ここでも新名所・東京ドームが登場します。
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