東京とホットケーキ。今は亡き神田の名店「万惣フルーツパーラー」の味を求めて

日本人になじみ深いホットケーキの歴史と、かつて存在した名店の足跡を法政大学大学院教授の増淵敏之さんが解説します。


厚さは1㎝以上、中には5cmのものも

 日本人は、古くから「カスタマイズ能力」が高いといわれます。ポルトガルのカスティーリョをカステラに仕立て上げ、中国の中華麺をラーメンに展開させ、インドのカリーライスを日本式カレーライスに作り変えました。

オーソドックスなホットケーキのイメージ(画像:写真AC)

 ホットケーキも、このカスタマイズ能力の産物です。欧米でホットケーキという呼称は一般的ではなく、日本でいうホットケーキはパンケーキと呼ばれることが多いようです。

 また日本のホットケーキは生地が厚く、パンケーキは生地が薄いという差異があります。ホットケーキの厚さは少なくとも1㎝以上、中には5cmのものを提供する店舗も。

 さらにホットケーキの生地には砂糖が入っておらず、パンケーキの生地には砂糖が入っています。これはまさに、欧米のパンケーキを日本風に仕立てたものだと考えられるでしょう。

 筆者は食べ物を通じて日本文化を考察する試みを、『おにぎりと日本人』(洋泉社。2017年)で行いました。日本と同じく米の文化圏にある中国でおにぎりが存在しないにもかかわらず、なぜ日本でソウルフードになったのかを考えました。

 そこでわかったのは、冷たいご飯を食すか・食さないかの違いでした。ホットケーキは明治時代以降の食べ物であるため、おにぎりとはもちろん発展過程が違います。

ホットケーキミックスのヒットで、家庭に定着


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