スーツケースの鍵を忘れたことを空港で気づいたらどうする? 指紋認証ロックが登場
成田にはあって、羽田にはない解錠サービス 海外渡航に空港へ行き、いざチェックインをしようとした際、スーツケースの鍵を忘れたことに気づく。そう多いケースではないと思いますが、もしそんなミスをしてしまい、家まで取りに帰ったり、家族に届けてもらったりする時間がない場合、どうしたらいいのでしょうか。羽田空港と成田国際空港で調べてみました。 スーツケースイメージ(画像:写真AC) まず成田空港ですが、こちらは鍵を開けてくれる店があります。第1ターミナル中央B1Fにある「リアット!」と、第2ターミナル本館3Fにある手荷物一時預り所(運営:成田国際空港振興協会)内のリペアサービスです。第2ターミナル本館1Fには「RIMOWAエアポートサービスカウンター」があり、こちらはリモワスーツケースに限って暗証ロックの解錠を無料で実施しています。 「リアット!」に聞いたところ、解錠の費用は2160円(税込)かかるそうです。暗証ロックの解錠も同価格で行っています。鍵を壊さずに開けるので、解錠後も元の鍵を使用できます。元鍵がない状態での合鍵の製作は、8000〜1万4000円かかるとのこと。したがって、1000円前後のTSAロック(米国運輸保安局の認可・承認を受けた旅行鞄用の錠)やロック付きスーツケースベルトを購入して鍵の代わりにする人が多いそうです。 第2ターミナルの手荷物一時預かり所では、解錠の費用は3100円(税込)だそうです。こちらも、解錠後も元の鍵を使用できますが、合鍵の製作は元鍵がないとできないとのことでした。 羽田空港に関しては、成田空港のように解錠サービスを行っている店が空港内にありません(2019年5月現在)。したがって、出張サービスを行っている業社(複数あり)を呼んで開錠してもらう対処法となります。 しかし、業者が空港に到着するまでに最短でも20〜30分かかり、道路状況によっては1時間以上かかることもあるそうです。複数社に出張料込みの費用を訪ねたところ、鍵の種類により6000〜1万2000円程度かかるとの回答でした。旅行前に予定外の大きな出費となってしまうので、忘れることのないよう十分に気をつけたいものです。 鍵の心配無用、指紋認証ロック機構搭載のスーツケースが登場鍵の心配無用、指紋認証ロック機構搭載のスーツケースが登場 こういった鍵のトラブルを防ぐため、近年、指紋認証によって解錠できるスーツケースが登場しています。かばん製造販売のエース(渋谷区神宮前)でも、2019年5月10日(金)より、ブランド初の指紋認証ロック機構を搭載したスーツケース「STARIA Vs TOUCH(スタリア ブイエス タッチ)」を発売開始しました。 エースの指紋認証ロック機構を搭載したスーツケース「STARIA Vs TOUCH」。3サイズあり、価格は6万6000円、6万9000円、7万7000円(画像:エース) 同製品は、あらかじめ指紋を登録すればセンサー(タッチパッド)に指をかざすだけで解錠が行えます。指紋は最大5つまで登録可能です。初期化によって、指紋の登録を変更し直すこともできます。 指紋認証のほかにキー式ロックも搭載しており、TSAロックに対応しているため、アメリカの空港で鍵をかけたまま荷物を預けることができます。また、鍵を持って来るのを忘れても、ファスナーのスライダー(つまみ部分)を鍵穴に差し込むと自動的にロックされるため、施錠のための合鍵を作ったり代用品を購入する必要もありません。 色はグレーとブラックの2色。3サイズあり、一番小さいサイズのものは、100席以上の機内持込適応サイズとなっています。 海外ではスマホを活用して解錠のできるスーツケースも登場しており、今後スーツケースにも「スマート化」の波が押し寄せ、鍵要らずになるものが増えるかもしれません。
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