今こそ、脱運動不足! すきま時間でできる、体と心を健康にする「簡単運動」3選
暖かく、過ごしやすい季節になり、そろそろ、コートやニットに隠されていたボディーが気になりだす頃。そうはいっても、運動は面倒というあなたでも続けられるお手軽運動をご紹介します。(ULM編集部) [以下の記事監修:健康ソムリエ協会(中央区日本橋 水天宮前)理事・健康運動実践指導者 岡田むつみ] 運動不足は万病のもと 皆さん、最近、運動をしていますか? コロナ禍で増えたテレワークやオンライン飲み会、Uber Eatsなどデリバリーサービスの普及で、家から一歩も出なくてもいい生活ができるようになりました。 一方で、運動不足はどんどん加速し、コロナ以前の1日の平均歩数は男性が7243歩、女性が6431歩(厚生労働省の健康日本21より)に対し、コロナ禍では、平均歩数が急激に減り、3000歩未満の人が3割もいることが分かりました(株式会社リンクアンドコミュニケーション調査結果より)。 運動不足は「太る」だけではなく、放っておくと、糖尿病など生活習慣病のリスクが高まります。最近では、20代の若い糖尿病患者も増えており、「若いから大丈夫」と思っている方も要注意です。 運動で心身ともにスッキリしましょう!(画像:ピクスタ)ダイエットだけじゃない! 運動のうれしい効果 運動の効果はダイエットだけにとどまりません。免疫力アップやメンタルケアなど、うれしい効果がたくさんあるのです。 【ダイエット効果】 運動には、ため込んだ脂肪を燃やし、太りにくい体にする効果があります。 食事に含まれる糖質や脂質などの栄養素は、筋肉細胞内にいる「ミトコンドリア」によってエネルギーに変えられます。ミトコンドリアは筋肉量に比例して増えるため、筋肉量が多い人は栄養素を消費しやすく、太りにくくなります。筋肉が少ない人はミトコンドリアも少ないため、糖質や脂肪を消費しきれません。余った栄養素は脂肪に変わり、体にたまっていくのです。 筋肉を増やし、ミトコンドリアを活性化させよう!【免疫力アップで病気知らず】 運動することで、体が温まり、免疫力がアップします。私たちを病気から守ってくれる免疫力は「冷え」に弱く、体温が1度下がると30%以上も低下します。逆に、体温が1度上がれば、免疫力は5~6倍に高まります。じんわりと汗をかく程度が、体温が1度上がったサインです。 数時間ほど効果が続くので、外出時に電車に乗ったり、人ごみの中に行ったりする際は体を温め、事前に免疫力を高めておくと、感染防止に効果的です。 健康な人の平熱は36.55~37.23度(わきの下で測定) 一方で、平熱が36度以下の方は低体温と呼ばれ、免疫力が不足している状態です。日頃から、意識的に汗をかいて、体温を上げ、免疫力を高める時間をつくりましょう。 【心の健康にも】 運動で交感神経が活発になると、意欲的でポジティブな思考になります。また、脳内のセロトニン(別名:しあわせホルモン)が増えることで、心が落ち着き、不安感や抑うつ感なども軽減されます。 運動で心のモヤモヤがスッキリ!効果的な運動方法とは効果的な運動方法とは 運動には3大運動と呼ばれる、ウオーキングやジョギングなどの有酸素運動、筋トレや短距離ダッシュなどの無酸素運動、そして、いわゆるストレッチである柔軟運動があります。この3大運動をバランスよく組み合わせた複合トレーニングは単体の運動よりも健康効果が高く、筋力アップにも効果的です。また、有酸素運動と無酸素運動の組み合わせは、筋肉の細胞内のミトコンドリアを増やすと言われています。 有酸素運動×無酸素運動×柔軟運動 運動のために、わざわざ時間を空けなくても大丈夫。日常のちょっとしたスキマ時間で気軽に始めましょう。 【有酸素運動】3分×3回ウオーキング 下記の歩き方で、3分間集中して歩くことを1日3回から始めましょう。 いきなり長時間歩こうとせず、まずは短時間からスタート【無酸素運動】30回スクワット 全身の筋肉の70%は下半身についています。特に、太ももは大きな割合を占めるため、鍛えることで効率よく筋力がつけられます。 1)、2)を30回くり返し〈やり方〉 1)足を肩幅にひらき、ひざとつま先は同じ方向に向ける。 2)ひざがつま先よりも前に出ないよう意識して、太ももと床が平行になるまで、ひざを曲げる。その姿勢で2秒キープしたら、ひざを伸ばして、元の姿勢に。 【柔軟運動】 ・体が目覚める! 朝のストレッチ 硬くなった体をほぐし、血液をめぐらせ、夜に下がった体温を上げましょう。 1)10秒×3回 2)、3)を左右2回ずつ〈やり方〉 1)朝起きたら、布団の上で寝たまま大きく伸びをする。 2)体を起こし、左手で頭を左側に倒して、右肩が上がらないように、首筋を伸ばす。 3)反対側も同じように。 ・お風呂上りに! 夜のストレッチ お風呂で温まり、血のめぐりが良くなった体は、ほぐれやすくなっていますので、このタイミングで柔軟性を高めましょう。 深く呼吸しながら行うと、リラックスできて、よく眠れるように〈やり方〉 1)首筋を伸ばして床にすわり、足の裏を合わせて、足先をつかむ。 2)大きく息を吸って、大きく吐きながら脱力。体を前に倒して20秒キープ。 運動習慣のない人の場合、週1回からの運動でも十分な効果が期待できます。最初のうちは、強度、時間、頻度共に無理をせず、毎日行うことにもこだわる必要は全くありません。頻度は週に1回でも、2週間に1回になってしまっても、とにかく、続けましょう。「頻度よりも継続を優先」させた取り組みがより、健康につながります。 【記事監修】 岡田むつみ ・健康ソムリエ協会理事 ・健康運動指導士 ・健康運動実践指導者 ・ダンス技能指導士 健康ソムリエ協会(中央区日本橋 水天宮前)理事 岡田むつみ【略歴】 国民の健康寿命の延伸を目標に掲げ、健康に必要なことを学べる講座「健康ソムリエ講座」のカリキュラム開発に従事。 「健康ソムリエ講座」では、講師や実技の指導者としても登壇し、受講者が伝統医学と現代医学の両医学から健康的でいるために必要なことを理解し、養生を生活に取り入れられるよう指導。養生文化の普及に努めている。 【監修・出演作品】 ・お家で/3分で/症状改善「元気ストレッチ」DVD 【所属団体】 健康ソムリエ協会 ・住所:東京都中央区日本橋箱崎町36-2Daiwaリバーゲート16階 ・受付時間:9:30~18:00 ・定休日:土・日・祝日 ・アクセス:東京メトロ水天宮前駅1a出口
- ヘルスケア
- 中づり掲載特集