えっ、本当に東京? 70年前の風景にタイムスリップ、足立区・堀切周辺を歩く
2019年9月29日
お出かけ東武スカイツリーライン「浅草駅」から5駅目の堀切駅周辺は、昭和レトロファンにはたまらないスポット。紀行ライターのカベルナリア吉田さんが歩きます。
駅前はまさかの、土手と川!?
「列車とホームの間隔が、広く開いている箇所がございます」
グワンと大きくカーブを描くホームに、列車が滑り込みます。アナウンスの通り、大きく開いた隙間に足を取られないよう、エイヤッとまたいでホームへ。

狭い改札口を抜け外に出ると、駅前は……え、土手?
土手の向こうを、広い川が流れています。ロータリーも全国チェーンのコーヒー屋も、ここにはありません。
そして振り返り、いま出たばかりの駅を見ると、さらに驚きます。すさまじく年季の入った、一軒家を思わせる簡素な駅舎。浅草からここまで10分強。今どき都内に、それも都心の近くに、こんなひなびた駅と駅前があるなんて。
その駅は東武スカイツリーライン――伊勢崎線といったほうがわかりやすいでしょうか。浅草から5駅目の、堀切駅です。
1902年に開業
堀切駅は1902(明治35)年開業、110年以上の歴史を誇る駅です。その所在地は東京都葛飾区堀切、ではなくて足立区千住曙町。駅名と同じ葛飾区堀切は、駅前を流れる荒川を渡った向こうにあり、そこには京成線の堀切菖蒲園駅があります。

もともと荒川は、利根川の氾濫を防ぐため人工的に掘削された放水路です。掘削工事に伴い、今よりもっと東側にあった堀切駅は1924(大正13)年に、放水路の西側である現在地に移転されました。
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