あらゆる食を1軒に集約! 再開発の進む田町に都市型商業施設がOPEN

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あらゆる食を1軒に集約! 再開発の進む田町に都市型商業施設がOPEN

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アーバンライフ東京編集部

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「食事は、街を幸せにできる。」というコンセプトのもと、展開する都市型商業施設「GEMS」は、街ごとの空気に合わせた店選びを心がけているといいます。その新店舗が、再開発が進む街、田町にオープンしました。

街に寄り添う! 1軒まるごと食の宝庫

 駅の東口北側を中心とした大規模な再開発のさなかにある街、田町。そんな田町駅から5分ほど歩いた先に、都市型商業施設「GEMS(ジェムズ)田町」が2019年3月18日(月)、オープンしました。

「GEMS田町」の外観。「GEMS」とは、宝石という意味を持つ「GEM」に複数形の「S」を加えたもの(2019年3月14日、高橋亜矢子撮影)



「GEMS」とは、野村不動産(新宿区)による都市型商業施設で、2012年、渋谷でのオープンを皮切りに、東京23区や横浜、名古屋、大阪などの都市圏に続々と展開。細長いビルの1フロアごとに、異なる飲食店が入店しています。

 今回オープンした「GEMS田町」の構造は地下1階、地上9階の全10店舗。席数は各店50席前後です。食のジャンルは幅広く、肉、鮮魚、沖縄、エスニック、ワインを楽しめるスパニッシュイタリアンなど。こだわりを持ちながら、小規模で展開する店舗が並びます。

「足」を使って街に足りないものを調査

「GEMS田町」のコンセプトは「いつもの道に彩り加えるグルメタワー」。主にビル周辺を生活圏とする人たちをターゲットとしています。

 店舗を計画するにあたって、「その土地に足りていないものは何なのかを、リサーチしています」と話すのは野村不動産 都市開発事業本部の長谷部さん。実際に降り立ち、「足」で街を調査しているといいます。

 たとえば「GEMS田町」が周辺各駅のすぐそばにないのも、調査をもとにオフィスワーカーたちの動線上に建てようと意図したもの。また、田町は比較的大衆酒場が多いという状況を受け、入店する店舗を選定しているそうです。

「この1棟で、飲み会の幹事さんのニーズにもほぼ対応できるのではないかと思います」(長谷部さん)

和牛の希少部位も堪能! 商業施設への初出店店舗とは?

 そんな「GEMS田町」の各店舗を見ていきたいと思います。まずは商業施設に初出店となる4店舗から。

・9階「焼肉ぽんが 田町店」

 三重県産伊賀牛など、国産の黒毛和牛にこだわる「焼肉ぽんが」。「シンシン」「ランプ」「カメノコ」「メガネ」など、一頭の牛からとれる量が限られる希少なお肉の盛り合わせなどを楽しめます。

「焼肉ぽんが」の肉の盛り合わせには、「シンシン」「ランプ」などの希少な部位も並ぶ(2019年3月14日、高橋亜矢子撮影)



「ウニのせ肉軍艦 2貫」(1800円)「黒毛和牛炙りにぎり 3貫」(980円)などのご馳走メニューも並ぶほか、「キムチ」(450円)「カクテキ」(450円)「石焼ピビンパ」(980円)「冷麺」(1080円)などの韓国料理の定番メニューも揃います。

 お肉を巻くサンチュは契約農家(熊本県阿蘇の緒方さん)が栽培するもの。お米にもこだわっており、特A等級の伊賀米を使用。昔ながらの「羽釜(はがま)」で一升ずつ炊き上げているといいます。

・8階「創作鉄板 粉者焼天」

 素材と焼き方にこだわった創作鉄板料理のお店「創作鉄板 粉者焼天」。A4、A5の和牛のシャトーブリアン(牛ヒレ肉、中央部の最も厚みがある部分)を、ほぼ原価で提供しているといいます。

 注文はアラカルトではなく、コースメニュー(4980円から。ドリンク別)から選ぶ仕組みになっていますが、追加の単品注文は可能とのこと。キッチンの裏にも個室が2つあり、商談などにも適した雰囲気です。

本気の辛さが止まらない石焼の麻婆豆腐も!

・7階「味覚」

 新橋などに3店舗を構える中華料理店「味覚」。石鍋にたっぷり入った熱々の「味覚麻婆豆腐」(ご飯付850円)が看板的メニューです。

「味覚麻婆豆腐」の辛さは「薄辛」「普通」「中辛」「激辛」の4段階から選択が可能。初心者は「薄辛」がおすすめといいます。既設店でも激辛を食べる人は、「5000人中20人か30人くらいでしょうか……」(「味覚」店員)とのことで、ごく一部なのだとか。

・5階「ラモン ワインアンドグリル」

「ラモン ワインアンドグリル」はスパニッシュイタリアンのお店。溶岩石グリルやワイン庫が設置されています。溶岩石で焼く肉グリルのほか、独創的なメニューも多く、たとえば「カシス香る白レバーとフォアグラのパテ」(637円)。臭みの少ない食べやすいペーストと、ベリーソースが意外なほどによく合います。

 ワインはボトル注文に限り、ワイン庫の中から好きな銘柄を選べます。もちろん店員さんに相談するのもOK。ラインナップの中には、モルドバ産などの珍しい産地のワインも揃います。

塩にこだわる串焼きなど、そのほかの入店店舗は?

 そのほかの6店舗についても見ていきます。

・6階「炭焼き やながわ」

 焼かれる前の新鮮な串がずらり。回らない寿司屋を彷彿とさせるカウンターが特徴的な「炭焼き やながわ」。旬野菜の豚巻き串をはじめ、牛、豚、鶏肉3種3様の串焼きは、一本一本丁寧に串打ちされており、職人の手で丁寧に焼き上げられます。

 串焼きの塩は、アルゼンチンのパタゴニアソルトを使用。この塩、粒が若干大きめで、口に入れるとまず塩っ気を感じたあと次第に甘みや旨みが感じられます。肉の旨みとともに味わう時、その程よいアクセントがたまりません。

・4階「田町 そばまえ by moto」

「蕎麦前(蕎麦屋で日本酒と肴を楽しんだあとにお蕎麦で締める作法)」が楽しめるお店です。お蕎麦(650円~)はもちろんのこと、蕎麦粉や江戸前食材を使った料理、全国約100銘柄の日本酒を揃えているとのこと。

ひき肉のガパオとは違う! 鶏肉のスライスが載るガパオ

・3階「サイアム セラドン」

「サイアム セラドン」は、ハーブや野菜をたっぷりと使用したチェンマイ(タイ北部の都市)料理をはじめ、本格タイ料理の数々を味わえる店。本場の味を再現するべく、店内のスタッフはすべてタイ人といいます。

食器にもタイ北部のセラドン焼きの食器を利用する徹底ぶり(2019年3月14日、高橋亜矢子撮影)



 チェンマイ料理とそのほかのタイ料理との比率は4:6とのこと。ふだんよく見るひき肉のガパオではなく、鶏もも肉のスライスがごはんに載る「チェンマイガパオ」(1380円)は、同店を経営するブルーセラドン(新宿区高田馬場)の創業者が現地のお店で出会った際、あまりの美味しさに惚れ込み再現に努めた一品。その秘伝のタレを研究し、幾度もの試作の末に作り上げたといいます。

 スープの中にモチモチの卵麺が、その上部にカリカリの揚げ麺が載る「カオソイ」(1280円)もおすすめとのこと。こちらもチェンマイを中心とした北部の郷土料理です。

・2階「タカマル鮮魚店 GEMS田町店」

 豊洲市場で競りに参加できる買参権を持つ同店には、毎日仕入れたての鮮魚が並ぶほか、季節に応じた牡蠣の用意も。女性に人気のモヒート類も揃っています。

・1階「アギーラ デ ペロ モダンメキシカン」

 メキシコ料理やスペイン料理を提供。屋外にも立ち飲みできるテーブルが設置されており、これからの季節に重宝する可能性大。

・B1階「沖縄いちゃりば酒場 あかゆら」

 沖縄特産の食材が直送で届く沖縄料理居酒屋。定番料理のほかあぐー豚のしゃぶしゃぶや塩焼きなどが並びます。

●「GEMS田町」
住所:東京都港区芝5-9-8
アクセス:JR「田町駅」西口から徒歩5分、都営各線「三田駅」A7、8出口から徒歩3分
営業時間:各店舗ごとに異なります。詳細は各店舗ごとの情報をご確認ください。
定休日:4階と5階は日祝日、7階とB1階は年末年始

※掲載情報は2019年3月時点での情報です。
※表示価格は5、4、3階は税込。そのほかは税抜です。

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