お金に関する正しい知識の習得や、転職・就職活動を有利に進めること、自身のスキルアップなどを目的に、FP(ファイナンシャルプランナー)の資格取得を目指す人が年々増加傾向にあります。
ファイナンシャルプランナーの資格は、1級〜3級まで存在しますが、なかでも3級は、難易度が低く、独学でも十分に合格を目指せることで知られています。
そこでこの記事では、ファイナンシャルプランナー3級試験の内容や合格点、おすすめの勉強方法について網羅的に解説します。
試験の出題内容や、資格取得にかかる費用についても説明していますので将来的にファイナンシャルプランナー3級資格を取得したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
※本記事はアーバンライフメトロが独自に記事を制作し、講座の紹介にはアフィリエイトプログラムの協力をいただいています。
FP3級は独学で合格できる
結論からいうと、ファイナンシャルプランナー3級の資格取得は、独学でも十分に目指すことが可能です。
ファイナンシャルプランナー3級の平均合格率は70%程度です。3級は、ファイナンシャルプランナー試験のなかでも、特に入門的な試験にあたるため、基礎知識をしっかりと勉強しておけば、難なく試験を突破できることでしょう。
FP3級を取得するための勉強時間は?
では、ファイナンシャルプランナー3級に確実に合格するためには、どれくらいの勉強時間を重ねれば良いのでしょうか。
ここでは、ファイナンシャルプランナー3級を取得するための具体的な勉強時間について説明します。
合格だけを目指すなら20時間
ファイナンシャルプランナー3級の資格取得自体がゴールなのであれば、過去問題のなかから出題傾向の高い問題を中心に勉強すれば、最短20時間程度の勉強時間で合格できる可能性があります。
ただし、限られた時間のなかで確実に合格を狙うのであれば、集中して勉強に取り組まなければなりません。
また、合格することそのものが目標の場合は、試験後も知識を有しておくために、継続して勉強を続けることも重要です。基礎知識だけの骨組みだけでなく、応用問題にもチャレンジしつつ、肉づけをすることも意識してください。
内容をしっかり理解するなら80~120時間
ファイナンシャルプランナー3級の知識を十分に身につけ、内容を正しく理解したうえで試験突破を目指すのであれば、勉強時間は、80時間〜120時間程度が目安だといわれています。
このトータルの時間数を、1日あたりで勉強にあてられる時間で割ることで、どれくらいの期間、学習したほうが良いか、スケジュールを立てられます。
仮に1日に2時間勉強できる場合、勉強期間は2カ月〜3カ月ほど必要になります。
一方、1日に4時間程度勉強できる場合は、1カ月〜2カ月ほどの期間で済み、勉強期間が短くなります。
FP3級試験は年に3回実施されるため、試験日から逆算してみてから、勉強をスタートさせる時期を決めてしまうのもひとつの手です。
ただし、この期間は全ての人に当てはまるわけではなく、学習方法や習得の速度などによって必要な期間は異なります。
そのため、時間や期間に囚われすぎず、自分が理解できたと思えたら試験に臨みましょう
2つの試験団体の違い|FP3級
ファイナンシャルプランナー技能検定試験は、「金融財政事情研究会(きんざい)」と「日本FP協会」という2団体が行っています。
2つの試験団体で共通している点は、「資格の価値」や「学科試験問題の内容」「受験料・受験日程」「上位資格への受験資格」などです。
一方、「実技試験の内容」や「受験会場」「合格証書の書式」などは、それぞれの団体で異なります。
「きんざい」と「FP協会」どちらで受ける?
上記で、FP3級について、金融財政事情研究会とFP協会では「実技試験」の内容に違いがあると解説しました。では、具体的に両者でどのような違いがあるのでしょうか。
まず、きんざいの実技試験は「個人資産相談業務」と「保険顧客資産相談業務」の2種類です。
一方、FP協会とは、「資産設計提案業務」の1種類です。
きんざいの「保険顧客資産相談業務」は、保険に関する出問が主な範囲となり、リスク管理から多く出題されます。そのため、現在、保険会社に勤めている人や、保険に関すると知見が深い人に適した科目だといえるでしょう。反対に、FP協会の実技試験は出題内容が広い広く浅い傾向にあります。そのため、網羅的に勉強をしたい人や、苦手な分野がある人は、FP協会の検定をおすすめします。
FP3級の難易度は比較的低め
FP3級の難易度は、比較的低めとなっています。
例えば、日商簿記3級の合格率は、平均で20~50%程度であるのに対し、FP3級の合格率の平均は70%〜80%程度です。
人気がある国家資格の宅地建物取引士の合格率の平均は15%程度とかなり低い数字である一方、FP3級の直近で1番高かった合格率は2020年の89.64%と約6倍近くもの差があります。
行政書士と比べた場合も、行政書士の合格率は平均11%なので、数ある国家資格のなかでもFP3級の合格率は高いことがわかります。
ファイナルシャルプランナーの資格取得は決して難しくなく、初めての挑戦でも十分に合格できる試験です。
FP3級の合格率は毎年70%前後
【日本FP協会のFP3級の合格率】
| 筆記 | 実技 |
|---|
| 2022年5月 | 83,37% | 90.33% |
| 2022年1月 | 87,01% | 90,75% |
| 2021年9月 | 84,69% | 80,50% |
| 2021年5月 | 83,25% | 76,65% |
| 2021年1月 | 87,92% | 86,53% |
【きんざいのFP3級の合格率】
| 筆記 | 実技 |
| 2022年5月 | 49,03% | 52,22% |
| 2022年1月 | 62,52% | 45,98% |
| 2021年9月 | 53,31% | 46,29% |
| 2021年5月 | 47,81% | 53,16% |
| 2021年1月 | 63,75% | 57,29% |
FP3級試験の概要
ファイナンシャルプランナー3級の資格取得を成功に導くためには、FP3級試験の概要をしっかりと理解しておくことが欠かせません。ここでは、ファイナンシャルプランナー3級試験の概要について解説します。
試験日や申込期限などの日程
ファイナンシャルプランナー3級技能試験の受検日は、1月・5月・9月の年3回です。受検の申請期限は、通常、試験日の約2カ月前までで、申込みは郵送またはインターネットから行います。
具体的な申請期限日や受験日などは、その年によって異なるため、せっかく勉強した成果を無駄にしないように、HPを入念にチェックしておくことが大切です。
受験資格
ファイナンシャルプランナー3級技能試験は、誰でも受検することが可能です。
実際に、会社員や学生、主婦など幅広い年代・職業の人がFP3級を受験しています。
試験当日の受検地は、申し込みの際に希望する都道府県を指定することが可能です。
ただし、具体的な試験会場までは選ぶことができません。
自分が受検する会場は、申し込み後に送付されてくる受検票に記載されているため、しっかりと確認しましょう。
費用
ファイナンシャルプランナー3級技能試験にかかる費用は、資格取得のために必要な知識を身に付ける目的でかかる教材費などの費用と、受検するために必要な受検手数料などの費用に分けられます。
まず受験手数料は、学科4,000円+実技4,000円の合計8,000円です。ただし、当日試験会場に向かうための交通費や、申し込み時の振り込み手数料などが別途発生します。
次に、教材費など資格取得のための勉強費用ですが、これには個人差がありおおよそ1,000円〜64,800円ほどといわれています。
どのくらいの期間をかけて、どのような勉強方法で学ぶかにもよって異なりますが、独学で勉強するのが最も費用を抑えられます。
FP3級試験の内容・合格点
FP3級試験は、金融財政事情研究会、日本FP協会どちらであっても、学科試験はすべてマークシート形式で行われ、3択問題が計30問出題されます。
実技試験については、それぞれの協会で出題範囲が異なり、日本FP協会の場合は、「資産設計提案業務」に関する問題が計20問出題されます。
一方、金融財政事情研究会では、「個人資産相談業務」もしくは「保険顧客資産相談業務」のいずれかの問題が計15問出題されます。
| 試験内容 | 合格点 |
|---|
【学科試験】 ・ライフプランニングと資金計画 ・リスク管理 ・金融資産運用 ・タックスプランニング ・不動産 ・相続 ・事業承継 【実技試験】 ・資産設計提案業務 | 【学科試験】 60点満点中36点以上 【実技試験】 金融財政事情研究会の場合50点満点中30点以上日本FP協会の場合100点満点中60点以上 |
FP3級の勉強方法
FP3級の勉強方法は、大きく分けて「通信講座で学ぶ」「独学で学ぶ」の二つです。
それぞれで、メリット・デメリットは異なりますが、より効率的に学習するためには、通信講座がおすすめです。
ここでは、それぞれの勉強方法のメリットや費用感についてお伝えします。
通信講座で学ぶ
初めてファイナンシャルプランナー3級を目指す人は、通信講座の使用がおすすめです。通信講座では、初歩的な問題から応用編まで幅広い問題が提供されているため、体系的に勉強できます。また、苦手な箇所を何度でも繰り返し復習できるため、確実に合格したい人にとって通信講座は強い味方となるでしょう。ファイナンシャルプランナー3級通信講座の費用相場は、おおよそ4,950円~64,800円です。以下では、おすすめの通信講座を三つ紹介しますので、ぜひ自分に適した通信講座を選ぶ際の参考にしてください。
| 9会社名 | フォーサイト | アガルート | スタディング |
|---|
| 画像 |  |  |  |
| 特徴 | ・自分のペースで勉強できる ・忙しくてもスキマ時間で学習できる ・最短2カ月で合格を目指せる | ・フルカラーで分かりやすいテキスト ・出題傾向・実績に即した合理的な学習計画 ・今なら合格者に対する特典でAmazonギフト1万円分プレゼント(2022年9月現在) | ・リーズナブルな料金 ・身につきやすい映像授業 ・1回の講義が30分とコンパクト |
| コース/料金 | ファイナンシャルプランナー・FP通信講座:月3,600円×18回 | FP(ファイナンシャルプランナー)技能検定試験講座 2級3級合格講座:59,800円 | スタディングFP講座 FP3級合格コース:4,950円 |
| 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
独学で学ぶ
独学で勉強する最大のメリットは、勉強費用を抑えられる点にあります。
独学の場合、資格取得までにかかる費用は、教材費程度です。教材は、書店で1,000〜3,000円ほどで購入できます。
また、勉強時間を自分の生活リズムに合わせて設定できるため、スキマ時間を活用してキャリアアップが目指せる点も、独学のメリットです。
自分でスケジュールを組み立てて、じっくり勉強に取り組むのが得意な方におすすめです。
まとめ
今回は、ファイナンシャルプランナー3級試験の内容や難易度、おすすめの勉強方法についてお伝えしました。
FP3級の合格率はおおよそ70%で、他の資格と比較しても難しくないといわれています。
また、基本的に誰でも受検可能で、通信講座や教材なども豊富に揃っているため、初心者でも挑戦しやすい資格です。さらに、受験にかかる費用も、そこまで高くなく、独学でもポイントを抑えて勉強すれば、十分に合格を狙えます。
過去によく出てくる問題を繰り返し解きながら、効率よく勉強を進めていけば最短2〜3カ月ほどで取得できる可能性もあるため、気になっている方はぜひこの機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
本記事がファイナンシャルプランナー3級試験を検討している方の参考になれば幸いです。