老舗蔵元が営む“酒飲みのテーマパーク”!日本酒にクラフトビール、本格イタリアンに宿泊まで

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老舗蔵元が営む“酒飲みのテーマパーク”!日本酒にクラフトビール、本格イタリアンに宿泊まで

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アーバンライフ東京編集部

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新酒がおいしい季節です。蔵元まで足を運んで、作りたての超新鮮な日本酒を味わう。そんなちょっと大人な春の小旅行はいかがですか? 昨今は酒蔵見学以外にも、レストランやギャラリーなどが併設されて、1日過ごせるような蔵元が増えています。今回は “酒飲みのテーマパーク”と呼ばれる人気の蔵元をご紹介します。

【拝島】ゲストハウスやレストラン、直売店、史料館などを併設する「石川酒造」

 東京都福生市に酒蔵を構える「石川酒造」は、全国から日本酒ファンが訪れる観光地として、地元の人たちには憩いの場として親しまれています。最近ではテレビドラマ「リバーサルオーケストラ」のロケ地として一躍、注目が集まりました。

 石川酒造といえば、地下150メートルから汲み上げる良質な天然水を使用して作られる銘酒「多満自慢」が有名。さらに明治時代以降、途絶えていたビール作りを1998年に再開し、オリジナルのクラフトビール「多摩の恵」「TOKYO BLUES」の醸造・販売も行っています。

 創業160年。国の登録有形文化財に指定された建造物を6 棟有する由緒ある酒蔵でありながら、「日本酒文化を世界中の人に体験してほしい」と、さまざまなアプローチを展開してきました。限定品の販売やお楽しみ抽選会などを行う「感謝デー」も毎月開催しています。

 敷地内には、作りたての日本酒・クラフトビールとともにおいしい料理をゆっくり味わえるレストランや和食処、直売店に史料館、2021年には体験型のゲストハウスなどもオープン。

 “酒飲みのテーマパーク”として、お酒好きはもちろん、そうでない人でも1日楽しめるスポットになっています。

「ペールエール」「デュンケル」など数種類のスタイルのビールを醸造(画像提供:石川酒造)



●工房直送のビールが味わえるイタリアンレストラン「福生のビール小屋」

 敷地内の左手奥にある「福生のビール小屋」は、目の前の向蔵ビール工房から運ばれる出来たてのクラフトビール「多摩の恵」や「TOKYO BLUES」を、最もおいしい状態で飲むことができるイタリアンレストランです。

 ゆったりと落ち着いた雰囲気の店内には50席、屋外には最大40席を配置。ガラス張りのテラス席からは、明治期に使用していた貴重なビール釜や八重桜など、情緒あふれる風景を眺めながら食事が楽しめます。

中庭のテーブル席はペット同伴OK(画像提供:石川酒造)

 料理は新鮮なクラフトビールにぴったりな本格イタリアンを提供。おすすめは地元の食材を生かした「福生産ソーセージの盛り合わせ」「大多摩ハムの冷製盛り合わせ」や、店内で生地から仕込んで釜で焼き上げるピッツァ、季節変わりのパスタなど。

 「桜海老と酒粕クリームチーズのピッツァ」や「小エビの酒粕ジェノベーゼ」「黒ビールで煮込んだボロネーゼ」、肉料理の「石川酒造のペールエールでマリネしたサーロインステーキ」といった、ここでしか味わえないオリジナルメニューも要チェックです。

「福生産ソーセージの盛り合わせ」(画像提供:石川酒造)
店内の釜で焼いたピッツァ「マルゲリータ」(画像提供:石川酒造)

福生のビール小屋
TEL:042-553-0171
営業時間:11:30~21:30(L.O.20:30)
定休日:月・火曜

●海鮮和食とお酒のマリアージュがコンセプト「食道いし川」

 1898(明治31)年に建てられた雑蔵をリノベーションしたお食事処「食道いし川」。作りたての日本酒、クラフトビールと新鮮な海鮮和食のマリアージュがお店のコンセプトです。店内のいけすで泳いでいる魚をその場でさばいた活け造りなど、新鮮なお刺身が自慢。ランチメニューでは「活けアジ入り刺身定食」「天ぷら刺身定食」「上海鮮丼」「銀ダラ西京焼き定食」などが人気です。

中トロなどの「刺身盛合せ五種」(画像提供:石川酒造)

 銘酒「多満自慢」の酒粕や塩麴を使ったメニューも、日本酒やビールとの相性が抜群と大好評。味噌ベースのスープに酒粕を加えた「酒粕もつ煮」は、独特のコクと甘みが味わい深い一品。「若鶏の塩麴漬け唐揚げ」は国産の鶏モモ肉を塩麴にじっくり漬け込み、外はカリっと中はジューシーに仕上げています。「クリームチーズ醤油麹漬」「酒粕レーズンバター」「酒粕ジェラート」など、酒蔵ならではのアレンジメニューもぜひ。

「多満自慢の酒粕もつ煮」(左)、「若鶏の塩麴漬け唐揚げ」(画像提供:石川酒造)

■食道いし川
TEL:042-513-7020
営業時間:平日11:30~15:00(L.O.14:30)、17:00~22:00(L.O.21:00)
土日祝11:30~22:00(L.O.21:00)※ランチタイムは全日11:30~14:30
定休日:水曜

●直売店「酒世羅」で日本酒&地ビールや蔵元オリジナルグッズを購入

 米蔵をリノベーションした直売店「酒世羅」では、オリジナルブランドの清酒「多満自慢」や地ビール「多摩の恵」「TOKYO BLUES」をはじめ、敷地限定・季節限定などの希少な商品も購入することができます。

本蔵の隣にある直売店「酒世羅」(画像提供:石川酒造)

 大吟醸ケーキや甘酒、サイダー、おつまみなどの飲食物も販売。「多満自慢」のロゴ入りの前掛け、蛇の目ぐい呑み、ポロシャツ、コットンバッグや、酒粕の甘い良い香りが広がる入浴料や石鹸は自分使いにもお土産にも大人気です。

酒粕石鹸(左)、大吟醸ケーキ(画像提供:石川酒造)

■直売店「酒世羅」
TEL:042-530-5792
営業時間:10:00~18:00
定休日:火曜(※12月は無休)

●2021年にオープン! 体験型ゲストハウス「酒坊“SHUBOU”多満自慢」

 2021年7月には、酒蔵の敷地内に併設する施設としては東京都初となる体験型ゲストハウス「酒坊“SHUBOU”多満自慢(しゅぼう たまじまん)」が新設されました。客室は木の温もりが漂う和室が3部屋と、ドミトリータイプのカプセルベッドルームが2部屋(男性専用16ベット・女性専用12ベッド)用意されています。

 レストラン「Kitchen&Bar田の実」では西多摩の大自然で育った食材を使用した、お酒に良く合う料理がいただけます。ランチタイムと金曜日のディナータイムは宿泊者以外も利用可能です。

緑豊かな日本庭園を有する2階建ての宿泊施設(画像提供:酒坊“SHUBOU”多満自慢)
最大2名で利用できる和室個室(画像提供:酒坊“SHUBOU”多満自慢)

 オリジナルのワークショップ、体験サービスも盛りだくさん。日本酒の原料であり、栄養や酵素が豊富に含まれた米麹で作る「生化粧水作り」や「塩麹作り」は、体験会後にランチや甘酒カクテルも楽しめます。またシーズン変わりで、夏季は「BBQパーティー」、冬季は1日1組限定で「サウナテント」を開催。水風呂には、石川酒造の仕込み水でできた肌に優しい軟水が使われています。

フルーツピューレで仕上げた3種の「甘酒カクテル」(左)、「米麹で生化粧水作り」の体験キット(画像提供:石川酒造)

■ゲストハウス「酒坊“SHUBOU”多満自慢」
TEL:042-513-7448
料金:和室個室14,740円/泊~、カプセルベッド1人6,050円/泊~
※宿泊は中学生以上

イタリアンレストラン Kitchen&Bar「田の実」
営業時間:11:30〜14:00(L.O.13:00)
金曜18:00〜22:00(L.O.21:00)、土・日曜11:30〜15:00(L.O.14:00)
定休日 : 月曜日

●月末の恒例イベント「感謝デー」が毎回大盛況!

 石川酒造では5年前より、毎月第4週目の土・日曜日に「感謝デー」を開催しています。4月は22日(土)・23日(日)の2日間で、どなたでも入場自由。ちょうど敷地内の八重桜が見頃になる時期ですので、お花見がてらのぞいてみませんか?

クラフトビール&たる酒の量り売り(画像提供:石川酒造)

 当日は「感謝デー」限定で販売されるレアな商品が目白押しで、それを目当てに訪れる人でいっぱい。「クラフトビール&たる酒量り売り」「酒粕入り限定パン」に、銘柄豚TOKYO Xの「あったか豚まん&ピザまん」、福生のビール小屋の「テイクアウト限定オードブル」、食道いし川の「手作り棒寿司」などなど。福袋の販売、お楽しみ抽選会もあります。

感謝デー限定販売のプリン&チーズケーキ(左)、「福生のビール小屋」のオードブル(画像提供:石川酒造)

 コロナ禍以降お休みしていた「酒蔵見学」も行われます。日本酒初心者向けのコースで、日本酒を作っている蔵の内部を見学できる他、試飲、直売店「酒世羅」で使える割引券200円分に、お土産付き。事前にネット予約が必要です。

【石川酒造「感謝デー」】
開催日:2023年4月22日(土)・23日(日)
開催時間:10:00~16:00頃(屋外マルシェ)
※直売店「酒世羅」「福生のビール小屋」「食道いし川」は通常通り
酒蔵見学:11:00~、14:00~(1日2回)※各回12人
酒蔵見学料金:800円(ネット予約制)
※予約詳細は公式サイトをご確認ください

●入場無料の史料館も

 雑蔵の2階にある「石川酒造史料館」では、江戸時代から続く石川酒造の歴史と、酒造りやビール醸造の歴史についても知ることができます。明治20年当時のビール製造のレシピや瓶・ラベル、酒器などの貴重な資料も展示されていて、入場は無料です。

 定休日は「福生のビール小屋」が月曜・火曜。直売店「酒世羅」は火曜日のみ、「食道いし川」は水曜日です。店舗によって異なりますので、平日に行かれる方は注意してくださいね。

1階に「食道いし川」が入っている雑蔵の2階が史料館になっています(画像提供:石川酒造)

■石川酒造
所在地:東京都福生市熊川1
TEL:042-553-0100(代表)

石川酒造史料館
営業時間:11:30~20:00(入場無料)
定休日:水曜
アクセス:JR拝島駅より徒歩20分
※詳細は公式サイトをご確認ください。

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