【東京都内】たまにはレトロな寄席デート!落語初心者向けのおすすめスポット
マンガやドラマをきっかけに、若い世代の間で日本の古典芸能である落語を楽しむ方が増えています。「実際に寄席に行ってみたい!」と考えている方も多いのでは? 本記事では不動産ライターの逆瀬川勇造さんが、初心者おすすめライブ感たっぷりの寄席スポットについてご紹介します。 週刊少年ジャンプで連載中の注目マンガ『あかね噺』は、少女が落語家を目指すストーリー。2022年から始まったこの作品をきっかけに、若い世代の間では落語人気が高まりつつあります。コロナ禍で演芸の動画や音声コンテンツに魅力を感じて「見に行ってみたい!」と考えている方も多いのではないでしょうか?
「寄席」と聞くと敷居が高いように感じてしまうかもしれませんが、落語に興味があるなら、ぜひとも生の寄席を体験したいもの。寄席は落語だけでなくさまざまな種類の笑いに包まれる空間です。客席も一体となって生み出される笑いのライブ感を体験できるので、デートにもぴったり。
そこで、本記事では寄席デートの魅力とともに、寄席文化を楽しめるおすすめのスポットをご紹介します。二人でとびきりの笑いに包まれる時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?
浅草さんぽするなら昭和レトロな寄席も体験(画像:photoAC)寄席がデートにおすすめなワケとは?寄席の魅力をご紹介! 寄席とは、落語や講談、漫才、浪曲、奇術、音曲などの大衆芸能を興行する場所のこと。日本の古典芸能の1つである落語を楽しむなら、寄席に足を運ぶのが一番です。
歴史ある建物のレトロ感や、客席を巻き込んでいく参加型の演目の数々は、画面の向こうから見ているだけでは味わえないライブ感満載。さまざまな演芸を肩ひじ張らずリラックスして楽しむことのできる寄席は、デートにもおすすめです。
ここからは寄席デートの魅力を3つご紹介します。
●リーズナブルに楽しめる! 気軽に楽しめるのも寄席の魅力の1つです。
寄席は一度チケットを購入すれば、基本的にオープンからラストまで、好きなだけ楽しめます。席も自由となっている場合が多く、途中で席を移動したり、食事をしたりしながら鑑賞可能。小さな寄席であれば2,000円程度で入場できるところもあり、リーズナブルに楽しむことができます。
どことなく敷居が高いように思うかもしれませんが、寄席にはドレスコードもなく、普段着で気軽に入れる空間です。まったりデートに利用しやすく、若い人でも気軽に楽しめるでしょう。
(イメージ画像:photoAC)●未来の人気芸人を先取りできる? 未来の人気芸人を先取りできるのも寄席の魅力の1つ。
落語家には、「前座」「二ツ目」「真打ち」と呼ばれる上下関係があり、寄席の登場順もこれにならっています。また、「前座」の後には、「色物(いろもの)」と呼ばれる漫才や手品、紙切り芸やコントといったさまざまな芸を見ることが可能。
この「色物」の中には、駆け出しのお笑い芸人が出演しているケースも多く、未来の人気芸人を先取りできるかもしれません。掘り出し物を見つけるような感覚が味わえるのも寄席の魅力です。
日々熱い戦いが繰り広げられている(イメージ画像:photoAC)●いつでも楽しめる! 寄席は基本的に毎日やっているため、いつでも自由に楽しめるのも魅力の1つです。
通常、昼夜2部制としている寄席が多いですが、1日中いることも可能。チケット購入にあたって予約も必要ありません。このように、思いついた時にふらっと楽しめるのも寄席がおすすめできるポイントです。
明治創業の「新宿末廣亭」では月に1回21時から始まる土曜深夜寄席(1500円)も行われている。東京最古の寄席、上野の「鈴本演芸場」は周辺の老舗グルメも魅力(画像:photoAC)初めて行くなら?おすすめ演芸スポットをご紹介 寄席の魅力についてご紹介しました。ここからはビギナーにおすすめの、寄席文化を自由に楽しめる厳選スポットを3つご紹介します。
【浅草】数々のスターを輩出する老舗「浅草フランス座演芸場 東洋館」 まずご紹介したいのが、渥美清や東八郎、ビートたけしといった数々のスターを輩出してきた歴史ある演芸場「浅草フランス座演芸場 東洋館」です。
東洋館では主に漫才やコント、ものまねといった「色物」を中心とし、姉妹館である浅草演芸ホールでは落語を中心とした寄席が楽しめるようになっています。1年中365日無休で公演を行っており、多くの出演者がいるので未来の人気芸人を先取りできる可能性も。歴史ある浅草のお笑い文化の一端を担う存在であり、お笑い好きなら一度は訪れたいスポットといえるでしょう。
今日もまた新たな笑いが誕生し続けている(画像提供:浅草フランス座演芸場 東洋館)■浅草フランス座演芸場 東洋館
住所:東京都台東区浅草1-43-12 浅草六区交番前(浅草演芸ホール右隣入口)
TEL:03-3841-6631(9:30~17:30)
営業時間:12:30~17:00(12:00開場)
料金 : 大人2,500円/学生2,000円/小人1,000円
定休日:無休
アクセス:東京メトロ銀座線・都営浅草線 浅草駅より徒歩10分
つくばエクスプレス線 浅草駅より徒歩すぐ
※特別興行の場合は時間・料金が変わります。詳細は公式サイトをご確認ください
【浅草】浅草唯一の落語定席「浅草演芸ホール」 次にご紹介したいのが、「浅草フランス座演芸場 東洋館」の隣にある「浅草演芸ホール」です。
ドラマ『タイガー&ドラゴン』のロケ地にも使われており、寄席と聞くと浅草演芸ホールを思い浮かべる方も多いはず。こちらでは落語を中心とした興行が行われており、ほぼ年中無休で落語の公演を行っている「落語定席(じょうせき)」の1つ。落語定席は東京に4軒あります。落語の合間に漫才やコント、マジックなども楽しめます。
好きなタイミングで入場できるため、お目当ての芸人さんの出番めがけて立ち寄ってみるのもおすすめです。
浅草デートの合間に立ち寄るのもおすすめ(画像:photoAC)■浅草演芸ホール
住所:東京都台東区浅草1-43-12(六区ブロードウェイ商店街中央)
TEL:03-3841-6545(9:00~21:00)
営業時間:昼の部11:40~16:30/夜の部16:40~21:00
料金:大人3,000 円/学生2,500円/子ども(4歳以上)1,500 円
定休日:無休
アクセス:東京メトロ銀座線・都営浅草線 浅草駅より徒歩10分
つくばエクスプレス線 浅草駅より徒歩すぐ
※特別興行の場合は時間・料金が変わります。詳細は公式サイトをご確認ください
【神保町】カジュアルに落語を楽しもう!「らくごカフェ」 カジュアルに落語だけを楽しみたいなら、神保町の神田古書センター5Fの「らくごカフェ」もおすすめです。
平日昼間はカフェとして営業していますが、夜には落語会が行われており、落語に興味はあるけれど敷居が高いと感じている方におすすめのスポットといえます。
落語会は平日、土日祝など随時開催されており、50席程度の小さな寄席ながら人気の落語家も出演しており、チケットは前売りで完売するケースも多いとか。
店内には、本の街らしく、落語に関連した本やCD・DVD、噺家の手ぬぐいや扇子などのグッズも販売されているので、一度訪れてみてはいかがでしょうか?
らくごカフェは神保町ブックセンターの隣のビル、神田古書センター5F。裏手1Fにボンディ神保町本店が入っている建物です(イメージ画像:photoAC)■らくごカフェ
住所:東京都千代田区神田神保町2-3 神田古書センター5F
TEL:03-6268-9818
営業時間:カフェ平日12:00~18:00/落語会は平日夜・土日祝昼夜
料金:落語会により異なる
定休日:不定休
アクセス:東京メトロ半蔵門線・都営三田線・都営新宿線 神保町駅A6出口より徒歩1分
※スケジュール・予約詳細は公式サイトをご確認ください
寄席の世界を味わってみては? 本記事では、寄席の魅力やおすすめの寄席スポットをご紹介してきました。
日本の古典芸能の1つである落語。これまで落語と聞くと若者向けのイメージはありませんでした。しかし、ドラマやマンガなどの影響もあり、若い世代にも落語人気が高まりつつあります。
たまには寄席に出かけてみて、笑いにあふれる時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?
1951(昭和26)年創業の「池袋演芸場」では浴衣&着物割引も(画像:photoAC)