流行嫌いのあまのじゃくさんに贈る「渋谷パルコ」徹底ガイド
2019年11月25日
お出かけ去る11月22日に再オープンを果たした商業施設「渋谷パルコ」。テレビやインターネットなどのさまざまなメディアが連日その詳細を報じていますが、まだまだよく知らない、いやよく知ろうとしない「あまのじゃくさん」も少なくないでしょう。そんな人たちに向けて、都市商業研究所の若杉優貴さんが詳しく解説します。
開業から46年、約3年の建替えを経て「復活」
2016年8月より建替えのため閉店していた商業施設「渋谷パルコ」(渋谷区宇田川町)が、2019年11月22日(金)に待望の「再開業」を迎えました。
新しい渋谷パルコの核となるテーマは「ファッション」、「アート」、「エンターテインメント」、「フード」、「テクノロジー」。ファッションのみならず、これまでのパルコには無かった新たな試みや最先端技術、そして「カオスな空間」までもがひとつの建物で体験できることが特徴だといいます。今回は、そのうち特に個性的な、渋谷パルコならではというべき「注目のショップ」をいくつか紹介したいと思います。

さて、新しい渋谷パルコを巡る前に、まずは同店の歴史について振り返っていきたいと思います。
渋谷パルコは1973(昭和48)年6月に、池袋パルコ(1969年開業)に次ぐパルコ2号店として開業。建物は地上9階・地下1階建、売場面積は1万9479平方メートル。西武セゾングループ(当時)の旗艦店として、最盛期には
・パート1、パート2(1975年開業)、パート3(1981年開業)
・インテリア「SR6」(1986年開業)
・パルコクアトロ(1988年開業、現在パルコのライブハウス「クラブクアトロ」とGUが出店)
・専門店街「ゼロゲート」(2002年開業)
といった物販施設のほか、
・劇場「パルコ劇場」(開業時は「西武劇場」)
・美術館「パルコミュージアム」(池袋パルコに移転)
・ライブハウス「クラブクアトロ」
・東京FMの「渋谷スペイン坂スタジオ」
といった施設を併設しており、ファッションのみならず渋谷を代表する文化発信基地となっていました。ちなみにパルコはイタリア語で「公園」という意味であり、「渋谷公園通り」はパルコにちなんで命名されたものです。
しかし時は流れ、2007(平成19)年に老朽化に伴う耐震強度不足を理由としてパート2が閉館(現ホテル コエ トーキョー)。残るパート1・パート3も老朽化が進んでいたため、「宇田川町14・15番地区第一種市街地再開発事業」と題した再開発による建替えを行うこととなり、2016年8月をもって休館。その後はSR6、ゼロゲート、クラブクアトロなど一部の関連施設のみが営業を続けていました。
休館前に外壁全体を使うかたちで当時公開直後であった映画「シン・ゴジラ」とのコラボレーションが行われていたことを思い出す人もいるのではないでしょうか。

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