【銀座】2023年9月開業予定の屋上サウナも!部分木造を採用した「SALON 91°」の目指すサステナブルな姿とは

  • スポット
  • 銀座
【銀座】2023年9月開業予定の屋上サウナも!部分木造を採用した「SALON 91°」の目指すサステナブルな姿とは

\ この記事を書いた人 /

逆瀬川勇造のプロフィール画像

逆瀬川勇造

不動産ライター

ライターページへ

2023年9月開業予定の「SALON 91°」は、昨今、サステナブルな建材として注目を集める木材をふんだんに使用した複合商業施設です。SDGsやカーボンニュートラルといった世界的な動きが広まる中、新たに誕生する「SALON 91°」はどのような施設になるのでしょうか。本記事では、銀座にオープンするSALON 91°の詳細について、不動産ライターの逆瀬川勇造さんがご紹介します。

 2023年5月竣工予定として、旧有賀写真館ビル跡地に建設が進む「SALON 91°(サロン ナインティワン)」。

 近年、サステナブルな建材として注目を集めている木材を9階~12階部分にふんだんに使用しており、都心のビルにはない「木のあたたかみ」を感じられるビルを目指すとしています。

 木造建築といえば、一戸建て住宅をイメージする方が多いですが、木材を使用した「部分木造」ビルとは一体どのようなビルになるのでしょうか。

 そこで本記事では、昨今話題の木造ビルの特徴を紹介するとともに、新たに誕生する「SALON 91°」の目指す姿についてご紹介します。

9階~12階の木造部分に多摩産のスギ材を使用している(画像:株式会社髙木ビルリリースより)



今注目の木造ビルの特徴とは?

 サステナブルな建材として注目される木材。2020年の建築基準法の改正や、2021年の「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」によって木材の利用が推進されつつあります。

 ここからは、木造ビルの特徴についてご紹介していきますので、それぞれ見ていきましょう。

●環境にも優しい木造ビル

 木造ビルの特徴として、環境に優しい点があげられます。鉄骨造や鉄筋コンクリート造の建物は、鉄骨などの製造・加工のエネルギー消費量が多いのに対して、木造建物は鉄骨造りや鉄筋コンクリート造の建物と比べてエネルギー消費量が少なくなるため、二酸化炭素排出量を抑えられます。

 また、国産木材が活用できれば、林業の活性化にもつながり、ひいては山林の荒廃防止にもつながるなど環境に配慮した建設が可能です。

国産木材を使えば製造・加工のエネルギー消費量を抑え、林業の活性化にもつながる(画像:photoAC)

●コストを抑えられる

 コストが抑えられる点も木造ビルの特徴としてあげられます。木造の場合、鉄骨造や鉄筋コンクリート造の建物よりも重量が軽く、工事にかかるコストを抑えることが可能です。また、木材は鉄などの部材に比べて熱伝導率が低く、部材そのものの断熱性が高いという特徴があります。

 断熱性が高いことで光熱費削減にもつながり、ランニングコストを抑えられます。また、電力消費量が少なくなれば、環境負荷の軽減にも寄与できるでしょう。

木材は断熱性に優れているので光熱費が削減できる(画像:photoAC)

「SALON 91°」はどんな施設になる?

 木造ビルのメリットをご紹介しました。では、2023年5月に竣工予定であるSALON 91°は、どのような施設を目指しているのでしょうか?

 ここからは、SALON 91°の概要についてご紹介しますので詳しく見ていきましょう。

●「木のあたたかみ」を感じられる地下1階・地上12階建の複合商業ビル

 「SALON 91°」は、地下1階・地上12階、高さ約56mからなる複合商業ビル。2023年5月に竣工し、2023年9月下旬以降、地下1階~地上2階には物販店舗、3~8階にはオフィステナント、9階~10階に飲食店、11階~12階・R階にはサウナが順次開業する計画です。

(画像:株式会社髙木ビルリリースより)

 コンセプトは「本音で過ごそう、銀座で。」日々のライフスタイルに自然体になれる新しい場所としての銀座と意味が込められています。 “泊まらない。けれどホテルクオリティ。”がテーマというだけあって、銀座の街並みを一望できるサウナ施設「91° SAUNA銀座」をはじめ、和食店やデリカフェを含む飲食店が入居予定です。

 「91° SAUNA銀座」のサウナは、12階の広い共有スペースと11階の貸切プライベートサウナの2種。デッキテラスやインフィニティテラスで外気浴することもできるとのこと。

 その他、京都で和を極めた山岸隆博氏が手がける東京初の和食店や、1階にはケータリングも可能なデリカフェ「91° DELI&CAFE by plein」などがオープン予定です。

「木のあたたかみ」が感じられる内装(画像:株式会社髙木ビルリリースより)

 建物の最大の特徴は、飲食店が入居予定の9階から12階部分が木造となっていること。昨今サステナブルな建材として高層建築にも木材が使用され、注目が集まる「木造ビル」にいち早く取り組んでいます。

 都心には珍しい「木のあたたかみ」を感じられるビルとして、食事をしながら銀座の雰囲気を感じられる開放的な空間を目指すとのこと。世界的にも知名度の高い銀座から日本木材の良さを感じられる場所になることが期待されます。

内装だけでなく柱などの構造部分にも木材が使われている(画像:株式会社髙木ビルリリースより)

●歴史ある銀座で多様性のあるビルづくりを目指す

 歴史ある街・銀座に誕生する「SALON 91°」。これまでの商業ビルのように、ただただテナントが入居して営業するだけではありません。

ビルに入居するテナントと共に成長し、価値を生み出していく「商店街」のように一味違った多様性のあるビルを目指すとしています。

 歴史も深く、世界的に見ても1,2位を争うほど人気の街である銀座。そんな歴史ある街・銀座で、多様性を広げていくビルとして人々が行き交い、コミュニケーションが生まれる場所になるのではないでしょうか?

新たに誕生する「SALON 91°」で「木のあたたかみ」を感じてみては?

 本記事では、2023年5月に竣工予定の「SALON 91°」についてご紹介してきました。

 SDGsやカーボンニュートラルといった世界的な動きの中で、サステナブルな木造新築ビルとなる「SALON 91°」。ただテナントが入居し、営業するのではなく、ビルに入居するテナントと共に成長し、価値を生み出していく「商店街」のようなビルを目指すとしています。

 世界的にも人気の地である銀座に、新たに誕生する「SALON 91°」で「木のあたたかみ」を感じつつ人々とのつながりを感じてみてはいかがでしょうか。

関連記事