知らぬ間にリニューアルしてた銭湯から、おいしそうな肉料理を出す居酒屋さんへ 豪徳寺【連載】新!東京湯巡り、徘徊酒(3)
昔ながらの銭湯でひとっ風呂浴びたら、歩いて馴染みの居酒屋さんへ――。銭湯巡りと飲み屋歩きをこよなく愛するコラムニストの島本慶さんが、東京の魅力的な銭湯と居酒屋のハシゴ歩きへお連れします。第3回は、世田谷区の豪徳寺駅からスタートです。プルプル震えながら奥の露天に辿り着く 小田急線は豪徳寺駅へ。このあたりの銭湯ってぇと、「鶴の湯」(世田谷区豪徳寺)さんですよ。私は何度か行ったことがあるんだけど、何かリニューアルしてるというのを噂を聞いて、それはちょいと覗いて見たいってんで行って見たわけです。 駅の改札を出て左の細い商店街をしばらく歩いた右側の少し奥に入った所にあって、何だか昔と変わってないじゃんと思いつつ中に。ふーん、確かに下駄箱はキレイになってる。外観は同じだけど、確かにフロントになって、チャリンと470円を払い脱衣場へ。ほぉ~、ロッカーもキレイです。見上げると天井も高く、そこんとこは相変わらずゴリッパ。 え? 何このロッカー。下1段は2倍の広さのロッカーですよ。これは有り難い。私、とにかく荷物が多いので助かりますよ。サクッとスッポンポンになって洗い場へ。 いやぁまさにリニューアルされてて清楚感タップリ。でも広さは変わりません。カランは左右対称で16コで、さほど混み合っていないので好きな所に座ってシモを洗います。 見れば正面に描かれた富士山の絵は、ナカジマさん(銭湯背景画師・中島盛夫さん)のサインが。へーえ、ここまで来て描いてんだと感心しちゃいます。んで、その下に右からジェット2本と、その隣が強烈なブクブクの湯で、何故か水風呂も。サウナも無いのに何で? まいいや。 アラアラ露天もあるみたい。でも覗いて見ると、細長く奥にあるので、ドアを開いてから浴槽に辿り着くまで寒くて大変。入れ違いに出てくる太ったオッサンが動きが鈍くて、すれ違って入るまで時間がかかってプルプル震えてしまいましたよ。 でもお湯につかればいい気持ち。というわけで体をよおくフキフキして脱衣場へ。昔のままの鉄の体重計に乗っかると、52.5kgね。まっいいか。さぁてこれから居酒屋へ。 居酒屋「酒食が肉です」の店構えのイラスト(画像:島本慶さん制作) なんて「鶴の湯」さんを後にして、小躍りしながら駅方向に戻ります。まぁこの為に昨夜から残る酒を抜いてるわけっすからねぇ。 たまには肉も食わなきゃねぇたまには肉も食わなきゃねぇ 駅前を通りすぎて商店街っつうか飲食街をズズッと進むと、右側に何やら産地直送酒場「酒食が肉です」なんてお店がありますよ。 ふーん、肉ねぇ。たまには肉も食わなきゃねぇってんで入ります。これが何と広々とした明るい店内。カウンターにテーブルがズラッと並んでて、そうねぇ30人くらいは入れそうですなぁ。 早い時間だったので、テーブル席に座らせてもらって、メニューを拝見。なるほど店名通りに肉料理が並んでます。鶏肉に豚肉、牛肉とあって、ほぉ~ラム肉もね。北海道から仕入れてて、何とついでに魚もありますなぁ。 しかも肉にこだわりがあるみたいで、ブランド豚に牛は仙台牛、鶏は岩手ですと。まぁどれにするにしてもやっぱり生ビールいただきます。ん? お客さんがゾロゾロ入ってきます。これが意外に年配の人が多い。おぉっと若いカップルもやってきます。 そうですねぇ、私みたいなオヤジも肉を食わなきゃねぇ。バイトの女のコ? に炙りレバー(580円)と仙台牛ステーキ1480円)を注文。やりすぎかなぁ? まぁたまにはいいや。 カウンターの中にいる、ちょいと渋い店長さん? 忙しそうに動き回っております。あ~ビールウマイ! アタシ〆ないけど、何やらおいしそうな御飯物もあるみたいですよ。 「酒食が肉です」の人気メニュー(画像:島本慶さん制作) よーし酎ハイ(350円)にかえて、そうねぇ、とり鍋(900円)をいただきましょう。〆ないから食べられそうだもんね。おぉっとガスコンロが運ばれます。お客で混み始めたらヤバイと思いつつ、まぁそななったらカウンターに移動すりゃいいやってんで、ゆっくりと鶏肉に豆腐、野菜もウメェなぁ! ここからだと、世田谷線で三茶(三軒茶屋)に戻れるけど、やっぱ小田急線で下北(下北沢)かなぁ? でもけっこう腹にきてっから、そうねぇ「レディージェーン」(世田谷区代沢)にでも寄って、大木さんの顔を見ながら赤ワインでもすするかなぁ~。
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