【小江戸・川越】縁結びの恋みくじも!徳川ゆかりの桜スポット~レトロな街歩き

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【小江戸・川越】縁結びの恋みくじも!徳川ゆかりの桜スポット~レトロな街歩き

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日野京子

エデュケーショナルライター

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徳川家ゆかりの神社やお寺、門前町のレトロな風情が人気の、小江戸・川越。最近若い世代にもその魅力が広まり、縁結びのパワースポットや名産品のおいもスイーツに注目が集まっています。今回は川越のおすすめスポットについて、エデュケーショナルライターの日野京子さんが詳しくご紹介します。

 2023年は大河ドラマや男女逆転した大奥の世界を描くドラマ『大奥』など、何かと江戸時代が話題を集めています。

 江戸といえば今の東京ですが、東京近郊にも江戸時代の風情を感じられる街があります。小江戸として知られ、観光地として人気の高い埼玉県の川越市です。

 川越市は徳川家ゆかりの街で、江戸時代の街の趣を今に残しています。

 今回は東京からのアクセスも良い、川越市のおすすめスポットをご紹介していきます。

都心から一番近い小京都・川越

 小江戸と呼ばれる街は各地にありますが、東京都心から最も近いのが、『大奥』でも登場する柳沢吉保も藩主を務めた川越市です。

 埼玉県の人口ランキング3位にランクインしている大きな都市である一方で、空襲などの戦火を免れたこともあり、中心部に貴重な蔵造りが今も残っています。蔵の町並みは国の重要伝統的建築物群保存地区に指定され、休日や週末は多くの観光客が訪れています。

4月上旬の週末、川越氷川神社裏の新河岸川では約500mにわたる桜並木と菜の花の競演が和船に乗って楽しめる「小江戸川越春の舟遊」が行われる(画像:photoAC)



絶対に外せない川越の観光スポット

 ふらりと「川越に行ってみたいな」と思ったらすぐに行ける川越は、東京からの日帰り旅行に最適です。

 観光スポットは蔵造りの町並み、喜多院周辺、川越城周辺の3つのエリアが隣接するように存在しています。川越を訪れたなら、絶対に外せないスポットを紹介していきます。

ひそひそばなしをしたり泣いたり笑ったり…表情豊かな喜多院の五百羅漢は、日本三大羅漢のひとつ。江戸時代中頃1782年~1825年の約50年間にわたって作られた(画像:photoAC)

観光の中心である蔵造りの町並み

 川越といえばすぐに思い浮かぶのが「蔵造り」ではないでしょうか。黒の漆喰の蔵造りが多くあるのは、明治26(1893)年の川越大火を契機に防火、耐火対策として取り入れられたからです。

 その当時はすでに東京を中心にレンガ造りの技術が浸透していましたが、川越の商人は昔ながらの技法を取り入れ、結果として「江戸時代の風情」を残すことになりました。

 埼玉県の人口3位の市の中心地ですが、周囲に高層マンションなどはなく街歩きをしているとタイムスリップした気分を味わえます。

 川越に来たら県道39号線沿いに立ち並ぶ黒い蔵造りの店が並ぶ風景を見逃すことはできません。

蔵の町・時の鐘エリアの町並み(画像:photoAC)

江戸時代の姿を今に伝える時の鐘

 蔵造りの町並みからほど近い「かねつき通り」にあるのが、川越のシンボルマークである時の鐘です。

 時の鐘は江戸初期の寛永年間に建てられたものが初代で、今は4代目にあたります。明治時代に起きた川越大火で焼失し、翌年新しく作られたのが現在の時の鐘です。

 江戸時代は人々に時を伝える大切な役割を担い、江戸の町には寺院を中心に9カ所の「時の鐘」を伝える鐘がありました。

 現在も当時の様子を教えてくれる川越の貴重な音風景として、午前6時・正午・午後3時・午後6時の1日に4回、自動機能により人々に時刻を教えています。

環境省「日本の音風景100選」に選ばれた時の鐘(画像:photoAC)

江戸城を垣間見れる喜多院

 蔵造りの町並みからほんの少し離れた場所にある喜多院エリアの主役である喜多院は、戸徳川家とゆかりのある寺院として有名です。

 江戸時代初期には、家康の側近でもあった天海僧正が住職を務めました。喜多院は何度か火災に見舞われ大半の建物が焼失しましたが、三代将軍・徳川家光が再建に力を注ぎ、江戸城紅葉山御殿の一部を移築しました。

そのため、喜多院には国指定重要文化財「家光公誕生の間」と呼ばれる客殿と、家光の乳母だった「春日局の化粧の間」の書院があります。

境内には約100本のソメイヨシノが植えられ、桜の季節には屋台が立ち並ぶ(画像:photoAC)

 喜多院は江戸初期の将軍家が使用していた建造物が現存し、見学できるとても貴重な寺院です。同じ敷地内には徳川家康をまつったパワースポット・仙波東照宮もあり、日曜祝日のみ公開されています。

 徳川家康が注目を集めている今年、足を運んでみてはいかがでしょうか。

仙波東照宮に行ったら「開運だんご」と「出世みそおでん」は要チェック(画像:photoAC)

●川越城本丸御殿と最強の縁結びスポット川越氷川神社

 かつて川越城があった場所にある本丸御殿は、江戸後期の1848年に築城され、日本で二つしか現存していない本丸御殿の一つで、日本100名城に選ばれています。

 江戸時代に比べると規模は縮小していますが、当時の雰囲気を今に伝える貴重な建造物です。その本丸御殿から歩いて8分程度の場所にあるのが、川越氷川神社です。

通常ピンク色の「恋みくじ」は、季節限定で水色や黄色なども頒布される(画像:photoAC)

 ご祭神には出雲大社にまつられている縁結びの神として有名なスサノオノミコトを含め、5柱の神様がおまつりされています。この神様たちは全員家族関係にあることから縁結びのパワースポットとしても有名で、良縁を願う多くの人が訪れています。

 また、夏には境内に色とりどりの風鈴が飾られ、涼しさを感じる風情ある雰囲気を楽しめます。

川越氷川神社で例年7月~9月初旬に行われている「縁むすび風鈴」の様子(画像:photoAC)

川越で歴史を感じる旅をしよう

 川越は風情ある町並みがとくに有名ですが、由緒正しい寺社仏閣もあり、充実した一日を過ごすことができます。

 気候も春めいてきて、お出かけ日和の日も増えてきた今、少し足を伸ばして江戸情緒を感じに川越に行ってみてください。

名産のおいもスイーツや川越プリンなどの食べ歩きグルメに、猫の形のどら焼き「たまどら」など、お土産スイーツも盛りだくさんです(画像:photoAC)

時の鐘
所在地:埼玉県川越市幸町15-2
アクセス:JR・東武東上線 川越駅・西武新宿線「本川越駅」下車
東武バス「一番街」停留所より徒歩約3分
小江戸巡回バス「蔵の街」下車 徒歩約3分

川越太師 喜多院
所在地:埼玉県川越市小仙波町1-20-1
TEL. 049-222-0859(拝観寺務所9:00~16:00)
拝観時間:【3月1日~11月23日】平日9:00~16:30/日祝9:00~16:50
【11月24日~2月末日】平日9:00~16:00/日祝9:00~16:20
拝観料:大人400円/小人(小中学生)200円
※4月2~4日、12月19日~1月15日、2月2・3日は拝観できません
アクセス:西武新宿線 本川越駅より徒歩約15分
東武東上線 川越市駅より徒歩約18分
東武東上線・JR線 川越駅より徒歩約20分

仙波東照宮
所在地:埼玉県川越市小仙波町1-21-1
TEL. 049-224-3431
拝観日:日曜・祝日
拝観時間:10:00~16:00

川越城本丸御殿
所在地:埼玉県川越市郭町2-13-1
TEL:049-222-5399(川越市立博物館)
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:毎週月曜日(休日の場合は翌日)第4金曜日(休日は除く)、年末年始(12月29日~1月3日)

入館料:一般100円/高校生・大学生50円/小中学生無料
アクセス:東武東上線・JR川越線 川越駅、西武新宿線 本川越駅から東武バス(蔵のまち経由)「札の辻」より徒歩10分

川越氷川神社
所在地:埼玉県川越市宮下町2-11-3
TEL:049-224-0589
アクセス:東武東上線・JR線 川越駅より徒歩約20分
東武東上線 川越市駅より徒歩約18分
西武新宿線 本川越駅より徒歩約15分
東武バス「喜多町」下車徒歩5分
小江戸巡回バス「氷川神社前」徒歩0分

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