あなたはどちら派? 「Twitter」「インスタ」での買い物、購入率に意外な差が出ていた!
SNSで検索、そのまま購入 東京はじめ全国の若年層を対象に調査分析を行っている「TesTeeLab」(運営・テスティー、中央区日本橋兜町)のアンケート結果から、最新のトレンド動向を探る連載。今回は「SNSの検索機能に関する調査」の結果をもとに、Twitter・Instgramそれぞれのユーザーがどのようなジャンルに興味関心があるのか、実際に消費行動に影響しているのかをご紹介します。 ※ ※ ※ トレンドのアイテムを探すため、あるいは真新しい流行を求めて渋谷や原宿、新宿、池袋など東京の街へと出かけ、お気に入りの商品を見つけて購入する――。 そんな“従来型”のショッピングスタイルは、今の若い世代にとって一般的ではなくなっているようです。昨今、若者たちの情報検索とショッピングの主戦場は、SNSへと移行しています。 東京の街へ出るより、SNSで検索してそのまま購入。若者のそんな購買行動はコロナ禍でより加速した(画像:写真AC) SNSとはソーシャル・ネットワーキング・サービスの頭文字をとったもので、広義的には、社会的なネットワークを構築できるサービス全般のことを指します。 あらためて各SNSの特徴を振り返ると、連絡に使用されるメッセージングに長けている「LINE」や、写真のコミュニケーションを主な目的とした「Instagram」、140字のテキスト主体で拡散力の高いとされる「Twitter」、実名登録でビジネスシーンでも活用される「Facebook」、招待制かつ音声のみの交流で爆発的に流行した「Clubhouse」など、SNSにもさまざまな用途・ジャンルがあります。 今回はそのSNSの中でも、企業アカウントも積極的に発信を行い、活用しているTwitterとInstgramにフォーカスして調査を実施。消費行動につながりやすい「SNSでの検索利用」に関する調査を行いました。 Twitterとインスタ、目的は「情報収集」Twitterとインスタ、目的は「情報収集」「SNSの検索機能に関する調査」は2021年2月12日(金)~2021年2月15日(月)、高校生・大学生の男女1202人(高校生男性300人、高校生女性299人、大学生男性300人、大学生女性303人)を対象に行いました。 まず、TwitterとInstgramの各利用者を対象に「利用目的」を聞きました。 TwitterとInstagram、それぞれの利用目的(画像:テスティー) Twitter利用者では「情報収集」と回答する人が最も多く、高校生で86.8%、大学生で87.5%となりました。次いで「検索ツールとして」という回答が約半数となりました。 第3位は高校生が「情報発信」で41.4%、大学生では46.6%が「知り合いの投稿を見る」となりました。 次にInstagramの利用目的を見てみましょう。Instagramの利用目的でもTwitterと同様に高校生・大学生どちらも第1位が「情報収集」となりました。 Twitterと差異が見られたのは第2位の「知り合いの投稿を見る」で、高校生の65.3%、大学生では55.5%。Twitterの利用目的に比べて半数以上が友人間の情報を見るツールとして利用している様子がうかがえました。 どちらのSNSにも検索に便利な「ハッシュタグ」機能があり、トレンドワードとしてニュースメディアに取り上げられることも増えてきました。 ハッシュタグは検索に便利なだけではなく、投稿件数が一覧で見られることからもそのキーワードの注目度をはかることができます。テレビ番組やアニメタイトル、セリフやフレーズまで多岐にわたるキーワードが日々トレンドとして上がっているので、情報収集を利用目的としていることもうなずけます。 検索ジャンルと購入商品の違いは?検索ジャンルと購入商品の違いは? 続いて、男女別に「各SNSで検索したことのあるジャンル」を聞きました。 まず男性の調査結果をご紹介します。[Twitter・男性]では高校生の第1位が「スマホアプリ」で54.0%、大学生の第1位が「ファッション」で47.9%となりました。 そして[Instagram・男性]では高校生・大学生ともに第1位が「食品」で、高校生は46.5%、大学生は63.5%となり、Instagramでは飲食関連やファッションに関しての情報を収集していることがわかりました。 次に、女性の調査結果です。まず[Twitter・女性]における高校生の第1位は「ファッション」で68.7%、大学生は「コスメ・スキンケア」で74.8%となりました。 そして、[Instagram・女性]では高校生・大学生ともに「ファッション」と回答した人が最も多く、高校生は84.7%、大学生は80.0%となりました。第2位は「コスメ・スキンケア」、第3位は「食品」と続き、女性のInstgram検索利用の目的は年代差がほとんどない様子がうかがえます。 また、男性の「SNSで検索したことのあるジャンル」の割合に比べて、女性はTwitter・Instgramともに検索利用割合が高い傾向にありました。 高校生、大学生男女がそれぞれのSNSで検索しているジャンルが判明したところで、最後に「検索した中で実際に購入・利用したことのあるジャンル」を聞きました。 Twitterで検索したことのある商品・サービスのジャンルの中で、実際に購入・利用したことのあるジャンルを聞いたところ、男性の第1位は「スマホアプリ」、女性の第1位は「コスメ・スキンケア」となりました。 【Twitter:検索した中で実際に購入・利用したことのあるジャンル】 <男性> 第1位 スマホアプリ 33.2% 第2位 食品 26.3% 第3位 お菓子 22.1% <女性> 第1位 コスメ・スキンケア 50.6% 第2位 食品 39.8% 第3位 お菓子 36.9% 購入傾向がより強いのはインスタ購入傾向がより強いのはインスタ 次に、Instagramで検索したことのある商品・サービスのジャンルの中で、実際に購入・利用したことのあるジャンルを調査したところ、男性は第1位が「食品」となり、女性は第1位が「コスメ・スキンケア」となりました。 【Instagram:検索した中で実際に購入・利用したことのあるジャンル】 <男性> 第1位 食品 41.9% 第2位 ファッション 31.6% 第3位 お菓子/飲料(同率) 29.1% <女性> 第1位 コスメ・スキンケア 64.4% 第2位 ファッション 48.3% 第3位 食品 38.6% 各SNS検索利用者の男女ともに検索したことのあるジャンルでもランクインした「食品」を実際に購入したことがある人がTwitterでは3割、Instagramでは男女ともに4割近くに上ることがわかりました。 また、女性の検索利用者は実際に購入・利用経験があると回答する割合が高く、SNS契機での購買行動に活発な様子がうかがえました。 ※ ※ ※ 今回取り上げたTwitterは拡散力が高くリンクを貼ることが容易で、Instagramでは企業アカウントが「ショップ機能」を利用すれば、写真をタップするとそのまま商品の詳細情報やリンクが表示されます。このリンクから外部ECサイトに遷移し、掲載商品をスムーズに購入することが可能です。 ブランドや商品の認知契機としてSNSは企業の参入も増加傾向にあります。今回の調査結果からは特に「Instagram」の利用ユーザーは投稿の閲覧から消費行動へ移る傾向が高いことがうかがえました。
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