【江戸川橋】ホタル飛び交う日本庭園!将棋・名人戦おやつで話題の「ホテル椿山荘東京」とは
数々の大名屋敷跡が残る東京では、都会の中に広々とした日本庭園が残されていることもしばしば。今回は将棋の名人戦で話題の「ホテル椿山荘東京」についてご紹介。地下水が湧き出る庭園で取り組まれている蛍の生育と関連アクティビティについて、エデュケーショナルライターの日野京子さんがご紹介します。 日本の首都であり人気観光スポットの多い東京には、たくさんのホテルがあります。ビルの密集する都心の真ん中に残る大名屋敷跡地には、都心とは思えぬほど広々とした日本庭園を持つホテルもあります。その代表格が「ホテル椿山荘東京」です。先日、最年少で名人と七冠を達成し話題を集めている将棋の藤井聡太七冠も、名人戦第一局をこの椿山荘で戦いました。名人戦の第一局は、毎年ホテル椿山荘東京で開催されています。 今回は、緑豊かな庭園を活かしたさまざまなイベントが行われているホテル椿山荘東京についてご紹介していきます。 蛍が乱舞する初夏の椿山荘庭園(画像:藤田観光株式会社プレスリリースより)松尾芭蕉との縁もある椿山荘 文京区関口にある椿山荘は、その名の通りツバキが自生する山で、14世紀半ばの南北朝時代にはすでに「つばきやま」と呼ばれていました。 一目で読めないこともある椿山荘(画像:photoAC) 江戸時代、山に隣接する龍隠庵(現在の関口芭蕉庵)には神田川の治水工事に携わっていた、まだ俳人として無名の松尾芭蕉が住んでいた時期もありました。 時代が江戸から明治に変わると、政治家であり軍人でもあった山県有朋が山一帯を購入して「椿山荘」と命名し、地形を活かした邸宅庭園を作りました。現在のホテル椿山荘東京の顔でもある庭園は、この時に作られています。 都心とは思えない椿山荘の庭園(画像:photoAC) 椿山荘の庭園は5万平方メートルと広大で、四季折々の草花を鑑賞することができます。 戦火により大邸宅も樹木も灰となってしまいましたが、戦後は椿山荘復活のため大量の樹木を植林し1952(昭和27)年にガーデンレストランとして生まれ変わりました。 昭和、平成そして令和とレストランからホテルへと形を変えつつも、都心のオアシスとして多くの人に親しまれています。 都内で最初にアフタヌーンティーを提供した「ル・ジャルダン」 今では「ヌン活」という言葉が生まれるほどSNS上で話題を集めるアフタヌーンティーは、季節の食材などを使って各ホテルが工夫を凝らした個性あるメニューの開発競争が繰り広げられ、ホテルの看板の一つとなっています。 都内のホテルで当たり前のように提供される英国式アフタヌーンティーの歴史は意外と浅く、1990年代にホテル椿山荘東京のロビーラウンジ「ル・ジャルダン」で提供されたのが最初といわれています。 庭園の緑を鑑賞しながらゆったりいただく「ピーチアフタヌーンティー」(画像:藤田観光株式会社プレスリリースより) 都内ホテルアフタヌーンティーのパイオニア的存在である「ル・ジャルダン」では、毎年人気の「ピーチアフタヌーンティー」を7月1日から8月31日までの期間限定で提供される予定です。 赤桃、白桃、黄桃と色味の異なる桃を使い、その色味を活かしたタルトやムース、ゼリーやスコーンといったさまざまなスイーツの他、桃のコンポートを使ったセイボリーなどが楽しめます。 椿山荘の庭園を眺めながら、特別な時間が過ごせそうです。 桃とスパークリングワインのカクテル「ペリーニ」が付いたプランも(画像:藤田観光株式会社プレスリリースより)都心でホタル観賞が出来るスポット 秩父山系からの清澄な地下水が湧き出ている椿山荘では、2000年よりゲンジボタルの生育をスタートし、現在ではピーク時に1日500匹から600匹の蛍が夜の庭園を飛び交うように。 初夏には蛍にちなんだイベントが開催されています。 蛍の見頃は6月上旬。7月上旬ごろまで楽しめる。優しい灯りが小道を照らす「竹あかり」(画像:藤田観光株式会社プレスリリースより) 2023年は数量限定のクッキー缶「ふきよせ~蛍~」、庭園の約25mの小路エリアには約40本の「竹ぼんぼり」と約14個の「竹まり」を装飾した「竹あかり」が日没後から23時まで灯ります。 8月31日までの10:00~16:00には、「ほたる支配人とゆく! おにわ探検隊」など子ども向けの予約制アクティビティも実施。七夕にもピッタリなクッキーはお土産に持って帰りたくなるかわいさ(画像:藤田観光株式会社プレスリリースより) 初夏は蛍の季節として知られ乱舞する姿はメディアでも取り上げられます。しかし、都心で見ることはほぼ不可能で、人里離れた地域にまで足を運ばないと幻想的な風景を見られないと思っている方も多いはず。そんな常識を良い意味で覆す、蛍の乱舞を椿山荘で鑑賞してみてはいかがでしょうか。 23時閉園後の庭園が楽しめる人数限定の宿泊プランも毎年行われている(画像:藤田観光株式会社プレスリリースより)東京の夜に浮かぶ雲海を楽しめる 2022年11月に開業70周年を迎えた椿山荘は、新たに人工ミストで雲海を作り出す「東京雲海」をスタートし、話題を集めています。 雲海が発生しやすい盆地や山間部の写真はSNS映えするため幅広い世代から人気となっていますが、自然現象のため条件が合わないと見ることができません。しかし椿山荘の「東京雲海」は気候条件に関係なく霧を発生させ、都心に雲海を作り出しています。 この東京雲海にちなんで作られた新名物の「東京雲海プリン」は、藤井七冠が名人戦のおやつタイムで選択し、話題となりました。施設内のショップ「セレクションズ」で通年販売されているので要チェックです。 メイプルキャラメル・抹茶・ストロベリーの3種のソースをかけていただくこだわり卵の濃厚な東京雲海プリン(画像:椿山荘公式ホームページより)都心の喧騒を忘れる癒やしのひと時を 初夏から盛夏へと自然が移り変わる季節は、緑の色が濃くなる季節。木々が生い茂る椿山荘の庭園は喧騒を忘れるほど静寂な時が流れています。 都会では見ることが難しい蛍の優しい光に包まれて、リフレッシュしてみてはいかがでしょうか。 ■ホテル椿山荘東京 住所:東京都文京区関口 2-10-8 アクセス:東京メトロ 有楽町線 江戸川橋駅より徒歩10分 東京さくらトラム(都電荒川線) 早稲田駅より徒歩14分 ・セレクションズ(ショップ) 場所:ホテル椿山荘東京 ホテル棟 3F TEL:03-3943-7613 時間:8:00~20:00 ■「ピーチアフタヌーンティー」 場所:ホテル椿山荘東京3Fロビーラウンジ「ル・ジャルダン」 TEL:03-3943-5489 提供期間:2023年7月1日(土)~8月31日(木) 提供時間:12:00~17:30(完全予約制)※2時間制 料金: 1名7,000円(サービス料別途) ウェルカムドリンク付き1名8,000円(サービス料別途) ※詳細については公式サイトをご確認ください
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