JAL・ANA「格納庫」見学が羽田空港で人気!満員でも諦めず予約する方法
近年人気の工場見学や企業ミュージアム。中には人気で予約が取り難いツアーも。今回は旅行ジャーナリストのシカマアキさんが、羽田空港で体験できる人気ツアーの見学内容から予約の取り方まで、詳しく解説します。 近ごろ「大人の社会科見学」が人気です。特に、企業が自社の実績や社会貢献などをアピールするための博物館などは、子どものみならず大人も、楽しみながら学べる内容ぞろい。 ANAの飛行機が多い羽田空港。立ち寄るついでに見学ツアーがおすすめ(画像:シカマアキ) 羽田空港の敷地内にも、日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)の格納庫を見学したり、飛行機について学んだりできる施設がそれぞれあります。いずれも見学無料のため、予約開始と同時にほぼ満員になる人気ぶり。今回、JALとANAそれぞれ何度も見学したことのある筆者が、上手な予約方法などと合わせてご紹介します。 ●【JAL】過去の史料が充実するミュージアムはじっくり見学したい JALの工場見学「JAL SKY MUSEUM(ジャル スカイミュージアム)」は、「ミュージアム体験」(60分)と「格納庫」(50分)の2部構成。 まず、天井が高くて開放的なミュージアムエリアで、飛行機に関わるさまざまな仕事、JALが歩んできた歴史などを見学します。 日本で最も長い歴史を持つJALなだけあり、昔の時刻表、販促に使われた非売品グッズなど貴重な史料の数々は必見。2004年に経営合併した日本エアシステム(JAS)を含む歴代の客室乗務員の制服が並ぶ光景は圧巻です。この時間にJALグッズなどのお土産を売店で買うこともできます。 JAL工場見学スカイミュージアム展示エリア(リリース画像:JAL) その後、格納庫へ移動。飛行機は空港で見るよりもかなり近く、その大きさに圧倒されます。格納庫にどの飛行機があるかは「運」です。筆者が個人的に思うのは、お盆時期などの繁忙期は飛行機が最も忙しい時期のため、格納庫にある飛行機は少なめ。 さらに、格納庫の外からも見学でき、近くをタキシング(移動)する機体、滑走路から離陸する様子などを地上レベルから見ると、迫力満点です。 開催日は、月・火・木・土・日曜日(年末年始その他特定日除く)と、やや変則的なので注意。基本1日3回開催です。 ●【ANA】航空整備に力を入れた見学内容は学ぶ点が多い ANAの「ANA Blue Hangar Tour(ブルーハンガーツアー)」のツアー時間は90分。まず、格納庫の出発前にホールに集まり、ANAグループの整備部門「eTEAM ANA」についての紹介(約30分)があります。飛行機を安全に飛行するために欠かせない航空整備についてしっかり学ぶことができ、飛行機に対する理解が深まります。 その後、格納庫見学(約60分)へ移動します。3階のデッキから眺める光景は壮観。1階のフロアでは、整備中の飛行機のそばでガイドの説明を聞きます。すぐ近くで整備スタッフが働いている様子も見学できます。 飛行機の大きさはもちろんのこと、エンジンやパーツなどは空港の展望デッキなどから見ると小さめでも、近くで見るとその大きさに圧倒されます。時間に余裕があれば、ガイドに質問してみましょう。 格納庫で飛行機を整備するスタッフ(イメージ画像:photoAC) なお、施設内にある「展示ホール」(自由見学 約30分)も見学できます。整備部門についてのさらに詳しい説明、一等航空整備士になる方法、飛行機のタイヤやエンジン、実物大の尾翼などの展示も。ANAグッズショップではここでしか買えない商品などもあるので、ぜひチェックを。 開催日は、火~土曜日(祝日、年末年始その他特定日除く)で、基本的に1日4回開催しています。 ●予約開始直後すぐ満員! それでも参加したいときの方法は? JALとANA、どちらの見学も費用は「無料」です。そのため、予約が非常に取りづらく、人気の休日などは予約開始と同時にすぐ満員となってしまいます。首都圏だけでなく日本全国から、さらに海外からの参加者もいる人気ぶりです。 まず、JALは「見学日の1カ月前の同一日9時30分」から予約開始。予約方法は「インターネット」のみ。1枠につき約30名です。小学生以上が対象。ANAも同様で「見学日の1カ月前の同一日9時30分」から予約開始、予約方法は「インターネット」のみです。1枠につき最大40名。小学生以上が対象です。 JALが運航する最新の機体「エアバスA350」(画像:シカマアキ) 見学したい日時が決まっているなら、予約開始と同時に予約できるよう準備をしておきましょう。パソコンやスマートフォンで予約可能です。 もし満員になった場合も、あとでキャンセルする人がいれば、その都度で空きが出ます。特に、予約開始時期より開催日に近くなるほうが、空きの出る可能性は高くなります。空き状況は何度も、こまめにチェックしましょう。休日より平日、さらに夏休みなどでない時期が、最もおすすめと言えます。 また、JALでは、一般の見学にはないJAL初のジェット旅客機DC-8「FUJI号」見学を加えたコース、機内食が付いたコースなどを、ジャルパックを通じて有料販売しています。ANAも、ANAカード会員限定イベントとして別途開催することがあり、申し込み方法が一般と異なるため、これも狙い目です。 ●1日で両方参加も可能、訪れるたびに見学内容が変わる楽しさ 筆者は、どちらの見学も数年ごとに訪れています。展示内容はその都度で微妙に変わり、格納庫で見られる飛行機も異なるため、毎回満足度は高いです。午前にJAL、午後にANAと、1日に掛け持ちで見学したこともあります。ただし空港の敷地は広く、最寄り駅は同じでも徒歩15分ほど離れているので要注意です。 右が「JAL SKY MUSEUM」の受付がある建物(画像:シカマアキ) 企業そのものの歴史の展示だと、JALのほうが充実しています。一方、飛行機の整備についてしっかり知りたいならANAです。格納庫の見学は両社ともそれほど変わらないものの、ガイドのスタッフによって内容が異なります。一度、長年整備士として働いた後にガイドをしている方に当たった時は、非常におもしろい話をたくさん聞けました。 大人でもしっかり学べて貴重な体験ができる、しかも見学無料です。飛行機に興味があれば、ぜひ一度参加してみてはいかがでしょうか。 ■JAL SKY MUSEUM 住所:東京都大田区羽田空港3-5-1 JALメインテナンスセンター1 TEL:03-5460-3755(9:30〜16:30) 見学実施日:月・火・木・土・日曜日(年末年始その他特定日除く) アクセス:東京モノレール 新整備場駅より徒歩2分 ※予約詳細は公式サイトをご確認ください ■ANA Blue Hangar Tour ANA機体工場見学 住所:東京都大田区羽田空港3-5-5 見学実施日:火~土曜日(祝日、年末年始その他特定日除く) アクセス:東京モノレール 新整備場駅より徒歩15分 ※予約詳細は公式サイトをご確認ください
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