渋谷区「大黒湯」は乾燥機と洗濯機の並ぶ入り口がインパクト大、しかも脱衣場に昔の歌謡曲が流れていた【連載】TOKYO銭湯ザンブリコ(19)
ソーシャルディスタンスな散歩を満喫したら、街角の銭湯でザンブリコ――。散歩と銭湯巡りをこよなく愛するコラムニストの島本慶さんが、東京の魅力的なコースへとお連れします。第19回は、目黒区の駒場公園からスタートです。広すぎる旧前田家本邸 京王井の頭線では駒場東大前駅西口から8分、小田急線では東北沢・代々木上原から13分、東急バスでは渋55系統の代々木上原バス停から3分の場所にある駒場公園(目黒区駒場)を目指します。 ここには旧前田家本邸があって、非日常空間を思いっ切り味わえるんです。いやぁ、これが実に広くて見応えあります。 なかに足を踏み入れると、まずは旧前田家本邸和館があり、和室や茶室をのぞけるし、旧前田家本邸洋館はスゲェ。メチャメチャ広くて、そねぇ全部見ると1時間~2時間はかかりそう。 さらにそれにくっついて日本近代文学館もあるし、ちゃんとみどりの散歩道駒場コースもあるからねぇ。ただ朝の9時から16時くらいまでだから、まぁ15時くらいまでに歩き回らなきゃ。 ところでこの旧前田家ってのは元々は尾張出身の戦国武将、前田利家が藩祖で織田信長や豊臣秀吉に仕えて、2代目利長は徳川とうまくやって加賀百万石を作り上げたっつうわけ。何かねぇ、私らコロナでボロボロになってる者から見ると、あっそってなもんですよ。 でもまぁウロウロして見ると、庭にテント張って寝てる人もいるし、春は桜もキレイだろうし秋は紅葉も。実際散歩に来てる人を見るとオジちゃん・オバちゃんが多いけど、家族連れで子どももウロチョロしていました。 乾燥機と洗濯機が並ぶ入り口 ここは目黒区なんですけど、今回私が入ろうとしている銭湯は代々木上原駅近くの大黒湯(渋谷区西原)です。ですから駒場公園からちょいちょいと歩いて代々木上原を目指します。 渋谷区西原にある「大黒湯」(画像:島本慶さん制作) 駅前までたどり着いたら、飲食街を代々木八幡に向かって少し歩き、左斜めに入る路地を行くと右手に見えてくるわけです。 へーえ、何かコインランドリーがスゴイっすね。ドドーッと左右に乾燥機と洗濯機が並んでて、そのすき間を歩いて入り口に向かいます。見上げると何やら有名人の写真やら色紙が所狭しと貼られまくっております。 ふーんひょっとして有名な銭湯なのか知らん? 地下水でお肌ツルツル地下水でお肌ツルツル というわけでフロントで480円を払います。ちなみにサウナ込みで900円ですと。脱衣場に入ると、洗い場のドアとは別に左にサウナとくつろぎ所があって、どうもこの銭湯はサウナ優先っつう雰囲気。 でも私は服を脱いでロッカーに荷物と服を。アレ? 100円戻りのロッカーなのねと、あわてて小銭入れから100円を取り出します。 そういえばこの脱衣場にもやっぱり有名人の色紙がいっぱい飾られております。 渋谷区西原にある「大黒湯」(画像:(C)Google) さて、洗い場に入りカランを確保して体を洗い、頭をお湯洗い。体を温めようとジェット風呂にザンブリコ。とその横にミストサウナ?(電気風呂)っつう小部屋がありますよ。ちょいとのぞいて見ましたが、オジさんが大の字で占領しております。まぁ私は電気風呂は苦手なので入りません。 ところでこのお湯は地下からくみ上げた地下水っつうか天然水(ラジウム、ガリウム)なのがウリみたい。このお湯が評判良くてお肌ツルツルって女性に喜ばれるとのこと。 さて体と頭を洗い、ふと気がつくと、何やらBGMが。耳をすますと、昔の歌謡曲が流れております。珍しいっすよ。脱衣場にも洗い場にも流れているなんて。 サウナ客が多かった てなわけで、体をよおくフキフキして脱衣場へ。 そんなに広くない銭湯だけど、やつぱりサウナ客が多いみたい。若いお兄ちゃんたちもチラホラ見かけたけど、みーんなサウナが目的みたいね。 渋谷区西原にある「大黒湯」(画像:島本慶さん制作) ちなみにここには専用駐車場(車2台)と駐輪場もあるって。あ~いい気持ち。あ~ビール飲みてぇ! というわけで商店街を駅に戻ります。おぉ! 「てらうち」(渋谷区西原)っつう喫煙オッケェの定食屋さんが! うれしいねぇ。
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