都内の「ナンバープレート地名」、いくつ知ってる? 対象地域もおさらいします
東京を車で走っていると、多くのナンバープレートの都内地域を見かけます。いったい都内にはいくつの地名があるのでしょうか。ドライブライターのカツさんが解説します。車のナンバープレートを見てみると…… 日本の車には前方・後方にナンバープレートを装着することが義務づけられており、車の識別がわかるように、それぞれが違う番号のナンバープレートを装着しています。 東京を走る車のナンバープレートのイメージ(画像:写真AC) ナンバープレートには、番号以外にひらがな1文字と地域が表示されており、その車の本拠地がある程度わかるようになっています。 ナンバープレートに表示されている地域は通常、管轄の運輸支局や自動車検査登録事務所があるところと決まっており、車を登録する市町村が管轄する地域のナンバープレートを割り振ります。 それを意識しながら東京を走る車のナンバープレートを見ると、都内のナンバープレートだけでも、実にさまざまな地域のナンバープレートがあることがわかります。 2021年6月のデータによると、東京都の車の登録台数は約442万台と都道府県別で第1位です。そのため必然的に車に関する施設も増え、ナンバープレートの地域も多くなっています。 東京のナンバープレートには、いったいどのような地域があるのでしょうか。最近増えている地域の理由に触れつつ、探っていきます。 23区内に八つの地域ナンバーが存在 東京23区内だけでも、なんと八つの地域のナンバープレートが存在します。他の地域にくらべて圧倒的な多さです。 具体的には、 ・品川 ・練馬 ・足立 ・世田谷 ・杉並 ・江東 ・葛飾 ・板橋 で、区内の少し都心から離れた区が主に使われています。 東京を走る車のナンバープレートのイメージ(画像:写真AC) 先ほど、ナンバープレートの地域は運輸支局や自動車検査登録事務所があるところ、と書きましたが、品川区と練馬区には東京運輸支局が、足立区には自動車検査登録事務所があるため、品川・練馬・足立は昔からナンバープレートの地域として存在していました。 しかし、世田谷・杉並・江東・葛飾・板橋には管轄運輸支局や自動車検査登録事務所はありません。それにも関わらず、なぜナンバープレートに表示されているのでしょうか? 「ご当地ナンバー」というカテゴリー「ご当地ナンバー」というカテゴリー 実は、五つの地域は「ご当地ナンバー」と呼ばれるカテゴリーで、ナンバープレートの地域として登録されているのです。ご当地ナンバーとは、国土交通省が地域振興・観光振興などの一環として2004(平成16)年に始めたものです。 現在の基準では、 ・対象地域内の登録台数が10万台を超えている ・複数の市町村を含む対象地域とするものとして、対象地域内の登録台数がおよそ5万台を超えるのに加えて、登録する地域が国内外においてある程度の知名度を有していること のいずれかを満たしていると、国土交通省が新規ナンバープレート地域の募集を行った際に応募できます。その結果、2014年11月には世田谷・杉並ナンバーが、2020年5月には江東・葛飾・板橋ナンバーが誕生しました。 今後も国土交通省が新規ナンバープレート地域の募集をする可能性があるため、ナンバープレートの地域が増えることが期待されます。 しかし、あまり地域が増えるとひとつのナンバープレートの対象地域の範囲が狭くなるため、住所などを特定されやすくなるなどの懸念があり、慎重に計画していくことが求められています。 23区以外はふたつのナンバー 東京23区以外の地域では、 ・多摩 ・八王子 のふたつのナンバープレートが存在します。 八王子ナンバーの車(画像:カツ) 多摩ナンバーの対象地域は ・立川市 ・武蔵野市 ・三鷹市 ・府中市 ・昭島市 ・調布市 ・町田市 ・小金井市 ・小平市 ・東村山市 ・国分寺市 ・国立市 ・東大和市 ・東久留米市 ・狛江市 ・清瀬市 ・武蔵村山市 ・多摩市 ・稲城市 ・西東京市 で、それ以外の ・八王子市 ・青梅市 ・日野市 ・福生市 ・あきる野市 ・羽村市 ・瑞穂町 ・日の出町 ・檜原村 ・奥多摩町 は八王子ナンバーです。 自動車検査登録事務所は国立市と八王子市にありますが、八王子ナンバーが存在するのに対し、国立ナンバーが存在しないのは、国立市より多摩の方が知名度があり、わかりやすいという観点からと考えられます。 前述のとおり、日野市は八王子ナンバーですが、多摩川を挟んだ立川市は多摩ナンバーです。八王子ナンバーと多摩ナンバーの境目はわかりづらいため、実際に住んでいる人でも、自分の地域がどちらのナンバーになるか知らない人さえいます。 ちなみにナンバープレートの地域は、車庫証明書に記載される使用本拠地で基本的に決まるため、八王子市に住んでいる人が立川市の自動車販売店で車を買っても、登録は八王子ナンバーとなります。 都内全地域のナンバープレートをチェックしよう都内全地域のナンバープレートをチェックしよう 2020年のご当地ナンバー募集で17地域が追加になり、登録地域は以前に比べてかなり増えました。それにともない、対象地域が山梨県と静岡県の2県にまたがる富士山ナンバーのような、特徴のあるナンバープレートも登場しています。 ドライブのイメージ(画像:写真AC) また、東京都内でも、葛飾・江東・板橋のナンバープレートを見かける機会が増えてきました。 知らない地域のナンバープレートを見かけるとなんだかワクワクしたり、自分が乗っている車と同じ地域を見かけると親近感が湧いたりしてきます。地元にいると当たり前のことですが、地元から離れた地域で見かけると、親近感がより一層湧きます。 私はまだ達成していませんが、全地域のナンバープレートを見るチャレンジも楽しいと思いますので、ぜひやってみましょう。まずは東京都内の八つのナンバープレートから始めるのがおすすめです。
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