リニューアルから1か月 なぜか牛鍋が食べられる「大黒PA」の魅力を振り返る
3月1日にリニューアルした横浜市の大黒PA。その魅力について、高速道路のSA・PAの魅力を発信している「日本サぱ協会」の山形みらいさんがリポートします。3月1日リニューアル 2020年3月1日(日)午前11時、首都高速神奈川5号大黒線と首都高速湾岸線との合流部にある大黒パーキングエリア(PA、横浜市)がリニューアルしました。 大黒PAの外観(画像:日本サぱ協会) 大黒PAといえば、広々とした駐車場から見える美しい高速道路の風景、まるでクリスタルのように凛とした雰囲気でそびえ立つ照明塔です。 平日は仕事の疲れを癒やすために立ち寄る人、外回りの仕事の際に一息つきたいというビジネスマンでにぎわい、休日になるとファミリーや首都高速をドライブする人でにぎわいを見せます。 平日と土日祝日で客層の変わる大黒PAですが、一体どのようなリニューアルを魅せてくれたのでしょうか。日本サぱ協会が、気になるリニューアル情報を紹介します。 ドライバーが集まる「ガレージ」を意識 建屋の中に入って、まず目に飛び込んでくるのが壁紙です。これまでの無機質な白壁とは違い、ストライプのカジュアルクラシックなイメージになりました。 大黒PA1階の軽食コーナー(画像:山形みらい) 1階の軽食コーナーは、新たに4店舗からなるフードコートに。それに伴い、席数も100席に増えました。それぞれのお店の看板も「ガレージ」をイメージした質感で、カラフルな色使いです。2回目に軽食コーナーを利用するときは、自分のお気に入りのお店を「色で認識」することができます。 食事をゆっくり食べたい人に最適 大黒PAはテーブルとテーブルの間、通路の間の取り方がとても上手で、ほかの人とぶつかることなく、注文した商品をカウンターまでスムーズに取りに行けます。忙しいときはひしめきあいながら焦って食事をするより、広々とした空間でのびのびと食事をした方がリラックスできますよね。 大黒PA1階のお土産売り場の様子(画像:首都高サービス) また、もし1階の席が混んでいても大丈夫。中央のエレベーター、もしくは階段を使って2階のラウンジスペースで食事をとることも可能です。その際には、食器類を返却することをお忘れなく。 運営会社はあの人気のSA・PAも運営運営会社はあの人気のSA・PAも運営 今回のリニューアルに伴い、運営会社が「小島屋乳業製菓」(新宿区西新宿)に変わりました。 小島屋乳業製菓のウェブサイト。牛乳および乳製品、洋菓子類の製造・販売のほか、喫茶店やレストランの経営、ビルの賃貸業を手掛けている(画像:小島屋乳業製菓) 同社は、常磐自動車道の道ナカ商業施設「Pasar守谷(下り)」(茨城県守谷市)、関越自動車道の「高坂SA(上り)」(埼玉県東松山市)といった人気のサービスエリア(SA)を手掛けています。 そこで期待できるものといえば、やはりグルメです。というわけで、日本サぱ協会は新しい大黒PAのグルメを食べてみました。 最初のイチオシは、「特盛肉辛つけそば」(大黒庵)です。そばの分量は二玉分あるため、小食の人は多いと感じるかもしれません。しかしそばのゆで加減、肉の厚み、程よい辛さのタレは、どれをとっても最高です。 おいしさの秘密は、冷凍ゆで麺ではなく冷凍生麺を使っている点にあります。PAではサッと食べたい人に早く料理を提供することが求められますが、同店は調理の作業時間を惜しまず、おいしさに重点を置いたとのことです。 タレとお肉とのりを絡めていただきます。辛さはほんの少し「ピリッ」とするだけなので、辛いものが苦手な人もこれならば食べられそうです。 また、そばをうどんに変更できます。そばで食べるか、うどんで食べるか迷いますね。価格はなんとこの分量とこの味で、ジャスト1000円。大黒PAに行ったらぜひ食べてほしい逸品です。 2階レストランの「あのメニュー」が再び2階レストランの「あのメニュー」が再び 根強いファンがいた「サンマー麺」を出す2階のレストランは、今回のリニューアルでなくなってしまいました。しかし、サンマー麺ファンの皆さんに朗報です。あのサンマー麺がさらにおいしくなって帰ってきたのです。 大黒PA1階のフードコートで食べられる「サンマー麺」(横浜龍麺)(画像:山形みらい) なんと、1階のフードコートで「サンマー麺」(横浜龍麺)が食べられます。味はあっさりしてとても優しく、スープを全部飲み干してしまうほど。価格は800円です。サンマー麺は元々、横浜中華街で「賄い飯」として広まったあんかけ醤油ラーメン。今では横浜名物として、人気のメニューになっています。 大黒PAの看板メニューになる? 日本サぱ協会はこれまでさまざまなSA・PAでたくさんのメニューを食べてきましたが、PAでこのメニューを見たのは初めて。このメニューとは「牛鍋」です。 大黒PA1階のフードコートで食べられる「横浜牛鍋定食」(牛鍋徳屋)(画像:山形みらい) 横浜が「牛鍋発祥の地」ということで、大黒PAを訪れる人においしい牛鍋を提供したいという思いで、料理長と店長が大黒PAのオープンギリギリの時間まで吟味に吟味を重ね、開発したメニューです。古き良き時代を感じさせるメニューが熱々の状態で出てきます。 「横浜牛鍋定食」(牛鍋徳屋)の価格は1200円。横浜を思わせる懐かしい味に出会うことができるため、でぜひ一度食べてみてください。 2階はラウンジスペースとキッズコーナーに2階はラウンジスペースとキッズコーナーに 大黒PAの2階はこれまでさまざまなお店が入っていましたが、どれもイマイチ。しかし今回、「コンセント付きラウンジ」に大変身。このスペースは「カフェ」をイメージして作ったといいます。 2階はラウンジスペースとキッズコーナーに(画像:山形みらい) 利用時間は大黒PAの営業時間7時から21時までで、誰でも利用できます。ラウンジの机と椅子は、かつて3階にあったカフェのものを使っているため、座り心地が抜群です。 また子連れの人に向けて、おむつの自動販売機も設置。ベビーコーナーも充実しており、安心して利用できます。また、最近大人の間でも人気のガシャポンコーナーもあります。 大黒PAは駐車場が広く、平日はたくさんの車が止まっています。特にビジネスユーザーは車から降りずに、車内で待機する傾向にあるため、2階をラウンジスペースにしたとのことです。 首都高PAはこれから、平和島PA、八潮PA、市川PAといった順にリニューアルします。大黒PAがぐっと明るくなり、雰囲気もさらに良くなったため、この後の首都高PAリニューアルは期待できそうです。
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