「スタバ」「サウナ」に「区役所」も――近くにあるとうれしい機能満載の新小岩駅ビルが10月開業!【葛飾区】

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「スタバ」「サウナ」に「区役所」も――近くにあるとうれしい機能満載の新小岩駅ビルが10月開業!【葛飾区】

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若杉優貴

都市商業研究所

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2023年10月、JR新小岩駅南口に駅ビルが開業します。駅前には複数のスーパーや商店街、飲食店なども多く軒を連ねる便利な街ですが、行政窓口が駅から遠いなどの課題がありました。駅ビル開業によって環境はどう変わるのか、都市商業研究所の若杉優貴さんが詳しく解説します。

新小岩駅に「駅ビル」誕生

 JR新小岩駅南口に新たな駅ビル「JR新小岩南口ビル」が今年(2023年)10月1日に開業します。

 JR東日本が葛飾区内で駅ビルを運営するのは初のこと。この駅ビル、都心主要駅にあるようなショッピングセンター「ルミネ」などとは少し異なる「さまざまな機能」を1カ所に備えていることを特徴とします。

JR新小岩駅に1月に誕生する新駅ビル「JR新小岩南口ビル」イメージ。 規模は大きくないものの、商業施設のみならず、さまざまな機能を備えます。 (画像:JR東日本ニュースリリース)



地域初ショップ、駅直結サウナ、出張区役所…さまざまな機能が1カ所に!

 新小岩南口ビルは、旧駅舎や商業施設「旬鮮館」(スーパーマーケット「つるかめランド」等が入居)などの跡地に建設されたもの。なお、新小岩駅南口ではこのほかにも新小岩ルミエール商店街周辺でも再開発計画が持ち上がっており、駅前は今後大きく姿を変えることになります。

 南口再開発の先駆けとなる新小岩南口ビルの建物は1階から6階、延床面積は約 8,000平方メートル。都心主要駅の駅ビルと比較すると規模は大きくないものの、館内は3つのゾーンに分かれます。

建替え前の新小岩駅。今となっては広々とした青空に懐かしさも。 建替えに先駆け、2018年には南北自由通路が開通しています。(画像:若杉優貴)

 新小岩南口ビルのうち、1階から2階は、JR東日本系駅ビル商業施設「シャポー新小岩」。

 「シャポー」は1972年に生まれた総武本線沿線でおなじみの駅ビル商業施設ブランドで、シャポー新小岩の店舗面積は1,453平方メートル、コンセプトは「いつものものがここにある ここにしかないものがいつもある 毎日の生活にイロドリを」。

1階「スターバックス」は7~22時、「成城石井」は8~22時まで。2階「クイーンズ伊勢丹」は平日9~22時、土日祝10~21時まで(画像:アーバンライフメトロ編集部)

 シャポーとしては比較的小さいものの、新小岩エリアで初出店となる「スターバックス」や「クイーンズ伊勢丹」、「成城石井」など、食を中心とした10店舗が出店します。

「シャポー新小岩」館内2階イメージ。 核店舗として新小岩初登場となる「クイーンズ伊勢丹」が出店します。フィットネスクラブ利用者向けの高たんぱく・低脂質商品の充実を図るとのこと(画像:エムアイフードスタイルリリース)

 そして、3階から5階はJR東日本系フィットネスクラブ「ジェクサー・フィットネス&スパ新小岩」。館内には最新のトレーニングマシンはもちろんのこと、ジェット風呂やドライサウナを備えたスパ施設を併設しており、「駅を降りて即サ活」を楽しむこともできます。

駅直上6階部分には「えきにこわ」の文字が。右側には3~5階部分に入るJR東日本系フィットネスクラブ「ジェクサー」のロゴが見える(画像:アーバンライフメトロ編集部)

 そして最上階である6階に入居するのが、この駅ビルの最も大きな特徴となる公共施設「葛飾区行政サービス施設 新小岩地域活動センター別館『えきにこわ』」(以下「えきにこわ」)です。

掲示板のお知らせ(画像:アーバンライフメトロ編集部)

 この「えきにこわ」は、区役所が遠い新小岩エリアの不便さを解消するために設けられたもの。館内には葛飾区民が転入・転出・転居の手続き、住民票の写しや戸籍謄抄本等の交付手続きなどを行うことができる「葛飾区新小岩区民事務所」をはじめ、公民館のようにサークル活動などで使うことができるフリースペース「多目的ひろば」、テレワークや勉強などで利用できる有料貸出ブース「ワーク&スタディブース」、図書館の予約図書の貸出、返却、利用登録等を行うことができる「図書サービスカウンター」といったさまざまな公共施設が入居。駅ビルの6階全体が、新小岩エリアにおける「ミニ区役所」として機能することになります。

えきにこわ館内「多目的ひろば」イメージ。 「えきにこわ」は駅直結の出張区役所としても機能します。(画像引用:葛飾区ウェブサイト「えきにこわ」案内より)

 これまでの都内の「駅ビル」といえば、商業施設と飲食店、ホテルなど商業関連施設のみで構成されるものが多くありましたが、少子高齢化、ライフスタイルの多様化、そしてコロナ禍を経てそうした状況も変化しつつあり、JR東日本管内でも新小岩駅のように「フィットネス&スパ」や公共施設、さらにはリモートワーク施設やeスポーツ施設を導入するなど、駅ビルの多角化が進みつつあります。

 小さいながらもさまざまな機能を備えたJR新小岩南口ビル。今後、都内でもこういった「複合型駅ビル」が増えていくことになるかもしれません。

■JR新小岩南口ビル/シャポー新小岩
住所:東京都葛飾区新小岩1-45-1
営業時間:平日・土曜10:00~21:00/日・祝10:00~20:30(一部店舗除く)

新小岩発祥のキャラクター『モンチッチ』が点在している駅周辺。2022年にできた新名物は北口に(画像:アーバンライフメトロ編集部)

参照:
シャポー新小岩 公式サイト
https://shapo.jrtk.jp/shinkoiwa/
葛飾区 公式サイト「えきにこわ」案内
https://www.city.katsushika.lg.jp/institution/1006723/1030221/1032585.html
エムアイフードスタイル ニュースリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000203.000037113.html
JR東日本都市開発 ニュースリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000386.000015279.html

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