還暦を迎える東京タワー、冬を彩る光の装飾始まる 年2回の「ダイヤモンド富士」も
2018年の12月23日(日)に"還暦"を迎える東京タワーで、今年もイルミネーションやプロジェクションマッピングが始まります。さらに年に2回だけの「ダイヤモンド富士」を見られるチャンスも訪れます。東京タワーらしさとは「オレンジ色」であること 2018年9月末、東京タワーがテレビ電波塔としての役目を終えました。建造当初に持っていた役目をひとつずつ、静かに終えていく東京タワー。背丈も、あとから建った建造物たちに追い越されました。 ですが今でもなお、東京タワーは私たちの心を惹きつけてやまず、唯一無二の存在として、そびえ立っています。 唯一無二の存在として、光を放ち続ける東京タワー(画像:東京タワー) 帰省や旅行先などから戻ってきた時に、電車やクルマの窓にタワーが見えると「東京に帰ってきたのだなぁ」と感じたり、ふとした瞬間に視界に入ると、なんだか嬉しくなったり。東京タワーには、機能を超えた計り知れない魅力があります。 そんな東京タワーの色といえば白とオレンジ。「赤じゃないの?」と思った人もいるかもしれません。東京タワーのあの赤っぽい色合いは、厳密にいうと「インターナショナルオレンジ」といい、航空法によって、一定の条件以上の建造物に塗装が義務付けられているオレンジ色です。 夜になるとライトが灯り、さらにオレンジ色を深める東京タワー。ライトアップは、1989(昭和64)年の元旦に始まり、以来約30年間、平成とともに歩み、都会の夜を彩ってきました。 同い年のタワーとモミの木が、オレンジ色の光で"共演" そんな東京タワーが今年もイルミネーションを始めます。去年のイルミネーションと大きく様相は変わりませんが、関係者の心には、60周年を迎える今「この先も、50年100年と年月を重ねていきたい」「変わらないでいよう」「東京タワーといえばオレンジである」という確固たる思いがあるといいます。 温かな光を放つ「オレンジ・イルミネーション 2018」のイメージ(画像:東京タワー) 東京タワーの足元には、群馬県嬬恋村から陸送された東京タワーと”同い年”の生のモミの木のツリー(高さ約11m)が設置されます。その周囲には、開業60周年にちなみ、60本の常緑針葉樹や草花によるガーデンも配置。それらを彩るのは約7万3000個のLEDです。 題して「オレンジ・イルミネーション 2018」は11月2日(金)18:30から、東京タワー1階の玄関前で点灯式を行ったのち、18:45から点灯スタート。2019年2月28日(木)まで実施されます。 舞い落ちる「雪」のプロジェクションマッピング舞い落ちる「雪」のプロジェクションマッピング「オレンジ・イルミネーション 2018」が始まるのと同じ日、メインデッキ(旧名:大展望台)の2階部分では、プロジェクションマッピング「TOKYO TOWER CITY LIGHT FANTASIA(シティライトファンタジア)」が始まります。 プロジェクションマッピング「TOKYO TOWER CITY LIGHT FANTASIA」の投映イメージ(画像:東京タワー) デッキの窓から見える東京の夜景をバックに、マッピングの「雪」が舞い落ちる演出などが行われるとのこと。加えて、18:30から22:00までは、30分ごと、開業60周年ソングに決まった、野宮真貴さんが歌う『東京は夜の7時』をBGMに、特別コラボレーション映像が投映されます。 『東京は夜の7時』の軽快な楽曲にあわせ、POPなプロジェクションマッピングが展開される。画像はイメージ(画像:東京タワー) プロジェクションマッピングは11月2日(金)から2019年2月3日(日)の間、毎日18:00から22:50まで行われます。 「ダイヤモンド富士」を見られるチャンスも「ダイヤモンド富士」を見られるチャンスも さらに、それらの光のパフォーマンスの開始と同じ日、東京タワーから「ダイヤモンド富士」を見るチャンスも訪れます。 ダイヤモンド富士とは、富士山の山頂に太陽が重なる瞬間に、さながらダイヤモンドが輝くような光景が見られること。ダイヤモンド富士を見ることができるのは、富士山が西か東に見える地域に限ります。 2013年のダイヤモンド富士が見える日に、展望台から見た景色(画像:東京タワー) 見られるのは年に2回。時期は、場所によって異なります。今回、東京タワーから鑑賞可能なのは、11月2日(金)の16時34分ごろ。その前後である、11月1日(木)の16時34分ごろや、3日(土)の16時33分ごろも、山頂付近に夕日が沈む姿を見ることができます。ただし、時刻以外にも「空気が澄んでいる」などの気候条件が整う必要があります。 必ずしも見れるとは限らない神秘的な一瞬を何としても見るため、沢山の人が集まり、混雑することも多いといいます。 さらに現在、メインデッキ(旧名:大展望台)ではリニューアル工事を実施中。2019年初頭くらいまでは、西側の景色が見られない状況です。富士山が見られるのは、4方位のうち、西と南。つまり、展望できるスペースが通常の約半分となっています。 そのため、混み合う可能性は極めて高いとのこと。ある程度、混雑を覚悟して向かうことをおすすめします。 今だけ! 7年に1度しか見られない塗装工事途中の姿 なお東京タワーでは現在、塗装工事を実施しています。この工事は、鉄骨を雨風から守るためや、タワーのカラーリングを鮮やかに保ち続けるために行うもので、タワーの永続に欠かせません。 防護ネットに覆われた東京タワーの姿、昼と夜。塗装は全て職人の手作業で行われる(画像:東京タワー) 次回、塗装が行われるのは7年後の予定です。それを踏まえると、足場を組まれ、青色の防護ネットに囲まれた東京タワーの放つ不思議な色合いは、今だけの非常にレアな姿ともいえるでしょう。普段とは違った表情を見せる冬の東京タワーを、ぜひさまざまな角度から楽しんで下さい。 ●東京タワー ・住所:東京都港区芝公園4-2-8 ・交通アクセス:都営大江戸線「赤羽橋駅」赤羽橋口から徒歩5分、東京メトロ日比谷線「神谷町駅」2番出口から徒歩7分 ・営業時間:メインデッキ(150m)9:00~23:00(最終入場22:30) ・料金 メインデッキ(150m):高校生以上900円、小中学生500円、4歳以上400円 ワンデーパス(1日限り、メインデッキへの昇り降りフリー):高校生以上1600円、小中学生900円、4歳以上700円 ・電話番号:03-3433-5111 ※トップデッキ(250m)に登るには事前予約が必要です。詳しくは公式サイトをご確認下さい。 ※2018年10月現在の情報です。
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