公認会計士の将来性が気になる方必見!【仕事が無くなる?将来性がない?】

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公認会計士の将来性が気になる方必見!【仕事が無くなる?将来性がない?】

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AIの進歩により「公認会計士は将来性がない」という噂を聞いたことがある方もいるでしょう。しかし、いかにAI化が進んだとしても公認会計士の担う信頼や責任を代替することはできません。本記事では公認会計士の将来性について詳しく解説しています。

 AIやRPA(ロボットによる業務の自動化)の進化により、仕事がなくなる可能性があると噂される公認会計士。公認会計士の国家資格試験にチャレンジしようとしている人なら、一度は見聞きした情報でしょう。

 公認会計士試験は会計系の資格では最上位に位置する難関な資格試験です。しかし、せっかく合格しても「生涯、資格を生かして働けないのなら、苦労しても意味がないのでは?」と不安を感じる人もいるでしょう。

 確かにAIの進化により20年~30年後には、公認会計士の一部の業務はなくなる可能性が高まっています。ただ、だからといって公認会計士の業務すべてがAIにとって変わるわけではありません。結論として公認会計士には将来性があります。

 本記事では、公認会計士の将来性について詳しくまとめました。これから公認会計士の資格試験に挑む方は、勉強に集中しやすいように、しっかり不安を解消することをおすすめします。

公認会計士は将来性がないと言われる理由

 「公認会計士には将来性がない」と言われるようになった理由が気になる人もいるでしょう。ここでは、公認会計士の将来性に影響を与えると考えられた二つの事情について解説します。理由を理解すれば、公認会計士の将来性について疑問を抱くこともなく、安心して勉強に励むことができるでしょう。

AIによる影響

 2015年にイギリスのオックスフォード大学と野村総合研究所が共同研究にて発表した論文では「将来的に、たくさんの仕事がコンピューター化される」という衝撃の内容が発表されました。そのリストの中に会計や監査業務も含まれていたため、主に大企業の監査を行う公認会計士の仕事はなくなるといった噂が広がったようです。

 ただ、研究結果の内容は、あくまで会計や監査業務の一部のみがAIに置き換わることを指摘しただけで、すべてが自動化されるという話ではありません。監査業務の中では、大量の文書を仕分けするという作業がありますが、こういった比較的単純な作業のみAIに置き換わると判断されただけです。

 監査業務で必要になるクライアントとの調整や、対人コミュニケーションなどは、まだまだAIでは難しいと考えられています。人工知能では代替できない業務が多くあることを考えると、将来的に公認会計士の仕事がなくなる可能性はないといえるでしょう。

 むしろAIで済む業務はAIに任せ、人間でなければできないスキルを伸ばしていくことで新たな可能性が生まれるチャンスもあるかもしれません。

公認会計士試験による影響

 平成18年~20年に行われた公認会計士試験では多くの合格者が誕生しました。本来、公認会計士試験の合格者は、業務補助など2年以上の実務補習を行い、それから公認会計士として登録ができるようになっています。

 しかし、平成15年に公認会計士法が改正され、新試験になってから合格者が大幅に増えたことにより、試験に合格しても業務補助などの仕事ができない「待機合格者問題」が発生しました。平成20年のリーマンショックによる経済の悪化も影響を与えたようです。

 ただ現在では、金融庁が公認会計士試験の合格者数を従来と同水準に戻したことで問題は解消されています。以上のことから、公認会計士が多すぎて仕事がなくなるという心配は必要ないことが分かるでしょう。

公認会計士には将来性がある

 公認会計士には将来性がないといわれている理由が分かって安心した人もいるでしょう。公認会計士は十分需要のある資格なので、もちろん将来性はあります。ここでは、公認会計士には将来性がある理由について解説します。

AIに代替されにくい独占業務がある

 公認会計士には監査業務と言われる「独占業務」があります独占業務とは、資格を持っている人以外が行うことができない業務のことを言います。監査業務は、その企業の経営状態が正常なのか調査をする仕事です。

 業務実績や財務諸表などを集め、決裁書と合っているかチェックをして、問題がなければ監査証明書を作成します。公認会計士は第三者の立場で、その企業が信頼できることを証明する重要な役割を果たすため、社会的に高い信頼がある職種なのです。

 この監査業務は近い将来、AIによって代替されると噂されています。しかし、それは定型業務の一部の話で、公認会計士が不要になるということはありません。監査業務の中に含まれる企業との話し合いやコンサルティング業務などの非定型業務は、AIで行うことはできないでしょう。

 コミュニケーションを必要とする業務に関しては、今後も専門知識と人間性の両方を持つ公認会計士が担うことになります。

AIとRPAが公認会計士の価値を上げる

 AIやRPAの発達により、今後は公認会計士の業務の一部が代替・自動化されていくことが考えられます。しかし、だからといって公認会計士の仕事が減少していくことはありません

 むしろAIやRPAが業務の単純作業を担当してくれることで、作業が効率的になり、公認会計士は注意しなければならない部分へ多くの時間を割けるようになるため、結果的に監査の質が向上することになるでしょう。

 また、コンサルタント業務も公認会計士の専門知識が活きる仕事です。柔軟な発想ができないAIとRPAが苦手とする分野なので、スキルを伸ばす努力をすれば、将来的にも役立つでしょう。とくにAIやRPAが苦手とする、時代の変化にきちんと対応したアドバイスは、柔軟な考え方ができる人間にしかできません。人間でなければできない強みが顧客の信頼獲得につながります。これらのスキルを磨くことが公認会計士としての価値を上げることにつながります。

売り手市場

 監査法人は、監査業務が厳格化されたことで仕事が増え、現状、人手不足の状態です。そのため資格さえあれば就職がしやすく、高収入も目指せます。ただ、現在は公認会計士は売り手市場といわれていますが、いつまでも続くとは限りません。

 状況が変わった時に対応できるよう、幅広い知識やコミュニケーション能力の向上など、ライバルと差をつけるために備えておく必要があります。公認会計士の資格と一緒に、他と差別化できるだけの専門的なスキルを兼ね備えることで、需要の高い公認会計士になることができるでしょう。

豊富なキャリアがある

 公認会計士は、監査業務以外にも、独立開業や他の業種などを目指せることから、豊富なキャリアの選択肢がある資格です。とくに監査法人でキャリアを積んだ後は、独立開業する人が多くいます。

 新規顧客の獲得や自身で大きな責任を負う必要もありますが、その分、能力次第で高収入を得ることも可能です。独立開業した公認会計士の年収は1,000万円以上が平均といわれていますが、実力があればさらに高収入も目指せます。

 企業に勤めるよりリスクはありますが、公認会計士は需要があり、独立開業に失敗したとしても再就職先を探すことができるでしょう。公認会計士の選択肢は豊富にあるので、将来性を心配する必要はないことが分かるはずです

将来の公認会計士に求められるもの

 ここでは今後の公認会計士に求められるスキルについて解説します。AIやRPAが、さまざまな定型業務で活用されるようになった後、公認会計士が目指すべき将来像を考えてみましょう。

コンサルティング力

 将来の公認会計士は、コンサルタントとしてのスキルや企業の財務戦略をサポートする力も必要になります。顧客の相談に乗り、会社が抱えるさまざまな問題を明らかにし、アドバイスをしたり、解決に向けてサポートをしたりする仕事なので、柔軟性と幅広い知識が要求されます。

 顧客によって抱える問題や課題は異なるため、大変な仕事ではありますが、AIやRPAの活用が難しい領域であり、選ばれる公認会計士になるためにスキルを磨くことが大切です。

変化に柔軟に対応する力

 公認会計士も将来的には、AIやRPAによって仕事の一部が奪われることもあるでしょう。ただ、定型業務が減る分、新たに生まれる仕事も多くあります

 そのため、これからは従来通りの業務だけでなく、最先端の技術や考え方も理解し、積極的に学んでいくことが大切です。時代の流れに抵抗するのではなく受け入れていくことで、顧客にも先を見据えたアドバイスができるようになるでしょう。

英語力

 公認会計士の国家試験では、英語能力は一切問われません。監査法人に勤める場合でも、英語力を問われる場面は基本的にそう多くはないでしょう。そのため、高い英語力を備えている公認会計士は、そこまで多くないのが実情です。

 必ずしも必要なスキルではありませんが、公認会計士で英語ができると仕事で有利になる機会は増えます。とくに外資系企業で公認会計士として働きたいのなら、コミュニケーションはもちろん、文書でも高い英語力が要求されるでしょう。

 一般的な企業ではTOEIC700点台、外資系企業なら800点以上の英語力が求められます。もし、これから英語力を磨いて公認会計士の業務で生かそうと考えているのなら、TOEICで800点以上を目指すことをおすすめします

公認会計士は幅広い業種で活躍できる

 公認会計士は幅広い業種で活躍できる資格です。監査業務以外にも、税務や会計、上場支援、経営能力など、数字のプロとしてビジネス全般で必要とされる知識とスキルを持っています。

 ここでは、公認会計士が活躍できる業種を解説します。公認会計士は転職に有利な資格なので、AIによる業務の代替が心配という方は、チェックしてみてください。

注目の高いコンサル業界

 コンサルティングは、公認会計士のキャリアとして人気が高い仕事です。コンサルタントとは、顧客である企業に対し、問題や課題を解決するためにアドバイスをしたり、実行をサポートしたりする仕事です。AIの影響を受けにくい職種なので、将来性も高い業界といえるでしょう。

 コンサルタント業界に転職したいのなら、まず興味のある分野を見つけることが大切です。コンサルタントと一口にいっても「財務コンサルタント」「戦略系コンサルタント」など、種類があります。どの分野で活躍したいかによって、求められるスキルも違うため、まずは興味のある分野について学ぶことから始めましょう

給料の高いM&A業界

 公認会計士の持つスキルによって、M&A業界でも活躍できます。M&Aとは、企業の買収や合併などの総称です。企業が買収や合併などを行う際は、法的な拘束力を持つ契約書を交わす必要があるため、仲介役としてM&Aの専門家を集めた団体や企業のサポートを受けます。

 M&Aサポートでは、まず取引対象の適正価値を正確に評価し、買収や合併の相手としてふさわしいか判断する必要があります。その際に必要になってくるのが、財務面に強い公認会計士の知識やスキルです。

 他にも、財務面のアドバイスやM&A戦略の策定など、M&Aプロセスでは公認会計士のスキルや知識が至るところで役立ちます。活躍する場面が多い分、給料や待遇がよいため、公認会計士の転職先として注目される業界です。

人気のPEファンド

 投資家から集めた資金を利用し、未上場株やベンチャー企業への投資を行うPEファンド。投資会社と似た性質を持っているため、公認会計士の財務諸表に関する知識が生かせる仕事です。他にも投資先の探索・開発、条件の検討などが業務に含まれます。

 監査業務の経験を生かせる機会はありませんが、自ら主体的に働ける仕事のため、クリエイティブ性を求める人には向いています。PEファンドは求人数が少ないので、タイミングが大切ですが、年収や待遇がよいため、公認会計士の転職先として人気です。

上場企業の経理部

 上場企業の経理部なら公認会計士の専門性やスキルを大いに生かせます。業務内容は損益計算書・貸借対照表などの決算書類の作成などが中心です。企業によっては、経理だけではなく、経営企画や税務などにも関わる機会があるでしょう。

 公認会計士としてこれまで培ってきたキャリアやスキルが十分に生かせる職場であることは間違いありません。上場企業での公認会計士の需要は年々高まっているため、資格があると転職の時に大変有利に働くでしょう。

外資系企業

 英語力に自信があるのなら、外資系企業も転職先としておすすめです。公認会計士が外資系企業に就職した場合、一般的には日本法人の決算業務や、本国へレポーティングをする業務が中心になります。外資系企業では、経営管理・業務統合ソフトを採用しているケースが多いため、ソフトの仕組みをしっている公認会計士の資格は就職に有利に働くでしょう。

 外資系企業がおすすめな理由は、日本企業と比較して年収が高く、成果主義なので性別や年齢に関係なく実力のみで評価されやすい点です。評価とやりがいを求めている人には、外資系企業は向いている環境といえます。

 ただ、外資系企業は日本とは異なる社風や文化があるため、慣れるまでは苦労する可能性もあります。また成果主義なので、結果が出せない場合は給与にも大きく響き、安定性は望めません。事業で成果が出ない場合は企業自体が、日本から撤退するリスクがある点にも注意が必要です。

 そのため、外資系企業に転職するのなら、安定を求めるのではなく、柔軟に対応する力を養い、キャリアを伸ばすことを考えるとよいでしょう。柔軟性があればどんな企業に転職しても活躍できるので、培っておくことは得策といえます。

今から公認会計士を目指すと後悔する?

 前述したように、一部の業務がAIに代替される可能性はあるものの、公認会計士の需要は十分あるのが現実です。ただし、日本三大資格と呼ばれる公認会計士試験は、医師試験や司法試験に続く難易度が高い国家試験になります。

 勉強時間も3,500~4,000時間程度は必要になるので中途半端な覚悟で継続するのは難しいでしょう。勉強期間も2年〜3年はかかるので、興味がある方は、まずは公認会計士試験のリサーチから始めることをおすすめします。

公認会計士のことをもっと知ろう

 公認会計士の資格試験は難易度が高いですが、資格を取ることで、たくさんのメリットがあります。

  • 社会的な地位や名誉
  • 年収の高さ
  • 自由な働き方

 一生のうち2~3年勉強漬けになることで、資格取得後は多くのメリットが手に入るのならチャレンジしたいと思う人もいるでしょう。公認会計士についてもっと詳しく知りたいのなら、実際に公認会計士として活躍する人に話を聞くのもおすすめです。

 具体的な業務内容や最新の業界情報、実情についても知ることができるため、資格取得後のイメージもつかやすくなるでしょう。それが難しいようなら、公認会計士試験の講座がある資格スクールや専門学校でリサーチする方法もあります。

 専門学校や資格スクールなら、実際の学習スケジュールや試験情報など簡単に入手することが可能です。公認会計士の知り合いがいないのなら、資格スクールや専門学校の見学や、資料請求から情報を探してみましょう。

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まとめ

 公認会計士は将来性のある資格です。公認会計士の業務には人の判断が入り、顧客とのリレーション構築が必要になる以上、すべてをAI化するには無理があります。また、公認会計士のキャリアプランは多種多様です。ライバルと差別化できるようなスキルを身につけることで、活躍の場をもっと広げることも可能です。具体的には下記のスキルは活躍の場を広げることに役立ちます。

  • コンサルティング力
  • 変化に柔軟に対応できる能力
  • 高い英語力

 もし会社を辞めたとしても、公認会計士の資格を失うことはありません。一度取得すれば一生、生かせる資格といえます。そんな意味でも公認会計士は高い将来性があり、2~3年かけて取得する価値のある資格といえるでしょう。

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