収納便利なトランクルーム 店舗数はファミレス並みも、普及率たった「0.3%」のワケ
エリアリンクが2018年12月28日(金)から、トランクルーム業界初となるスマートキーを導入しています。今後、250件以上の物件に対応 不動産運用サービスなどを手掛けるエリアリンク(千代田区神田小川町)が手掛けるレンタルトランクルーム「ハローストレージ」が2018年12月28日(金)から、トランクルーム業界初となるスマートキー(電子キー)、「ハロック」を導入しています。 「ハロック」の画面(画像:エリアリンク) 対象となるのは、ハローストレージの新ブランド「トランクハウス24」で、新規オープンする「練馬大泉学園」店、「練馬関町」店、「東中野」店の3店。今後数年をかけて展開する「ほぼすべて」(同社)の屋内型トランクルーム(250件以上)に対応する予定です。 専用アプリをスマートフォンにダウンロードすると、同社が管理する物件のエントランスが解錠できます。開始当初はサービスの既存契約者のみが対象ですが、今後、物件の内覧を希望する見込み客にも拡大していきます。 スマホをかざすだけで簡単に解錠できる(画像:エリアリンク) サービス開始の背景には、利用者が入室用のカードキーや暗証番号を忘れるケースが散発したことにあります。これまではカードを再発行したり、電話やメールで本人確認をしたりして対応してきましたが、これからはスマートフォンひとつで利用できることになります。 「アプリをダウンロードして、基本情報入れるだけで鍵になるため、シンプルで便利。既存の契約者であれば、その日中に利用できる」(同社)。 サービスの要となるセキュリティは、複数の異なる鍵情報をスマートキーに持たせることで解決を図りました。 また今後、アプリ利用者向けに、これまで同社ホームページやSNSを使っていた販促キャンペーンや物件の空き情報を告知する機能を追加する予定です。 日本のトランクルーム普及率は、たった「0.3%」日本のトランクルーム普及率は、たった「0.3%」 トランクルーム大手のキュラーズ(品川区大崎)の調査によると、トランクルーム市場は、メディア露出の増加などで、市場全体の店舗数は全国8700店舗まで増加。約9700店といわれるファミリーレストランの店舗数に匹敵する規模にまで拡大しているといいます。 トランクルーム市場の成長予測(画像:キュラーズ) また、特に大都市やその周辺の住宅の狭小化が進んだことで、収納に対する需要は伸びています。東京オリンピックが開催される2020年には、約700億円を超える市場への成長が期待されています。 10世帯に1世帯が利用するといわれるトランクルーム先進国のアメリカと比べて、日本は現在、350世帯に1世帯の利用、普及率は0.3%程度です。エリアリンクは今後の展望について、「アメリカは普段使わないものを気軽に収納する『文化』がある。当社もスマートキー導入と並行しながら、日本におけるトランクルームの新たな使い方を積極的に提案していきたい」と話しています。
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