変貌する調布駅周辺 「鉄道の地下化」が生んだ3つの施設と、超有名建築家が手掛ける駅前広場の未来とは
2019年8月18日
お出かけ鉄道の地下化で、調布駅周辺が大きく変化を遂げています。まち探訪家の鳴海行人さんがその詳細を解説します。
まちを南北に分断していた調布駅
新宿から京王線で20分弱ほど特急に揺られると調布駅につきます。多摩地区にある人口約23万人の調布市の中心です。近年この「調布駅周辺」が大きく様変わりしつつあります。

調布駅周辺は元々、地上に京王京王線(以下、京王線)と京王相模原線(同、相模原線)が走り、駅で平面交差しながら合流していました。利便性重視のために京王線の府中方面からの列車と、相模原線の多摩センター方面からの列車が同時にやってくることもあり、その様子は鉄道ファンをはじめ多くの人に親しまれてきました。
こうして2路線が合流する重要な駅であったものの、ホームは狭く、まちを南北に分断していました。
そこで2003(平成15)年度から2014年度にかけて行われたのが、「調布駅付近連続立体交差事業」です。事業では1150億円を投じ、調布駅を含む京王線の2.8kmの区間と相模原線の0.9kmの区間を地下化しました。そして調布、布田、国領の3駅を地下化するとともに18か所の踏切を解消しました。
調布駅が地下化されたのは2012年のこと。ホームは上り方面と下り方面のフロアがそれぞれ異なる2層構造となり、ホームはかなり広くなりました。そして、駅の上に広々とした地上空間が現れました。
この地上空間を有効活用するために京王電鉄が新しい商業施設「トリエ京王調布」を開発、2017年9月にオープンしました。施設のデザインコンセプトは「“街を結ぶ”、”人を結ぶ”、“緑を結ぶ”」とし、街のランドマークとなれるような施設づくりを目指しました。この背景には人口減少時代を迎えるにあたって、「選ばれる沿線」そして「選ばれるまち」となるために沿線価値を高めたいという思いがあります。

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