「全国旅行支援」がいよいよ始動!Go Toトラベルとの違いや東京都民の注意点

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「全国旅行支援」がいよいよ始動!Go Toトラベルとの違いや東京都民の注意点

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シカマアキ

旅行ジャーナリスト、フォトグラファー

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東京都は2022年10月20日から、東京都以外は同10月11日から「全国旅行支援」を開始するとの発表がありました。「全国旅行支援」は、近くの地域のみが対象だった「県民割」の全国版に当たります。「Go To トラベル」に代わって実施される「全国旅行支援」の概要を、旅行ジャーナリストのシカマアキさんが解説します。

停止中「GoToトラベル」再開せず、新たに「全国旅行支援」始まる

 国内旅行がお得になる「全国旅行支援」が、2022年10月11日から始まります。約2年前、似たようなキャンペーンに「Go Toトラベル」がありました。これもお得に国内旅行ができたものの、現在は一時停止中。今回、Go Toトラベルと同じようで実は違う、という部分がいくつかあります。

沖縄・那覇空港に到着するJAL機(画像:シカマアキ)



 最もわかりやすいのが、Go Toトラベルが全国一律での旅行キャンペーンだったのに対し、全国旅行支援は都道府県ごとに対象者や割引率などが異なること。

 例えば、東京都は国が発表した10月11日からの全国旅行支援をこの日から開始せず、10月20日から遅れて実施することを先に発表済みです。ただ、東京都民が東京都以外を旅行する場合には、割引の対象となります。東京都内に宿泊する場合など、当面の間は割引対象外。1泊目と2泊目で東京都内と都外でまたがる旅行の場合もそれぞれ割引対象、割引対象外となるので、くれぐれも注意しましょう。

全国旅行支援を詳しく解説、ワクチン証明など必須

 全国旅行支援(全国旅行割)は、国内旅行の代金のうち「40%」が割引されるキャンペーンです。

■交通機関付き旅行商品(飛行機、鉄道、バスなど)・・・1泊ごと最大8,000円引き
■宿泊のみ・・・1泊ごと最大5,000円引き

 また、飲食店などで利用できるクーポン券も、合わせて配布されます。

■平日・・・1人1泊3,000円分
■休日・・・1人1泊1,000円分

 割引対象は、全国の都道府県からの旅行者。実施期間は、2022年10月11日から12月下旬までの予定。2022年10月11日以降の旅行を予約済みの場合も、全国旅行支援の対象であれば割引が適用されます。

新型コロナワクチン接種証明アプリ(画像:デジタル庁より抜粋)

 なお、ツアーの申し込み時や宿泊先のチェックイン時などに、以下のいずれかの提示も必要。ワクチンの証明書は、接種済み証、ワクチンパスポート、スマートフォンのデジタルアプリなどをあらかじめ用意しましょう。

■ワクチン3回済み接種証明書
■PCR検査、抗原定量検査(検体採取日+3日)、抗原定性検査(検体採取日+3日)の陰性証明書 ※ワクチン未接種、または1回もしくは2回のみの場合

<例>
■平日1泊2日で「12,500円」のホテルに泊まる
自己負担 7,500円/全国旅行支援 5,000円+クーポン券 3,000円
■平日2泊3日で「40,000円」の交通機関付きツアーを利用
自己負担 24,000円/全国旅行支援 16,000円+クーポン券 6,000円

Go Toトラベルとの違い、あくまで都道府県ごとの割引制度

 Go Toトラベルが2020年12月末に停止して以降、なかなか再開されない中、各都道府県では移動距離が少ない「県民割」「地域(ブロック)割」などの旅行支援を行ってきました。東京都で現在行われている都民割「もっとTokyo」がこれに該当します。

 全国旅行支援は、県民割などのいわば全国版です。しかし「対象の違い」「割引率の上限の違い」のほか、「キャンペーンがいつまでなのか」「他の割引と併用可能なのか」なども都道府県ごとに決めるため、違いが出ることも。それぞれの都道府県ごとに調べないといけません。

■対象エリア
全国旅行支援・・・全国(都道府県ごとに判断)
Go Toトラベル・・・全国

■割引率上限
全国旅行支援・・・最大40%(最大8,000円)
Go Toトラベル・・・最大30%(最大10,000円)

■クーポン券(いずれも1泊あたり)
全国旅行支援・・・平日3,000円・休日1,000円
Go Toトラベル・・・平日3,000円・休日1,000円

東京は対象外? 都内の割引は先送り、都外ならOK

 2022年10月11日に始まる全国旅行支援を前に、すでに実施中の県民割、ブロック割などは「2022年10月10日宿泊(11日チェックアウト)まで」とする都道府県が多数。10月11日を境に切り替わる予定のところがほとんどです。

赤羽橋から見た東京タワーと街並み (イメージ画像:photoAC)

 ただ、東京都のように、全国旅行支援の実施が他の道府県でも「延期」となる可能性もあります。東京都の小池百合子知事が、国の発表に対して「準備に間に合わない」と発言した通り、他の道府県においても、クーポン券の印刷が間に合わなかったり、宿泊施設や旅行会社などが混乱したりする可能性も。

 何度も言いますが、全国旅行支援を実施するか否かは、都道府県ごとの判断です。急に「早期終了」となると、対象期間以外は割引が当然ながら受けられません。

便乗値上げにくれぐれも注意、賢くお得に活用を

 全国旅行支援は、東京都が最初から参加しないことが発表されたものの、都民にとって影響は少なめです。他の道府県が実施する全国旅行支援は、都民も対象だからです。

 先のGo Toトラベルでは、当時の感染状況により、都民が当初対象外とされ、苦い思いを経験した人も多いでしょう。今回の全国旅行支援では、感染状況が急に悪化している気配はないため、このまま実施されそうです。

「Go Toトラベル」キャンペーンの案内(画像:シカマアキ)

 筆者は、Go Toトラベル、そして県民割やブロック割などを何度か利用したことがあります。1泊2日の九州旅行で6,000円もクーポン券をもらい、レンタカーに使ってもまだ余ってお土産を爆買いしたり、京都で1泊した際はクーポン券を含めて旅行代金が実質数百円というお得さだったりしました。どの旅行も本当にお得でした。

 ただ一方で当時目に付いたのが、県民割に合わせての「値上げ」です。とあるホテルでは、県民割の対象プランだけが通常の宿泊代金よりずいぶん高いというパターンが見られました。支援分やクーポン券の分と合わせて相殺して安ければまだ納得がいきますが、旅行ブームにまぎれて想定以上の高値である場合も。割引に惑わされず、本当にお得なのかを見極めることも大事です。

 いよいよ秋の行楽シーズン。全国旅行支援を利用し、賢くお得に旅に出ましょう。

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