猫アイドルが目黒「文化財」をジャック! その数3000点、平安の色男も登場?
「今」だからこそ! 「時を超えた猫の都のアイドル」が集結 2018年12月に、創業90周年を迎えた日本美のミュージアムホテル、ホテル雅叙園東京(目黒区下目黒)。同ホテル唯一の木造建築であり、東京都の有形文化財にも指定される百段階段では、随時さまざまな催しが行われています。 「猫都のアイドル展at百段階段」のイメージ(画像:ホテル雅叙園東京)「平成」から、「令和」へと時代が変わりゆく、2019年4月26日(金)から5月19日(日)までの期間に開催されるのは、「猫都(ニャンと)のアイドル展at百段階段」。同展示は、源氏物語から昭和のアイドルまで、時代を象徴する「アイドル」に由来する「猫」たちのアート作品が集結するものです。参加アーティストは29名、作品数は3000点以上。そのひとつひとつに、それぞれの時代の憧憬(しょうけい)、崇拝、熱狂が散りばめられています。 平安の色男、光源氏が「猫」で蘇る! 7部屋を、99段の階段廊下が繋いでいる百段階段では、部屋ごとに異なるテーマの展示を楽しめます。どの部屋も高濃度で「猫」「アイドル」「猫」。ひと部屋ずつ、その特徴を抜粋して紹介します。 ●静水の間(せいすいのま) 平安の色男といえば光源氏。1000年前から読み継がれる、源氏物語の名場面を、創作人形作家の石渡いくよさんが「猫」で表現しています。 「世界最大級のメガサイズ」な、昭和と平成のアイドル猫が登場「世界最大級のメガサイズ」な、昭和と平成のアイドル猫が登場●十畝の間(じっぽのま) 撮影OKの「十畝の間」では、昭和のアイドル猫VS平成のアイドル猫の展示が行われます。昭和のアイドル猫とは、元祖タレント猫の「菊千代」。漫画家赤塚不二夫先生の愛猫で「バンザイする猫」として一斉を風靡しました。一方、平成のアイドル猫とは、日本初の猫駅長「たま駅長」。和歌山電鐵貴志(わかやまでんてつきし)駅の駅長に任命され、「リアル招き猫」として地域経済に貢献した三毛猫です。 多くの人から愛された昭和と平成の「アイドル猫」は今回、猫人形作家の佐藤法雪さんの手で「世界最大級のメガサイズで蘇る」とのこと。 ●星光の間(せいこうのま) 70年代洋楽ロック、ジャズの名盤から昭和のアイドル歌謡まで、レコードジャケットを猫で表現する、イラストレーターのおおやぎえいこさん。自分の愛するアーティストを「猫耳ドール」化する作家 あべ夏さん。さらに、燐票蒐集(マッチしゅうしゅう)家である、加藤豊さん。 3者がタッグを組んだ同空間では、猫ジャケットと猫マッチラベルコレクション、猫耳を同時に楽しめます。 2018年に百段階段で開催された「猫都の国宝展」の様子(画像:ホテル雅叙園東京)●漁樵の間(ぎょしょうのま) 国宝「鳥獣戯画」に造形作家の小沢康麿(やすまろ)さんが挑んだ「3D猫国戯画」をはじめ、ジュエリーデザイナーのせきかずさんがデザインした、珊瑚や貴石などのジュエリーを散りばめたゴージャスな作品、目羅健嗣(めらけんじ)さんによる、猫アイドルが描かれる浮世絵風作品の新作が展示されています。 部屋の真ん中に土俵出現! 可愛らしい猫力士も部屋の真ん中に土俵出現! 可愛らしい猫力士も●頂上の間 「頂上の間」では、約100種類のユニークな福ねこを一堂に展示。中央には「おみくじ猫大明神」が配置されます。これは、おみくじを引ける「参加型作品」で、「1~100番までの猫みくじを引き、出た番号の福ねこがあなたの守り猫となります」とのこと。 ●清方の間(きよかたのま) 部屋の真ん中に土俵が出現。いかつい陶猫力士たちがキュートな化粧回しをつけ、土俵入りしています。陶芸家の水谷満さんとQ工房(有田ひろみさん/ちゃぼさん)が初めてコラボレーションしており、「力士の表情、猫にまつわる図柄の刺繍化粧回しなど、見どころいっぱい」といいます。 陶芸家の水谷満さんによる、猫の力士(画像:ホテル雅叙園東京)●草丘の間(そうきゅうのま) 「猫とアイドル」を主なテーマとして、陶芸、九谷焼、七宝焼、人形、切り絵、立体造形、絵画、装飾品、ぬいぐるみ、木彫などさまざまな作品が展示されます。すべて購入可能とのこと。また、5名のアーティストによるリレー個展も開催。毎週、新たな床の間アートが出現します。 猫とアイドル。ひとつのテーマに沿って多種多様に表現されたその世界をぜひ、文化財のなかで楽しんでみては。 ●猫都(ニャンと)のアイドル展at百段階段 ・開催期間:2019年4月26日(金)~5月19日(日) ※会期中無休 ・住所:東京都目黒区下目黒1-8-1 ホテル雅叙園東京 ・アクセス:南北線、都営三田線、東急目黒線、JR山手線西口「目黒駅」から徒歩5分 ・開催時間:日~木曜日 10:00~17:00(最終入館16:30)、金土日祝日 10:00~20:00(最終入館19:30) ※5月19日(日)は17:00まで ・入場料:大人当日1600円/前売1300円/館内前売1100円(4月25日16:30まで販売)、大学生高校生1200円、中小学生600円(要学生証の提示)、未就学児無料
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