思わずコ~フン? 高級住宅街「田園調布」に全長100m超の古墳があった!
2022年1月19日
知る!TOKYO歴史ライターの永嶋信晴さんが、田園調布の古墳群と埼玉県行田市のさきたま古墳群の関係を考察します。
古代から都内の一等地だった田園調布
筆者(永嶋信晴、歴史ライター)は以前、「全長100m超! 都内有数の「巨大古墳」が東京タワー付近にあるのをご存じか」(2021年10月24日配信)の記事で、都内には芝丸山古墳と同じく、大田区田園調布にも全長100mを超える巨大古墳があると書きました。
そのとき、田園調布の古墳と埼玉県行田市のさきたま古墳群との関係から導き出した「リアル・翔んで埼玉」仮説について触れた記憶があります。そこで今回は、田園調布をテーマに古代の武蔵国を考えてみます。
そのためには、まず田園調布古墳群が含まれる荏原台古墳群について説明する必要があります。荏原台古墳群は50基あまりの古墳から構成され、
・大田区田園調布を中心とする「田園調布古墳群」
・世田谷区野毛を中心とする「野毛古墳群」
に分けられます。どちらも多摩川下流の左岸に位置し、周辺には多摩川の水資源を生かした肥沃(ひよく)な田園が広がっていました。生産性の高い農耕社会を背景に、強力な首長が治めていたのでしょう。

田園調布古墳群へ行くための最寄り駅は、東急線の多摩川駅です。ただ今回は都内屈指の高級住宅地のセレブなたたずまいに浸ろうと、田園調布駅から向かうことにしました。
駅の西側に放射状に伸びるイチョウの並木道を歩き宝来公園へ。池で泳ぐカモもセレブに見えてしまう公園を抜け、さらに坂道を登ると、多摩川台公園に着きます。この公園のなかにあるのが、田園調布古墳群です。
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