“脱日常”の特製ビーフカレー「椿屋珈琲店本館」 | 老舗レトロ喫茶の名物探訪(4)

2018年11月6日

お出かけ
ULM編集部

銀座にある椿屋珈琲店本館は、大正時代をイメージした意匠が独特です。加えて、サイフォン式の自家焙煎コーヒー、椿屋特製ビーフカレーなど、高級感と自家製にこだわった看板メニューが「脱日常」に誘ってくれます。


昭和のモダニズム建築に足を踏み入れ、大正時代にワープ

 銀座7丁目の椿通りと金春(こんぱる)通りが交差する角にある第一菅原ビル。2階と3階部分に茶褐色の外壁タイル、ひさしの下に花飾台のついた窓が並ぶ外観が独特です。このビルは1934(昭和9)年に建てられた、当時としてはモダンな建物で、金春通りに面した方の隅には、3階から5階までつながる縦長の窓とレトロな丸窓があります。

 今でこそ普通である規則的に並んだ窓の配置も、モダニズム建築の特徴。同ビルは、昭和初期における日本建築の近代化を今に伝える貴重な建物といえます。

昭和初期に建設された第一菅原ビル。右側の写真がスクラッチタイルに縦長の窓と丸窓(2018年9月10日、宮崎佳代子撮影)。

 この建物の2階と3階部分に椿屋珈琲店本館があります。同店は1996(平成8)年に東和産業がオープンしましたが、元をたどると同社は1974(昭和49)年に銀座中央通りに「銀座東和」としてコーヒー専門店を開業。1979(昭和54)年に第一菅原ビルに移り、椿屋珈琲店の前身となる高級喫茶店「七番館」をオープンした経緯があります。その後、「椿屋珈琲店」に名称変更して全面改装オープン。2018年9月現在、43店舗を1都3県に展開しています。

 本館入り口への階段はシックなダークオーク色で、壁面の赤煉瓦とのコンビが高級感とレトロ感を演出しています。大正時代をコンセプトとする内装も同基調。格子窓にはめられた擦りガラスやステンドグラス、床にまばらにはめられたデザインタイル、照明器具なども「大正ロマン」を感じさせられる意匠が凝らされています。

大正時代のアール・ヌーボーをモチーフとした2階の内装(2018年9月6日、宮崎佳代子撮影)。
3階への階段横の壁には洋画家、東郷青児の絵が飾られている(2018年9月6日、宮崎佳代子撮影)。

カレーだけでも美味しく食べられる、名物ビーフカレー


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