東京六大学「最弱」 でも東大だけが23区内に野球場を持っているワケ

東京の6大学によって毎年春と秋に実施される東京六大学野球。そんななか参加大学のうち、東京大学だけが23区内に野球場を持っているのをご存じでしょうか。その理由について、法政大学大学院教授の増淵敏之さんが解説します。


テレビ普及以前は人気絶頂

 コロナ禍にも関わらず球春たけなわです。選抜高校野球大会は東海大相模(神奈川県相模原市)が優勝し、プロ野球もペナントシリーズが開幕。海の向こうでは米大リーグ機構(MLB)もスタートし、日本人選手の活躍が連日報道されています。

 また、

・早稲田大学(新宿区戸塚町)
・慶応義塾大学(港区三田)
・明治大学(千代田区神田駿河台)
・法政大学(同区富士見)
・立教大学(豊島区西池袋)
・東京大学(文京区本郷)

の六大学をメンバーとした東京六大学野球の春季リーグも、4月10日(土)から神宮球場で始まりました。緊急事態宣言の解除に伴い、収容人数の上限は1万人となっています。

 戦前のプロ野球草創期において、東京六大学野球の人気は群を抜いており、戦後、テレビが普及してプロ野球の人気が上昇するまでは高校野球と人気を二分してきました。

 そんな東京六大学野球の発端は、早稲田が慶応に挑戦状を書き、慶応の三田綱町球場で実施された早慶戦から始まります。1903(明治36)年のことです。しかし、1906年には双方の応援団の過剰な行動で早慶戦は中止されました。

 その後、明治の提唱で1914(大正3)に「早慶明」の三大学野球リーグが結成され、1916年に法政が、1921年に立教が加盟。そして1925年に東大が加盟して、東京六大学野球リーグが成立します。

 これを機に中止されていた早慶戦も再開し、運営団体としての東京六大学野球連盟も発足しました。

急速に進展した東京の都市化・郊外化

 大正時代の東京は資本主義経済の浸透に伴い、東京都心部はビルの建設や企業の集積によって、そこで働く事務職などの俸給生活者(サラリーマン)が大量に出現。女性も職業婦人として働くようになります。

 そして彼らは通勤に便利で、都心部よりも安価な、新宿、渋谷、池袋などのターミナル駅から郊外に向けて敷設された鉄道の沿線に住居を求めるようになります。

文京区弥生にある東大球場(画像:(C)Google)

 さらに1923年の関東大震災は、壊滅した都心部から郊外に移転する人を数多く生み出しました。

 東京は1932年、それまでの15区に郊外の郡、町村を編入し35区に。早慶戦から始まり、その後の東京六大学野球リーグの結成に至るまでは、このように東京の都市化や郊外化が急速に進展した時期に当たります。

94連敗しても存在感のある東大


【事前にチェック】「東大球場」の所在地

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