まだまだ外出自粛の今、東京のド真ん中に緑あふれる「キャンプ場カフェ」がわざわざオープンする理由

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まだまだ外出自粛の今、東京のド真ん中に緑あふれる「キャンプ場カフェ」がわざわざオープンする理由

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アーバンライフ東京編集部

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ビルが立ち並ぶ東京都心のど真ん中に、「ほぼキャンプ場」なカフェがオープンするそうです。一体どんなカフェなのでしょうか。

音楽は無し。BGMは鳥のさえずり

 東京メトロ茅場町駅から徒歩1分、日本橋駅からも5分ほど。

 東京都心のど真ん中に2020年6月1日(月)、本格的なキャンプ体験を売りにしたカフェ「リワイルド アウトドア トウキョウ(REWILD OUTDOOR TOKYO)」がオープンします。

 店内は人工の緑が至るところに装飾されていて、天井からは森林をイメージさせる草木が垂れ下がり、床には草むらを思わせる毛足4cmのふかふか人工芝。照明は時間帯に合わせて昼の木漏れ日や夜の暗闇を再現し、BGMは音楽を一切かけず、川のせせらぎや鳥のさえずりなどの効果音のみとなっています。

 利用客は各テーブルで、バーナーの火を使ってホットサンドを作ったり、フォカッチャやマシュマロを串に刺して「焼き場」の炭火で焼いたり、豆から挽いてコーヒーを入れたりと、さながらキャンプ場にいるような体験や飲食メニューを楽しむことができるそう。

人工の草木が生い茂るカフェの店内。キャンプ場にいるような気分?(画像:信光オールウェイズ)



 同カフェを運営するのは1962(昭和37)年設立の不動産業、信光オールウェイズ(中央区日本橋茅場町)。キャンプ歴10年近くという、キャンパーな取締役・山口雄輝さんが発案したといいます。

「異空間感ただよう店に仕上がりました。カフェではありますが、これはもうほとんど野外、ほとんどキャンプ場と言ってよいのではないでしょうか。キャンプ体験ができるとうたうカフェはほかにもありますが、ここまで再現性を高めたお店はほかにないはずです」

と自信をのぞかせます。

 店頭には天然の樹木を大胆にあしらい、ハンモックも用意されているので食事の合間にちょっと一休みすることも可能とか。

 相当な力の入れようですが、「超本格キャンプ体験ができるカフェ」にここまで強くこだわるのは一体なぜなのでしょうか。

キャンプの醍醐味を知ってほしい

 そこにはやはり、山口さん自身のキャンプに対する熱い思いがあります。

「屋外で仲間と飲み交わすお酒は、本当においしいものです。現代の社会生活では、つい成功や幸せをイコール出世やお金と考えたり、仕事のことばかりで悩んだりしがちですが、キャンプではもっともっと本質的な人間関係を築くことができます。この素晴らしさを多くの人に伝えたい、そう思ったことが動機です」

 また、キャンパー人口を増やしたいという狙いも。

 道具をそろえて、テントの張り方やランプの灯し方を覚えて、大きなリュックサックを担ぎ、遠くの山まで出掛けるのはちょっとハードルが高い……と、挫折してしまうキャンプ未経験者たちに向け、山口さんは

「まず先に、キャンプそのものの醍醐味(だいごみ)を知ってもらいたいです。ひとたび楽しさが分かれば、きっとリアルなキャンプも体験してみたくなるはず」

と期待を寄せます。

 特に、新型コロナウイルス感染拡大による「緊急事態宣言」は解除されたものの、県をまたいだ移動についてはまだまだはばかられる状況です。

「ストレスを抱えた状態を癒やすのに、キャンプの力は絶大」と山口さん。東京都外へ出づらい今こそ、同店を活用してほしいと呼びかけます。

天然の樹木を大胆にあしらった店頭。奥にはハンモックも(画像:信光オールウェイズ)



 店内は座席と座席の間に距離を取り、ガラスの折り戸はフルオープンにして通気を確保。

 卓上にあるQRコードを読み込んで表示されるメニューから注文でき、そのまま電子決済が済むのでお会計の際に金銭のやりとりも発生しないといった具合に、感染対策にも細心の注意を払っているそうです。

 営業時間は朝8時から夜の22時まで。ラストオーダーは21時とのことです。

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