ベッカムヘアが懐かしい! 男性の「髪型トレンド」は20年でどう変わったのか
2000~2020年代のメンズヘアのトレンド、あなたはいくつ覚えていますか?2000年代にはやったヘアスタイル メンズヘアのトレンドはいつの時代も存在しますが、10~20年前はいったいどんなトレンドだったのかをすぐ思い出せる人は少ないでしょう。ということで今回は、過去のトレンドを振り返ってみます。 日韓共催ワールドカップが開催されたのは2002(平成14)年です。今の10代後半~20代前半の若者にはなじみがありませんが、当時、ひとりのスター選手の髪型が大はやりします。デービッド・ベッカム選手です。 イングランド代表のデービッド・ベッカムの髪型をまねたファン。2002年06月撮影(画像:AFP=時事) 今ではほぼ見かけなくなりましたが、当時の彼の髪型「ソフトモヒカン(ベッカムヘア)」は日本でも大はやりしました。古い話なので、どれだけの人がソフトモヒカンにしていたかなどのデータは出てこなかったのですが、筆者の学生時代にも同級生たちがこぞってまねをしていた記憶があります。そのような記憶がある人も少なくないのではないでしょうか。 当時はまだスマートフォンがなく、主な情報源はテレビでした。大勢が似た情報にアクセスしていたこともあり、爆発的なブームが起こったのだと推測します。 ほかにも多くの若者から支持を得たのが「ウルフヘア」です。襟足を長めに伸ばしたスタイルが特徴で、格闘家の魔娑斗(まさと)さんなどが火付け役のひとりです。 90年代後半~2000年代は、いわゆるギャル男も多く、かいわいでのウルフヘアの人気は絶大。今は少し形態が変わっていますが、1999年からギャル男のバイブル「Men’s egg」が登場し、ブームに火がつきました。 当時の渋谷には派手なギャル男の姿が目立ち、それが、ある意味での「渋谷らしさ」を作り出していました。 2010年代にはやったヘアスタイル2010年代にはやったヘアスタイル 2010年代に入ると世にスマートフォンが浸透し、SNSの影響が強くなります。個人の価値観が多様化し、画一的なかっこよさが薄れていきます。 昭和に比べると、これだという象徴的な髪型はありません。ただ一定層に支持を集めた髪型は数多く登場します。 2010年代はバーバーカルチャーのリバイバルが起き、サイドをきれいに刈り上げ、グリースでなで付けた「七三分け」などの髪型を好む男性が増えました。 当時のバーバーカルチャーブームでは、逆輸入されたバーバーカルチャーの人気が出ました。なんと2016年にはオランダ・ロッテルダムの「SCHOREM(シュコーラム)」というバーバーが、日本ツアーを行ったほどです。 そして2010年代後半には、刈り上げ部分をフェードにする人も多くなりました。フェードとは、サイドやバックは短く刈り上げて、トップへ行くにつれ刈り上げを濃くすることです。 バーバー・理髪店というと昔ながらの雰囲気というイメージでしたが、ちょうど2010年代から都内でもおしゃれなバーバーショップが増えていきます。特に2015年に原宿に登場した、「Mr.BROTHERS CUT CLUB」などは今もそのカルチャーをけん引しています。 原宿にある「Mr.BROTHERS CUT CLUB」(画像:(C)Google) ここまでは2010年代の男らしい髪型について触れましたが、一方で少しフェミニンな雰囲気の髪型も支持がありました。 男性であれば、「マッシュヘア」などは良い例でしょう。2021年現在もそれなりに人気が続いている髪型ですが、その名のとおり、マッシュルームにような丸みを帯びたシルエットが特徴です。今も都心部ではマッシュヘアの大学生などをよく見かけます。どちらかといえば、女性ウケ的な観点から語られる髪型ですが、実際に多くの男女から支持を得ている髪型です。 2020年代にはやったヘアスタイル 2020年代も引き続き、これだという時代を象徴する髪型は特に見当たりません。まだ、2021年ということもありますが、大ブームと呼べるほどの髪型はないと筆者は感じています。 あえてひとつ挙げるとすれば、「クロップヘア」です。流行とはまた別かもしれませんが、注目を集めたことは確かです。クロップヘアは一般的には、前髪を切りそろえ、トップを前方向に直線的に流したヘアスタイルです。 なぜ話題になったかというと、Netflixで放映されたドラマ「梨泰院クラス」の影響があります。主人公のパクセロイがクロップヘアだったことで、SNSでも話題を呼びました。 ドラマ「梨泰院クラス」のウェブサイト(画像:Netflix) もともとセロイは警官を目指しており、曲がったことが嫌いです。筆者の個人的な意見ですが、彼の一本気な性格とよくマッチした髪型だと思います。 日本でも梨泰院クラスにハマったと公言する芸人さんたちがこぞって、パクセロイのまねをしていました。 ※ ※ ※ 昭和、平成、令和と時代を追うごとに男性の髪型は変化してきました。時代を追うごとに流行のスパンは短くなり、新たな流行が生まれては消えていきます。 昔はこうだった、などかつてのトレンドを学ぶことで、どんな背景があって今のトレンドが成り立っているのかわかることもあります。 今回は2000~2020年代と近年のトレンドを紹介しましたが、興味がある人はもっと深堀りをしてみると面白いかもしれません。
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