音声ガイドはなんと松岡修造! 江戸東京博物館で五輪の特別展、『いだてん』モデルの資料も展示

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音声ガイドはなんと松岡修造! 江戸東京博物館で五輪の特別展、『いだてん』モデルの資料も展示

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特別展「江戸のスポーツと東京オリンピック」が江戸東京博物館で開催中。江戸から今に至るまでのスポーツの歩み、オリンピックへの道のりが、貴重な資料から見て取れます。

江戸時代、シンクロナイズドスイミングのようなスポーツがあった?

 2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催まであと約1年。観戦チケットの抽選も行われ、次第に熱気が高まりを見せるなか、江戸東京博物館(墨田区横網)で特別展「江戸のスポーツと東京オリンピック」が開催されています。会期は2019年8月25日(日)まで。

特別展「江戸のスポーツと東京オリンピック」会場の様子(2019年7月5日、高橋亜矢子撮影)



 本展は、日本の「スポーツ」前史に着目したもの。開国までは、独自文化を育んでいた日本人が、西洋の文化を吸収するようになり、スポーツとの関わりを深め、オリンピックへの挑戦を始める――。その経過や、一時代を築いてきた先人たちの積み重ねた歴史を、じっくりと噛みしめられるような、全5章構成になっています。

 第1章は「江戸の『スポーツ』事情」。江戸時代に楽しまれたスポーツにまつわる資料が並びます。例えば、シンクロナイズドスイミングのような、江戸の曲芸的な泳ぎが描かれた絵画など。伝説の力士「雷電為右衛門」の大きな道中羽織や手形も展示されています。197センチあったといわれる「雷電為右衛門」なので、そのすべてが極大サイズ。間近で見るとびっくりするかもしれません。

「油が引いてある柱を登る」過酷な運動会の様子も

 第2章は「近代スポーツと東京」。ここで見られるのは、開国以降のスポーツ文化です。

「日本の運動会のルーツのひとつ」といわれる、1868(慶応4)年に横須賀製鉄所で行われた催しの様子を描いた資料も展示。そこには、綱渡りや、油が引いてある柱を登っている様子、大きな袋に入りながら、両足でぴょんぴょん飛ぶ様子などが描かれています。

 そのほか、応援合戦の加熱から、1906(明治39)年に中止されたという、早稲田大学と慶応大学の野球対抗戦「早慶戦」で使われたユニフォームなども展示。西洋からの刺激を受け、文明が花開くなかで、日本人のスポーツ観がどのように変移したのかが見て取れます。

金栗四三さんのユニフォームなど(2019年7月5日、高橋亜矢子撮影)



 第3章は「オリンピックへの道」。2019年のNHK大河ドラマ『いだてん』の登場人物、「日本で初めてオリンピックに参加した男」金栗四三さん本人の貴重な資料も登場します。

 例えば、金栗さんがストックホルム大会で着用したユニフォームや、当時の日記、マラソンの際に使用した足袋(複製)など。幻に終わった「1940(昭和15)年」の東京オリンピックの資料も並びます。

 第4章は、「1964年東京オリンピック・パラリンピック」。デザイナー亀倉雄策さんによるポスターが張り巡らされ、当時のユニフォームや映像が並び、「はじめての東京オリンピック」の熱狂を伝えます。そして第5章は「1964年東京オリンピック・パラリンピックに向けて」。会場の位置が書かれた、日本地図などが掲出されています。

音声ガイダンスは松岡修造! 「2020大会が終わったら灰になる」

 そんな同展は音声ガイドナビゲーターを、熱血スポーツキャスターで、元オリンピックテニスプレイヤーである、松岡修造さんが担当するのもポイント。音声ガイド(別途550円要)は、楽しくわかりやすく、それぞれの展示物の魅力が語られています。

内覧会に出席した松岡修造さん(2019年7月5日、高橋亜矢子撮影)



 松岡さんは、同展の内覧会や開会式にも出席。待ち構える報道陣の前に、自身の音声ガイドを装着しながら登場し、音声ガイドの感想を聞かれると「わかりやすい!」「ガイドの語り口調が冷静」と自画自賛。笑いを誘う場面もありました。

 加えて、2020年の東京五輪を全力で応援していきたいという思いも熱弁。「大会が終わったら、灰になるような気持ちで、思いを伝えていきたい」と話しました。なお、音声ガイドのなかにも「松岡修造『オリンピックと私』」という項目があり、松岡さんの熱い思いを確認することができます。

 普段はスポーツを実践したり、観戦していない人であっても、文化や歴史を知る機会として楽しめそうな同展。休日の選択肢のひとつにぜひ。

●特別展「江戸のスポーツと東京オリンピック」

・会期:2019年7月6日(土)~8月25日(日)
・開館時間:9:00~17:30
※土曜日は19:30まで。7月19日、26日、8月2日、9日、16日、23日は21:00まで。入館は閉館の30分前まで。
・休館日:月曜日(7月15日、8月12日は開館)、7月16日(火)
※会期中に一部、展示品の入れ替えがあります。
・観覧料:一般1000円、大学専門学校生500円、中高生と65歳以上500円(常設展との共通券は別途料金設定あり)

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