【茨城】2025年4月日本初の泊まれる植物園が誕生予定!グランピングや温浴施設も

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【茨城】2025年4月日本初の泊まれる植物園が誕生予定!グランピングや温浴施設も

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逆瀬川勇造

不動産ライター

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2025年4月、日本初となる”泊まれる“植物園が茨城県に誕生予定です。一体どのような植物園になるか気になる方も多いのではないでしょうか。今回は茨城県が発表した日本初の‟泊まれる植物園”の基本計画の内容について、不動産ライターの逆瀬川勇造さんがご紹介します。

 “植物園“といえば、さまざまな草花に囲まれ、リラックスした時間が過ごすことができ、デートや家族のおでかけにもぴったりのスポット。しかし、宿泊もできる植物園というのは、聞いたことがないのではないでしょうか。

 2025年4月、「茨城県植物園」が日本初となる“泊まれる植物園”としてリニューアルオープン予定です。一体どのような植物園になるのか、気になる方も多いのでは。

 そこで本記事では、2024年1月31日に茨城県が発表した「茨城県植物園」のリニューアル基本計画についてご紹介します。

パースイメージ(画像引用:茨城県「県植物園等リニューアル基本計画」より)



茨城県植物園がリニューアル!

 茨城県那珂市にある「茨城県植物園」及び「県民の森」は、自然に親しみつつ休養でき、自然を学ぶ場所として県が設置した自然観察施設です。

 1981年に開園し、1995年度にはピークとなる23万8000人の利用者を記録。しかし類似施設の台頭や施設老朽化の影響もあり2022年には5万6000人まで利用客が減少。入園料収入も年間約700万円と低迷状態にあります。委託指定管理料は年間約1億1,000万円かかるため、大幅な赤字経営であるのが現状です。一方で県民の森の利用者数は2019年以降増加しており、地形を活かした森林散策やジョギング利用のニーズの高まりを感じさせます。

 そこで老朽化対策と収益性の改善を目指し、従来の植物園としての機能を活かしつつ、県内外の集客ができる施設としてのリニューアル計画が持ち上がったとのこと。平日の県内利用客の確保はもちろん、土日や祝日、連休には首都圏からの利用も促せるようなコンテンツの充実を図る計画となっています。

 建設費には、約30億円の予算を計画。新たなリゾート施設としての機能が期待できる注目の施設となりそうです。

(画像引用:茨城県植物園等リニューアル基本計画より
概算事業費一覧(画像引用:茨城県植物園等リニューアル基本計画より)

日本初の泊まれる体験型植物園へ

 茨城県の発表した基本計画によると、エントランス棟には、日本最大級のボタニカルウォールで利用客を出迎えられるようにし、宿泊受付、ラウンジ、物販等を設置予定となっています。また園内には、キャンプなどを気軽に楽しめるようなコテージやグランピング施設を45棟程度設置する計画。木は極力伐採せず、日本では唯一となる “泊まれる体験型植物園”を目指しています。

グランピングイメージ(画像:photoAC)

 宿泊施設には、有名ガーデナーが設計する庭付きコテージや、宿泊者限定の体験メニューなども設ける予定とのこと。友人や家族連れの旅行にぴったりの特別な時間が過ごせるのではないでしょうか。

サウナや温浴施設も整備

 植物園らしさを感じられるボタニカルな雰囲気の露天風呂や内湯、サウナも整備予定となっています。

 施設内は県産木材をふんだんに使用する計画。サウナでは、ハーブを使用したオリジナルアロマ水による香り付きのセルフロウリュを楽しめるようにするとのこと。植物園の中にある温泉施設という特性を活かしたものになることが期待できます。

サウナイメージ(画像:photoAC)

 また、カフェやレストランも整備予定。スパイスやハーブを使った香りをテーマにした料理や、茨城県産の農作物を使用したメニューが提供される予定です。日帰り利用だけでなく、宿泊客の朝食、ガーデンウェディング、パーティー会場としての利用も想定され、特別な時間が過ごせます。

 POSシステム導入によるキャッシュレス化など、利用者の利便性向上を図るとのことですが、人件費等のコスト削減も期待されるため、経営の効率化も期待できます。

年間を通して楽しめる施設を目指す

 県の発表した基本計画では、春や秋にはツリーアドベンチャーや芝滑り、夏は水遊び、ハイキング、昆虫採集、冬はサウナや温浴施設など、年間を通して楽しめる施設を目指し、収益化を図る方針としています。

ツリーアドベンチャーのイメージ。身体を動かして運動不足解消に◎(画像:photoAC)

 ツリーアドベンチャーや、森の中を縦断できるジップラインなど、身体を動かせるアクティビティは、大人も子どもも自然に触れながら健康的に楽しめます。健康増進への寄与も期待できる施設といえるでしょう。

自然の中を気持ちよく滑ってみては(イメージ画像:photoAC)

 現在、年間1億円超の管理料に対し、大幅に赤字の状況があることは先述のとおりです。しかし収益性のある事業展開により、指定管理料の削減、黒字転換を図ることで持続可能な運営が継続されれば、財政への好影響も期待されます。

どのようなリニューアルになるか今後の動向に注目

 本記事では「茨城県植物園」の2025年4月に予定されているリニューアル計画についてご紹介しました。

 現時点では、茨城県よりリニューアルに関する基本計画が発表されたばかりであり、実際に具体的なリニューアル計画が決まるのはこれから。実際にどのようにリニューアルされるのか、今後の動向に注目です。リニューアルオープンした暁には、日本初の“泊まれる植物園”でグランピングや温浴施設を楽しめるかもしれません。

■茨城県植物園
住所:茨城県那珂市戸4589
電話番号:029-295-2150
営業時間:9:00~16:30
休園日:毎週月曜日(休日の場合は翌平日)
利用料:一般320円、70歳以上160円、中学生以下無料
※県民の森・きのこ博士館・鳥獣センター・森のカルチャーセンターは無料
アクセス:JR常磐線「水戸駅」より茨城交通バス大宮行で約35分、「戸崎十文字」バス停より徒歩約20分
JR水郡線「瓜連駅」よりタクシーで約10分

参考資料:
茨城県公式サイトより「県植物園等リニューアル基本計画」を策定しました
https://www.pref.ibaraki.jp/nourinsuisan/rinsei/morizukuri/moridukuri/kihonkeikaku.html

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