島ツウが選ぶ、竹芝ふ頭の島のアンテナショップで買うべき名品ベスト10

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島ツウが選ぶ、竹芝ふ頭の島のアンテナショップで買うべき名品ベスト10

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伊豆・小笠原諸島への船の発着場となっている竹芝客船ターミナル。そこに併設されているアンテナショップ「東京愛らんど」では、同諸島における特産物や加工品などの優れものをセレクトして販売しています。そのなかから、島好きのULM編集部記者と同店の関係者で選んだ、買うべき商品ベスト10を紹介します。

東京の島の名産物や特産品をそろえた希少なアンテナショップ

 東京都の島しょ部、伊豆・小笠原諸島へ渡る利用者が数多く訪れる竹芝旅客ターミナル。ここに、島のアンテナショップ「東京愛らんど」があります。同店は2014年に委託先が変わってリニューアルされ、それ以前と比べ、商品ラインナップがグッと豊富になりました。数年来ご無沙汰の人たちが訪れたら、実に多彩な島の名産品がここに集結するようになったことに驚くのではないでしょうか。

竹芝旅客ターミナル内にあるアンテナショップ「東京愛らんど」。カフェも併設(画像:東京愛らんど)



伊豆諸島は火山島でダイナミックな地形を持つ島が多い。左上から時計回りに、伊豆大島、三宅島、八丈島、青ヶ島(画像:東京愛らんど、東京島しょ振興公社)

 東京の島々は、「離島」という地理環境や温暖な気候、島流しの歴史などから、さまざまな特産品が生まれてきました。また、島の食材が注目されて加工品の種類も増加傾向。しかし、離島という限られた資源や少ない人手により生産されるものがほとんどで、量産できないため一般市場に出回らないものが多数あります。

 近年、それらは通販で購入可能なものも増えましたが、東京愛らんどには通販で購入できない商品もそろい、その場ですぐに手に入れられるのも便利。店は船着場に近いため、地上輸送費がかからず、通販などと比べて価格が若干安いのも特徴です。

 そこで、これまで東京島しょ部含め100以上の日本の島を訪れてきた島ツウのULM編集部記者と、同店の関係者が共に選んだ、東京愛らんどで買うべき島の特産品・加工品ベスト10を以下に紹介します。

10位 小笠原 島レモン クラフトチューハイ

「小笠原 島レモン クラフトチューハイ」1本300円。内容量330ml、アルコール度数9%(2018年11月27日、宮崎佳代子撮影)

 人気の高い小笠原母島産のグリーンのレモン(島レモン)をまるごと搾り、レモンペーストと厳選した樽貯蔵熟成焼酎を合わせたという、贅沢なクラフト酎ハイです。スカッと爽やかながら、酸味はマイルドで、ほのかに甘みも感じられます。苦味が少ないため後味も良く、食中酒としても楽しめます。地域限定販売で、東京愛らんどでは1本から購入できます。

9位 マツミおばちゃんち 秘法島だれ(青ヶ島産)

「マツミおばちゃんち 秘法島だれ」900円(税込、以下同)。容量300ml(2018年11月27日、宮崎佳代子撮影)

 醤油、醸造みそ、唐辛子、生姜を原料とした調味料。青ヶ島では各家庭で自家製「島だれ」を作っており、多くは刺身につけて食べます。同商品は、青ヶ島にある民宿「マツミ荘」の経営者、佐々木宏さんの奥さん(マツミおばちゃん)が作っていた島だれを商品化したもの。

「マツミおばちゃん」は6年ほど前に亡くなり、現在は宏さんがそのレシピを受け継いで製造を続けています。宏さんによると、「秘法」は原料の調合の仕方にあるとのこと。刺身のほか(醤油を足すと辛味がマイルドになる)、お湯に注いで混ぜるだけで手軽なスープとしても楽しめ、長ネギなど具材を入れるだけで一品出来上がります。辛味とコクを足したいときにも活躍。青ヶ島以外では、同店が一番安く購入できるそうです。

8位 ギョサン

色のバリエーションが豊富な「ギョサン」1000円。大人用のみ(2018年11月27日、宮崎佳代子撮影)

 ギョサンとは、小笠原諸島で使われている「漁業従事者用サンダル」の略語。元は漁業従事者用に船の上でも滑りにくく作られたものですが、小笠原諸島では一般住民も日常的に履いています。また、同島に渡る観光客にも人気です。

 独特の履き心地の良さがあり、確かに滑りにくく、そして丈夫。カラーバリエーションが豊富なのも、女性にはうれしいところ。近年、伊豆諸島でも販売されています。東京愛らんどの店長曰く、島で購入するより安い価格に設定しているそうです。

幻の島グルメからお土産にぴったりの小物まで

7位 「小笠原パッションフルーツ」の缶酎ハイ

限定出荷の「小笠原パッションフルーツ」1缶160円。内容量350ml(2018年11月27日、宮崎佳代子撮影)



 母島特産のパッションフルーツの果実を丸ごと搾ったストレート混濁果汁を使用した缶酎ハイ。製造メーカーの宝酒造によると、収穫期の夏場に数量限定で生産したもので、在庫がなくなり次第販売終了とのこと。パッションフルーツの甘い香りと独特の風味に、太陽がサンサンと降り注ぐ南の島を彷彿とさせられます。アルコール度数が4%と低めなので女性にも飲みやすい商品です。1缶から購入可能。お土産にも最適です。

6位 神津島名産 赤イカ入り手づくり塩辛

「神津島名産 赤イカ入り手づくり塩辛」。甘口、中辛、辛口が900円。激辛が1250円、超激辛が1450円。内容量180g(2018年11月27日、宮崎佳代子撮影)
「神津島名産 赤イカ入り手づくり塩辛」の赤イカは、神津島近海での漁獲量が減るなか、極力島産のものを使用して作っているとのこと。写真は中身のイメージ(2018年11月27日、宮崎佳代子撮影)

「イカの王様」と称される幻の高級イカ、赤イカ(剣先イカ)を用いた手作りの塩辛で、全国的に人気の商品です。神津島にある製造元の丸金商店によると、出汁に利尻昆布(日本最高級の昆布)を使い、にがりは伝統的に使われてきた伊豆大島の海水に限定するなど、原料へのこだわりがポイントとのこと。

 赤イカ本来の旨みと甘みがしっかりと感じられ、肉厚で酒肴にするとかなり酒が進みます。熱々の白いご飯にかけて食べたり、ちょっと変わったところで、ホクホクのジャガイモに載せて食べるのも美味しいです。

 同商品は通年美味しく食べられますが、赤イカが肉厚になる最も旬な時季は4〜5月。したがって、春先はマストバイ!

5位 ORGANIC 生ツバキ油×AROMA MIST KIT

「ORGANIC 生ツバキ油×AROMA MIST KIT」500円。内容量20ml。スプレーボトル付き(2018年11月27日、宮崎佳代子撮影)

 伊豆大島は古くから椿油の生産で有名な島。その生ツバキ油を水と混ぜて使用するミストキットで、女性へのお土産におすすめです。4種類の異なる香りがあり、マスクを使用する際にマスクの表にひと吹きすると、装着したときにいい香りがします。殺菌効果やウィルス対策など、香りごとに異なる効能もあるとしています。島外で販売されているのは同店だけで、価格も500円と手頃です。

4位 大島バター

「大島バター」1350円。昔懐かしい気持ちになるパッケージ。内容量225g(2018年11月27日、宮崎佳代子撮影)

 伊豆大島はホルスタインの飼育が盛んで、最盛期(1925年)には1200頭あまりのホルスタインが飼育されていました。これらの牛から搾った牛乳から作られる「大島牛乳」や「大島バター」は島の特産品。大島バターは大島牛乳を作った余剰分の牛乳で作られるため、生産数が少なく、通販も行われていません。また、6リットルの牛乳で1個分のバターしか作れないというのも生産量が少ない所以だそうです。非常にコクがあり、大島の海水で作った塩を使用しているので、ミネラルも豊富。全て手作りの島の薫りいっぱいのバターです。

注目の1位は小笠原諸島からのレア商品

3位 AO-CHU(青酎)

青ヶ島で生産されている島焼酎「AO-CHU」。値段は商品によって異なり、2000円代が主流(2018年11月27日、宮崎佳代子撮影)



 絶海の孤島である青ヶ島は、断崖絶壁に囲まれた急峻な地勢のため船の欠航率が40~50%。ヘリコプターの定期便運航率は8〜9割程度ではあるものの、座席数が少ないため渡島直前だとほぼ満席で予約できないことが多々あります。旅程に余裕を持って行く必要があるため、行きたくても行けない人が多い島といえるでしょう。

 村の人口は約160人ですが、10人もの杜氏がいて、独自に焼酎を作っています。これらは総じてAO-CHU(青酎)と呼ばれていますが、杜氏によって味が異なります。

 酒税法が変わるまで島では各家庭で焼酎を作る習慣があり、それが青ヶ島に杜氏が多い所以です。全て手作りのため量産できず、そのほとんどが島内消費で島外に出回る数が少なかったため、「幻の焼酎」とも言われていました。現在は通販で買えるものもあります。同店ではAO-CHUのラインアップが豊富で、通販が行われていない焼酎も取り扱っており、生産量が少ない喜久一や青酎伝承もあります。

2位 三宅島産明日葉(あしたば)

三宅島産の明日葉。時価(250円前後)。1〜2月が最も旬(2018年11月27日、宮崎佳代子撮影)

「今日摘んでも明日にはもう芽がでてくる」ことから「明日葉」との名がついた、生命力の強い植物。栄養価が高く、伊豆諸島に渡ると料理によく出てくる生鮮食料品です。天ぷらにすると、サクッとした食感の良さに、ほんのりとした苦味が味わいのアクセントになって、ことのほか美味。お酒ともよく合い、おひたしや野菜炒めなどでも楽しめます。店長によると、三宅島産の明日葉は他の産地と比べてとても柔らかく、様々な料理に活用できるのが特長とのこと。1〜2月が肉厚で最も旬の時季。この期間にぜひ味わってみてください。

1位 小笠原諸島の島レモン

小笠原諸島の母島産「島レモン」。母島は父島から南へ約50kmのところに浮かぶ島(画像:小笠原村観光局)

 小笠原諸島の特産品で、販売時期は9〜10月頃。通常6日に1度しか運航されない小笠原諸島からの船便で運ばれて来るため、期間中でも常に店にあるとは限らないレア商品です。

 この島レモン、1973(昭和48)年に八丈島から小笠原諸島の父島に持ち込まれた苗木が起源。現在は父島と母島の両方で栽培されています。店で販売されるのは、母島産のものです。酸味がさほど強くないマイルドな味わいに加え、皮が薄く、とてもジューシー。フルーツ感覚でそのままで食べれてしまう美味なレモンで、買えたらラッキーな一品です。

 東京愛らんどには紹介の商品以外にも、伊豆諸島を代表する特産物のくさやほか、様々な名産品が集結しています。島のもののみを常時これだけたくさん集めて販売している場所は、日本全国でも稀です。竹芝旅客ターミナルへ行ったときはぜひ覗いてみてください。島の空気を感じられるのも楽しみのひとつです。

●アンテナショップ 東京愛らんど
・住所:東京都港区海岸1-12-2 竹芝客船ターミナル内
・時間:09:00〜22:30 ※大型船の出航がある場合は23:00まで営業
・アクセス:ゆりかもめ「竹芝駅」東口から約1分、各線都営地下鉄「大門駅」B2出口から徒歩約7分、JR「浜松町駅」から徒歩約7分
・問合わせ:電話番号03-5472-6559(東京愛らんど) FAX03-5472-6547(東京都島しょ振興公社)
※紹介の商品のなかには、通販「東京愛らんど市場」で購入することができるものもあります。詳細は上記問合わせ先まで。

※掲載の情報は全て2018年12月時点のものです。

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