白い車体に映えるウインドブルー! 世界的デザイナー「山本寛斎」は鉄道もデザインしていた
2020年7月29日
知る!TOKYO7月21日に亡くなったファッションデザイナーの山本寛斎さんは、鉄道のデザインも手掛けていたのをご存じでしょうか。その詳細について、フリーランスライターの小川裕夫さんが解説します。
お茶の間にも知られた有名デザイナー
世界的なファッションデザイナーとして活躍していた山本寛斎さんが2020年7月21日(月)、急性骨髄性白血病のため亡くなりました。76歳でした。
山本さんは多くの賞を受け、ファッションデザイナーとして世界を股(また)にかけて活躍。
たびたびテレビにも出演するなど、お茶の間にも知られた有名デザイナーでした。

娘の山本未來さんも女優として活躍しており、たびたび親子共演もあり、テレビ画面を通じて仲むつまじいことでも有名です。
ファッションデザイナーの山本さんですから、手がけているのは基本的に“服”です。
しかし、卓抜したセンスを生かしてファッション以外の分野、しかもファッションとは縁の遠い分野でも才能を発揮していました。
2010年デビューの「スカイライナー」をデザイン
山本さんが手がけた異色の分野、それが鉄道車両のデザインです。

山本さんがデザインを担当した鉄道車両は、東京と成田空港を結ぶ京成電鉄の特急列車です。
京成電鉄の特急列車は、代々「スカイライナー」を名乗っています。
山本さんが手がけたスカイライナーは「AE形」と呼ばれる車両で、2010(平成22)年にデビューしています。
それまでのスカイライナーは、白色をベースに赤と青のラインが入ったカラーリングでした。
一方、山本さんがデザインしたAE形は、それまでのカラーリングからガラリと雰囲気を一新させています。
白をベースにウインドブルーと呼ばれる藍色を使用。
藍色はラインのような帯状に使うのではなく、先頭車両では全面的に使用されています。
京成電鉄が社運をかけた「AE形」
これまでにない大胆な配色は、鉄道ファンを驚かせるだけではなく、沿線住民にも大きなインパクトを与えました。
京成電鉄のイメージが、山本さんのデザインしたAE形によって大きく変わったのです。

AE形は、京成電鉄が社運をかけて開発した新型特急車両でした。
そうした事情もあり、山本さんもAE形のデザインを考えるにあたり、長い時間を費やしてさまざまなデザイン案を考えたようです。

New Article
新着記事
Weekly Ranking
ランキング
- 知る!
TOKYO - お出かけ
- ライフ
- オリジナル
漫画