40代になってから「疲れやすくなった」「不調が出やすい」など、20~30代の頃と体が変化したなと感じていませんか?40代の女性は、仕事や子育て、家事などさまざまな面で忙しく、健康管理をするのが大変ではないでしょうか。
また、40代はホルモンバランスなど体にも変化が現れ始める年代です。健康面だけでなく、美容やボディメイクにおいても、ケアが必要となりますよね。
今回の記事では、40代の女性のための健康管理法を紹介します。忙しい中で効率よく行えるよう、ポイントを解説するので参考にしてみてください。
40代の健康あるある こんな不調ありませんか?
40代になると、さまざまな不調が現れ始めます。頭痛や便秘、疲れやすいなど体の症状のほかに、モヤモヤ、不安、イライラなど精神面にも不調が現れやすいです。
病院を受診しても、病気として診断名はつかない不調は「不定愁訴(ふていしゅうそ)」と呼ばれ、感じる症状は人によって異なります。そして、不定愁訴はひとつの症状にとどまらず、いくつもの症状を同時に感じたり、症状が日によって変わったり、変化していくことも多いです。
不定愁訴の原因のひとつとして、女性ホルモンの分泌の低下が考えられます。女性ホルモンの低下に伴って、自律神経のバランスが乱れ、さまざまな症状につながりやすいです。
不定愁訴には以下のような症状があります。
- 乾燥肌
- むくみ
- 動悸・息切れ
- 髪のパサつき
- 爪がもろい
- なんとなくだるい
- 顔色がすぐれない
- 目の充血
- 頭痛
- 冷え症
- のぼせ・ほてり
- 汗をかきやすい
40代からは健康診断の数値が悪くなり始める
40代は健康診断の数値が悪くなり始める時期でもあります。具体的には、生活習慣病にかかわる血圧・脂質・血糖値、そして女性はヘモグロビンの項目に注意が必要です。
項目 | 詳細 | 単位 | 基準値 | 数字の意味するもの |
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異常 | 要注意 | 基準範囲 | 要注意 | 異常 |
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血圧 | 収縮期血圧 | mm Hg | ー | ー | 129以下 | 130~159 | 160以上 | ・心臓のポンプ機能能力
・低血圧、高血圧の指標
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拡張期血圧 | mm Hg | ー | ー | 84以下 | 85~99 | 100以上 |
脂質 | 総コレステロール | mg/dL | ー | 139以下 | 140~199 | 200~259 | 260以上 | ・血液中のコレステロールの合計 ・高すぎると動脈硬化、脂質異常、甲状腺機能低下症など ・低すぎると、栄養障害、肝硬変など |
LDLコレステロール | mg/dL | ー | 59以下 | 60~119 | 120~179 | 180以上 | 別名:悪玉コレステロール。 ・高すぎると動脈硬化が進み心筋梗塞や脳梗塞につながる
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中性脂肪 | mg/dL | ー | 29以下 | 30~149 | 150~399 | 400以上 | ・高いと動脈硬化が進行 ・低いと低栄養や低βリポたんぱく血症など
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血糖 | 血糖値 | mg/dL | ー | ー | 99以下 | 100~125 | 126以上 | ・高い場合は糖尿病、すい臓がん、ホルモン異常の疑い |
HbA1c | % | ー | ー | 5.1以下 | 5.2~6.0 | 6.1以上 | ・過去1~2ヵ月の血糖値の平均を反映 |
ヘモグロビン | 女性 | 104/μL | 10.9以下 | 11.0~12.0 | 12.1~14.6 | 14.7~15.9 | 16.0以上 | ・酸素を運搬するヘムたんぱく ・低い場合は鉄欠乏性貧血の疑い
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公益社団法人日本人間ドック学会の基準値より
血液検査の結果でもっとも重要なのは、「『検査を受けて終わり』にしないこと」です。再検査の項目は、必ず受診して詳しく検査しましょう。また、基準値内でも、数年の経過を見て、数値が上がり始めているようなら気を付けることも大切です。
40代の体づくり&メンテナンス術
40代の体づくりやメンテナンスに必要なのは、「栄養」「運動」「休養」の3点です。しかし、40代は仕事やプライベートが忙しいため、食事の乱れや運動不足、睡眠不足、ストレス過多などの状況になりやすいでしょう。
そのため、不定愁訴のような病名のない不調が出る方や、生活習慣病などの病気になる方が増加します。自分の健康を管理するには、対症療法ではなく、普段の生活で「栄養」「運動」「休養」を整えることが重要です。
栄養を自己管理する
40代の女性に必要な栄養管理のポイントは、年齢による体の変化を知り、必要な栄養素を意識して摂ることですよ。意識して摂ると良い栄養素として、代表的なものを4つ紹介します。
40代の体の変化
40代になると、体にさまざまな変化が現れます。食生活は同じでも、太りやすくなったり、お腹周りに脂肪がつきやすくなったり、疲れがとれなくなったり、人によって変化はさまざまです。
体が変化する理由として、基礎代謝の低下やエストロゲンの分泌量の低下などがあげられます。さらに筋肉量や骨量も年齢に伴って低下しやすいです。
このような自然な変化は、太りやすく・痩せにくい、さらに病気になりやすい状態ですよね。そのため、40代からは特に食事に気を付けることが重要になります。
体に必要な栄養を摂取する
40代から意識したい栄養素は以下の4つです。
脂質はなるべく減らすのが良いと考える方も多いかもしれません。しかし、良質な脂質は、体に潤いを与えたり細胞膜の元になったり、コレステロールが体にたまらないようにするはたらきがあり、体にとって必要な栄養素です。良質なオイルの代表はオメガ3と呼ばれる脂質で、オリーブオイルやナッツ、フルーツ、青魚などに含まれるので意識して摂取しましょう。
食塩の過剰摂取は、高血圧のリスクになります。塩辛いと感じる料理でなくても、ドレッシングや調味料、冷凍食品、焼き菓子などさまざまな食品に食塩は含まれています。減塩タイプの調味料を選ぶなど、工夫していきましょう。
エストロゲンの分泌量が減ると、カルシウムの吸収が低下し、骨粗しょう症(骨量が減って骨が弱くなり骨折しやすくなる病気)のリスクが高まります。そのため、カルシウムを意識して摂ることが必要です。牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品のほかに、ほうれん草やケールなど濃い緑色の葉物野菜もおすすめですよ。
たんぱく質は、筋肉を維持し、さらに強化するはたらきがある重要な栄養素です。3食の食事でそれぞれ30gずつのたんぱく質を摂取し、さらに間食でもナッツや小魚などたんぱく質を摂れると良いですね。
上記のようなポイントをおさえながら、バランスの良い食事を心がけていきましょう。
運動を自己管理する
40代女性は忙しく、運動する機会が減ることが多いでしょう。そのため、体が硬くなったり、筋力が落ちたり、体力が落ちて疲れやすくなったりします。適度な運動を日常生活に取り入れて健康づくりに取り組みましょう。
ポイントは体力・筋力をつけることと、下半身の柔軟性を高めることです。体力・筋力をつけるには、ウォーキングなどの有酸素運動に加えて、スクワットなど下半身の筋トレをするのが良いでしょう。また、下半身の柔軟性を高めるにはストレッチがおすすめです。
忙しい日々の中で毎日すべてを完璧に行わなくても良いので、無理なくできる範囲で日常に取り入れてみてくださいね。
休養を自己管理する
睡眠時間は十分に確保できていますか?年齢により多少異なりますが、成人は7時間以上は睡眠が必要だと言われています。しかし、2017年の厚生労働省の調査によると、40代の約半数は6時間未満しかとれていません。さらに全年代において、もっとも睡眠時間が短いのは40代だと分かっています。
ストレスを感じて眠りに入りにくい方は、ぬるめのお湯にゆっくりつかったり、好きな香りでリラックスしたりすると入眠の助けになるでしょう。また、就寝・起床時間を毎日一定にし、朝起きたら日光をあびて体のリズムを整えることも大切です。
40代女性の健康管理を学ぶ
40代女性の健康管理法として、「栄養」「運動」「休養」についてポイントを説明しました。忙しい毎日で、すべてを行うのはカンタンではありません。また、体質やライフスタイルによっても最適なポイントは異なります。
最近では、自分の体質を知りながら、自分に合った健康管理法を学べる講座があります。健康に関する正しい知識は、一度手に入れると一生ものです。
健康ソムリエ講座
健康ソムリエ講座は、健康ソムリエ協会が開催しています。健康ソムリエ協会は健康に過ごせる期間である「健康寿命」をより長くするために、心と体が共に健やかであることを目指しています。
天気や季節、日々のストレスや食事、運動などによって心と体のバランスは常に変化していますよね。その中でも自分でバランスを整えて健やかな状態を保つ「養生」を実践し、自分の力で健康に向かっていけることを助ける講座です。
具体的には、病気の発見や治療が得意な「現代医学」と、病気になる前の不調な状態である未病を予防する「伝統医学」の両方を学びます。医学の知識がない方も、分かりやすい言葉で教えてもらえるので安心ですよ。
受講者のうち約20%が40代の方です。同年代の同じような境遇や悩みを抱える仲間に出会えるのも財産ですね。
講座内容の一例
講座内容は多岐にわたります。その一例を理論と実技に分けて、紹介しますね。
理論
- 中医学の基本的な考え方である気血水について
- 自律神経のはたらきやバランス
- 陰陽諭
- ホメオスタシス
- 基礎体温について
- 心身をあたためる養生法
- 冷えと免疫力の関係
- 気血水を整える食べ物
- 陰性の食品・陽性の食品
- 排尿・排便のトラブル
実技
- 体質チェックシートを用いた不調の確認
- 薬膳茶のブレンド
- 正しい立ち方、座り方、歩き方
- ストレスと筋肉について
- 下半身の筋力を強化する方法
- 自律神経を整える呼吸法
- マインドフルネス
カリキュラム紹介
健康ソムリエ講座
公式サイト
健康ソムリエ講座は、対面講座のほかにe-leaning講座があります。対面講座は東京のみですが、e-learning講座があるので地方の方も受講しやすいですね。
講師は石原新菜医師と、岡田むつみさんです。石原医師は温活の第一人者であり、テレビやラジオ、雑誌などメディアでも有名です。伝統医学と現代医学の両方の理論を教えています。岡田さんは健康運動指導士、健康運動実践指導者などの資格を有し、姿勢や呼吸法の専門家で、実技指導の担当です。
教材は、健康ソムリエガイドラインとサジェスママンの2冊。健康ソムリエガイドラインで、伝統医学と現代医学の両方の健康に関する正しい知識を学びます。サジェスママンは、健康のために生活で出来る工夫である「養生法」を紹介する教材です。
公式サイト
講座名 | 健康ソムリエ講座 |
取得できる資格名 | 健康ソムリエの認定 |
受講期間 | ・対面講座:計3回 ・e-learning講座:3カ月 |
上位資格 | – |
試験方法 | – |
試験会場 | web試験 |
受験料 | 受講料に含まれる |
合格基準 | 公表なし |
合格率 | 公表なし |
講座運営会社 | オアシス株式会社 |
サポート体制 | 対面講座かe-learning講座基礎から実技の応用までを講座受講後もしっかりサポート |
サイトURL | 公式サイト |
こんな人におすすめ
- 健康について正しい知識を学びたい方
- 家族や自分の健康寿命を延ばしていきたい方
- 伝統医学に興味がある方
- 養生法を取り入れてみたい方
- 自分の不調がどうして起きているのか知りたい方
- 薬膳を学びたい方
- ストレスに対する上手な対処法を学びたい方
- 医療や福祉、美容などの仕事で活かせる知識を得たい方
- 冷えが気になる方
公式サイト
講座を修了すると「健康ソムリエ」の資格が取得できる
健康ソムリエ講座の受講を終えると、健康ソムリエ資格の受験資格が得られます。試験は、対面講座・e-learning講座どちらを受講した方もWeb試験です。
試験に合格すると、健康ソムリエの認定証がもらえます。そして、資格を取得した方は養生の本場である香港や台湾などへの健康ツアー、ワークショップなどへの参加が可能です。資格取得後も、仲間と共に健康の知識を深めていけるのは刺激になりますね。
健康管理以外にもさまざまな可能性がひろがる
健康ソムリエ講座で得た知識や技術は、自分や家族の健康管理以外にもさまざまな場面で役立つでしょう。例えば、美容の仕事をしている方なら、お客様の不調に合わせて薬膳のお茶をブレンドすると喜ばれるでしょう。また、自宅でできる呼吸や食事の方法を教えて差し上げると喜んでいただけますね。
その他にも以下のような仕事で活かせるでしょう。
- 料理人
- 薬膳の知識を使ったレシピ開発
- 医療や介護の仕事
まとめ
40代の女性は、仕事やプライベートなどが忙しく、なかなか自分の健康管理に目が向かない方が多いでしょう。しかし、40代はホルモンバランスの乱れや基礎代謝の低下などさまざまな変化が現れやすい時期で、疲労感や頭痛など不調が出やすくなります。
健康管理は、「栄養」「運動」「休養」の3つが大切です。特に40代女性に重要なポイントを紹介したので、ぜひ生活に取り入れてみてください。
健康に関して正しい知識を学ぶには、「健康ソムリエ講座」がおすすめです。現代医学・伝統医学の両方を学び、さらに体質に合わせた養生法、呼吸法など実践的な内容を習得することができます。健康の知識は一生ものです。健康寿命をのばして、長く元気に過ごせるように取り入れていきましょう。
高齢出産を視野に入れている方へ
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