一足早く薫り高い春を満喫!都内の梅の名所と梅まつり

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一足早く薫り高い春を満喫!都内の梅の名所と梅まつり

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日野京子

エデュケーショナルライター

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古くは桜よりも愛でられていた梅の花。まだ雪の降る早春から咲き始め、2月に花開く紅白の梅だけでなく、1月中から寒さに耐えて花をつける蝋梅(ロウバイ)にも根強いファンが。今回は、都内の梅の名所と見頃に行われる各所の「梅まつり」について、エデュケーショナルライターの日野京子さんがご紹介します。

 まだまだ寒い日が続いていますが、2月4日に立春を迎えれば暦の上では春となります。少しずつ春めいた色味がショーウィンドウに増え始め、街を歩いていると季節の進みを感じる機会が増えています。

 自然に目を向けると、早春の花の代表格である梅が咲き始めます。梅は3~5世紀頃に中国から伝来し、古くから人々に愛されてきた花。その香りや美しさは和歌にも多く詠まれています。

 今回は一足早く春を感じられる都内の梅の名所と、2月から3月にかけて行われる梅まつりをご紹介していきます。ぜひ早春のお出かけ先の参考にしてみてください。

府中市・郷土の森は小高い丘に梅が咲き誇る(画像:photoAC)



江戸時代から梅の名所として知られる湯島天満宮

 文京区にある湯島天満宮、通称「湯島天神」は菅原道真をまつり、多くの受験生が合格祈願をしに訪れる神社として有名です。

 2023年の大河ドラマの主人公でもある徳川家康も湯島天満宮に朱印5石を与え、年貢や課役を免除される寺社領地として認められた由緒ある神社でもあります。

梅まつりの季節、湯島天満宮には屋台も立ち並ぶ(画像:photoAC)

 祭神である菅原道真が梅をこよなく愛していたこともあり、湯島天満宮は江戸時代から梅の名所として人気を集めました。

 その名残は現在も受け継がれています。昭和33年から始まった梅まつりは今年66回目を迎え、2023年2月8日(水)~3月8日(水)まで開催されます。

 神社には約300本の梅の花が植えられ、種類は13本。その8割が白梅ですが、一本の木に紅白の梅が咲く「思いのまま」などが咲き誇ります。

 土日は物産展もあり、お祭りらしい雰囲気を堪能できます。

庭園の水際に散る花片が風流(画像:photoAC)

約700本の梅が順次開花する世田谷の梅まつり

 東京の梅の名所は湯島天満宮だけではありません。

 世田谷区の羽根木公園には梅林があり、紅梅270本、白梅380本と650本の梅が植えられている都内有数の梅の名所です。

日当たりの良い公園でのんびり散策(画像:photoAC)

 昭和40年代に梅の植樹が行われ、その後も継続して種類が増えて現在に至ります。

 紅梅でも淡いピンクや濃い紅梅と多種多様な梅を見られ、まだ肌寒さを感じる2月や3月でも春の訪れを感じることができます。 

 毎年2月から3月にかけて梅まつりが開催され、44回目となる今年は2月11日(土)から3月5日(日)の予定で実施されます。

 期間中の土日祝日を中心に、お祭り会場で催し物や梅ジャムなどのお店が出店され、梅を鑑賞しつつ梅干しや梅大福といったおみやげを購入するのも、お祭りの醍醐味の一つです。

早咲きの梅やしだれ梅など多様な梅が650本。梅の香りに春の訪れを感じる(画像:photoAC)

梅のライトアップも行われる郷土の森の梅まつり

 梅は早春の花であり桜のようにライトアップされることは少ないなか、府中市の郷土の森で行われる梅まつりでは4日間限定でライトアップが行われます。

 郷土の森は、博物館や野外ステージを含む約14万平米もの広大な施設です。さまざまな植物や樹木が植えられ、とくに梅は約120種類1,300本が植えられる梅の名所。

1,300本の梅は早咲きの品種から順にすでに咲き始めており、全体の見頃は2月中旬(画像:photoAC)

 2023年の梅まつり開催期間は2月4日(土)~3月12日(日)。このうち2月25日(土)・26日(日)、3月4日(土)・5日(日)の4日間限定で梅のライトアップが実施されます。

 闇夜に浮かぶ紅白の梅の姿は幻想的で、桜とはまた違う美しさがあります。

 梅まつり期間中の土日祝日は、古民家探検ツアーやあめ細工の実演など、さまざまなイベントが行われます。会場に足を運んで、梅の花やイベントのにぎわいから春到来を感じてみてはいかがでしょうか?

多摩川沿いに並ぶ香りの強いロウバイの小径は1月下旬までが見頃(イメージ画像:photoAC)

春は着実に近づいています

 厳しい寒さが続いているといつまでたっても春が来ない気がしてしまいますが、都内でも早咲きの梅の花が咲くなど、着実に春の足音が近づいてきています。

 季節のお祭りも徐々に回復してきています。春は桜という方も、一足早く春の訪れを探しに梅まつりに出かけてみてはいかがですか?

雪は消ぬとも(イメージ画像:photoAC)

湯島天満宮「梅まつり」
開催期間:2023年2月8日(水)~3月8日(水)
入園時間:8:00~19:30
入園料:無料
所在地:東京都文京区湯島3-30-1
アクセス:東京メトロ千代田線 湯島駅より徒歩2分 
東京メトロ銀座線 上野広小路駅より徒歩5分 
東京メトロ丸ノ内線 本郷三丁目駅より徒歩10分 
JR山手線・京浜東北線 御徒町駅より徒歩8分
都営大江戸線 上野御徒町駅より徒歩5分

羽根木公園「せたがや梅まつり」
開催期間:2023年2月11日(土・祝)~3月5日(日)
開催時間:10:00~16:00
入園料:無料
所在地:東京都世田谷区代田4-38-52
アクセス:小田急線 梅ヶ丘駅より徒歩5分
小田急線 世田谷代田駅より徒歩10分
京王井の頭線 東松原駅より徒歩7分

府中市郷土の森博物館「郷土の森 梅まつり」
開催期間:2023年2月4日(土)~3月12日(日)
※ライトアップ実施期間:2月25日(土)・26日(日)、3月4日(土)・5日(日)17:00~20:00(入場は19:30まで)
入園時間:9:00~17:00(入場は16:00まで)
入場料:大人300円、中学生以下150円
所在地:東京都東京都府中市南町6-32
TEL:042-368-7921
アクセス:JR武蔵野線・南武線 府中本町駅より徒歩20分
西武多摩川線 是政駅より徒歩20分
京王線・JR南武線 分倍河原駅よりバスで約6分「郷土の森正門前」「南町二丁目」停留所下車すぐ
京王線 中河原駅よりバスで約7分「芝間稲荷神社」停留所下車、徒歩7分

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