靖国神社でパフェやパスタが食べられる? 敷地内にある「おしゃれカフェ」へ行ってみた
神社の境内にあるお食事処でちょっと休憩。そんなときに食べるものと言えば、おそばやあんみつなどの和食が定番、と思っている人も多いはず。でも千代田区にある靖国神社では、パスタやパフェも食べられるそう。フリーライターの夏野久万さんが現地へ出かけました。意外? 靖国神社におしゃれカフェ お散歩がてら神社まで歩いて、境内にあるお食事処でちょっと一息。そんなときにいただくのは、おそばやあんみつといった和食が定番、と思っている人もいるのでは。 でも靖国神社(千代田区九段北)敷地内のカフェダイニング「アティックルーム靖國外苑(attic room YASUKUNI GAIEN)」では、異国を感じる本格料理が食べられるのです。 千代田区九段北の靖国神社(画像:写真AC) そこで神社散策がてら靖国神社のカフェダイニングに行ってみました。 お店があるのは、靖国神社の第一鳥居(大鳥居)をくぐった先にある「外苑休憩所」のなかです。 この建物には、お目当てのカフェダイニング「アティックルーム靖國外苑」のほか、そばやオリジナルお菓子が楽しめる「靖國八千代食堂」、桜をテーマにした品物をそろえた、外苑直営ショップ「SAKURA」などが入っています。 靖国神社には気象庁が指定する東京の桜の標本木があるため、桜になじみの深い神社なのです。 その名も「アティックルーム靖國外苑」その名も「アティックルーム靖國外苑」 ちなみにこの建物は、創立150年にあたる2019(令和元)年に実施された記念事業のひとつとしてつくられたそうです。 なかでも今回紹介する「アティックルーム靖國外苑」は、独特のセンスが光る飲食店「attic room 渋谷」(渋谷区宇田川町)や「appartement +301+ 新宿STORE」(新宿区新宿)などを手がけるアティックグループ(渋谷区恵比寿南)がつくったお店。 そのためか神社敷地内にありながら、和洋折衷(せっちゅう)の本格料理が楽しめるのです。 期待が高まります。さっそく入ってみましょう。 右側のテラス席のあるお店が「アティックルーム靖國外苑(attic room YASUKUNI GAIEN)」(画像:夏野久万) 店内のアンティークチェアが昭和レトロな雰囲気を出していて、カフェというよりも昔懐かしい「喫茶店」のようです。 コアな視点では「昭和レトロな喫茶店」なのですが、入り口から見て右側には大きくテラス席が設けられているので、視野を広げると「表参道あたりのオープンエアなカフェ」にも見える、なんともぜいたくなお店です。 店内にいると、神社の敷地内にいることを忘れてしまいます。 しかも席に座ると手渡されるメニューの表紙がすてき。「靖國神社外苑喫茶室 MENU」と「cafe&dining attic room」と書いてあるだけなのですが、古き良き時代の「喫茶室」感と、今っぽさが融合していて、お店の雰囲気と合っているな、とほれぼれしてしまいました。 こういうメニュー本を前にすると、料理への期待が高まります。 自家製鶏ハムのパスタ自家製鶏ハムのパスタ ちなみにメニュー本には、定番メニューとして「パリ風!!牛ハラミのステーキプレート」(1400円)や「名物メンチカツのポークカレー(1182円)」などのほか、5種類の週替わりメニューやスイーツなどがあり、どれもおいしそう。 神社の年間行事に合わせて、その期間の特別商品やメニューも予定しているそう。季節や催事によって違うメニューが味わえるので、通うのが楽しみになるお店です。 今回は、今週のパスタランチ「自家製鶏ハムとルッコラ、トマトのペペロンチーノ」(1210円)と、カフェラテ(700円)、「クラシックチョコレートパフェ」(980円)をチョイス。どんな食べ物が出てくるのか楽しみです。 サラダの下に見え隠れする白い具材が、自家製鶏ハム。見た目通り、さわやかな味わい(画像:夏野久万)「自家製鶏ハムとルッコラ、トマトのペペロンチーノ」は、思ったよりも野菜がたっぷりで、野菜好きはテンションが上がります。麺と絡めて食べてみると、ほどよい塩加減。うっすらコンソメのような味わいがして、トマトと絡むと上品さがプラスされ味の変化が楽しめました。 なかでも自家製鶏ハムが絶品。パサつきやすい鶏肉がもっちりつるんとしていて、鶏肉の概念をくつがえす食感でした。もちろん鶏肉特有の臭みなどもありません。鶏ハムだけでもお持ち帰りしたくなりました。 カフェラテとチョコパフェカフェラテとチョコパフェ ドリンクはあえて、カフェラテをチョイス。というのもこちらのカフェラテは、食用インクを使ってミルクにオリジナルのプリントを施すことができる「ピクチャーラテ」なのです。 ピクチャーラテを施したカフェラテ(画像:夏野久万) ピクチャーラテの絵柄は決められたもののほか、画像などの持ち込みもOK。持ち込みの場合は、画像取り込み費500円(税別)がかかるそうです。 筆者は既存の「靖国神社ロゴ」をチョイスしてみました。 ロゴが印刷されたフォームミルク部分はかなりしっかりした泡で、スプーンですくってもしばらく形が崩れないほど。お味もコーヒーの苦みとミルクの甘みのバランスがちょうどいいカフェラテでした。 飲み終わった後も泡部分だけが残り、最後まで「靖」の字がうっすらと残っていたのには、すごみを感じました。 クラシックチョコパフェは、バナナとチョコレートアイスが飾られている、チョコパフェの王道まっしぐらな外見。なので筆者もいつも通り、最初にバナナを食べようとフォークを刺したのです。が、そこでフリーズ。 フォークが、突き刺さらないのです! 触ってみると、バナナが凍っているのです。どういうこと? と思い、なかに入っているブルーベリーも食べてみたところ、半解凍状態。食べ進めている間に徐々に溶けていき、食べ頃を自分で決められるのが楽しくなってきました。 店員さんによると、シャーベットのような食感を楽しんでもらるために、あえて凍らせているそうです。 パフェもしっかり主役級!パフェもしっかり主役級! しかも下のほうにはパフェの定番であるシリアルが入っているのですが、これがまたちょっとしっかりめの素材。サクサクというよりも、ザクザクかむイメージのシリアルです。 クラシックチョコパフェ(画像:夏野久万) そのため、パフェでありがちな「最後のほうのシリアルがヨレヨレで、食感がいまいち」状態には陥らず、最後の最後までシリアルならではの歯ごたえと、チョコのほどよい甘さが楽しめました。 パフェはスイーツ好きからするとメイン料理なのですが、お店全体からするとサイドメニュー扱いになりがちです。しかしここのお店は、しっかりとおいしさの工夫がされていて好感度が増しました。 御朱印ももらって大満足 神社のカフェダイニングへ行くなら、ついでに御朱印を集めるのも楽しいものです。個人的に御朱印を集めている筆者は「秋限定刺繍(ししゅう)入り朱印」をもらってきました。美濃和紙に銀杏並木と社紋を刺繍した御朱印(初穂料1000円)でした。 神社の敷地内でおいしいごはんやスイーツを食べて、境内を散歩しつつ御朱印をもらって思い出づくりもできる休日が過ごせました。 今度はオープンテラスで境内の景色を見ながらゆっくりとくつろぎたいと思ってしまう、すてきな神社内のカフェダイニングでした。ぜひ皆さんも足を運んでみてくださいね。
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