沖縄も北海道も「日帰り」可能!?東京から飛行機で行けるおすすめ日帰り旅行
旅行もだんだんと解禁ムードになってきた近頃。まずは日帰りで行ける場所から旅を再開しようかな? とお考えの方におすすめの旅先を、旅行ジャーナリストのシカマアキさんが紹介します。日帰り旅行は宿泊を伴う旅よりも身軽なのがメリット 日帰り旅行は、宿泊を伴う旅よりも気楽です。現地での時間は限られるものの、荷物は少なくて済み、身軽に動けるのが魅力的。仕事や家事などで日々忙しくても、日帰り旅行であれば行きやすかったり、なんとか行けたりする人もいるでしょう。 羽田空港は発着数、路線数が日本最多(画像:シカマアキ) 旅行は、非日常の世界で身も心もリフレッシュできます。短時間の移動で遠くへ行くなら「飛行機」が最適な移動手段。東京なら、全国最多の発着数と路線数を誇る東京国際空港(羽田空港)があり、首都圏の駅をはじめ交通アクセスが良い便利さも。行き先と便を上手に選べば、日帰り旅行も十分可能です。旅のプロが、東京発着でおすすめの旅行先をピックアップして紹介します。 食い倒れの街「大阪」でグルメ三昧、羽田発の便も多い まず、日帰り旅行でおすすめの行き先は「大阪」です。「食い倒れの街」と言われる大阪は、お好み焼きやたこ焼きといった粉もんをはじめとした各種グルメが「安くて美味い」ことで知られます。豚まんが人気の「551蓬莱」も、大阪名物。有名な道頓堀エリアをはじめ、日本一の高さを誇るあべのハルカス、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)なども旅行客に人気です。特に本場の大阪グルメは、東京で食べるのと比べて格別なものがあります。 大阪といえば「お好み焼き」の本場(画像:シカマアキ) 関西エリアには、大阪国際(伊丹)・関西国際・神戸と3つの空港があります。大阪の中心部に最も近いのは伊丹空港。羽田-伊丹線は朝から夜まで1時間に平均2便と多く飛んでいます。東海道新幹線と比べると、着席している時間が1時間足らずと短く、移動にかかるストレスが少ないのも良い点。伊丹空港から大阪中心部までバスまたは鉄道を乗り継いで30分ほど。京都や奈良などへの直通バスもあります。 ただ、伊丹線は早朝便と深夜便がないため、やや遠くなるものの、関西空港の便を合わせて使うのも手。さらに、神戸空港はターミナルがコンパクトなのに加え、神戸の三宮駅までポートライナーで直通20分弱。神戸をメインに観光したい人は、神戸空港発着が良いでしょう。リーズナブルな運賃で移動でき、LCCではない航空会社「スカイマーク」が、3空港で唯一利用できます。 空港と主要駅が近い「福岡」から九州各地へアクセス抜群 次におすすめするのは「福岡」です。羽田=福岡線は1日60便以上ある、日本最多路線の1つ。しかも、福岡空港から博多駅まで地下鉄でたった2駅の近さです。博多駅から新幹線で熊本・鹿児島方面、または小倉方面へすぐ移動できます。さらに、福岡空港発着で、九州の各方面へ高速バスも運行されています。太宰府天満宮などは、博多市内を経由するより福岡空港から直接、高速バスで行くほうが便利です。 太宰府天満宮。福岡空港から直接行くほうが近い(画像:シカマアキ) 福岡県内にはもう1ヵ所、北九州空港もあります。羽田便は1日10便程度。小倉駅から所要時間は片道33~50分です。門司港や下関エリアなどは北九州空港の方が近いので、「行きは福岡、帰りは北九州」といった使い分けも良いでしょう。 羽田-福岡は、羽田発福岡行きの始発はスカイマークの6時20分→8時15分。福岡発羽田行きの最終便は、同じスカイマークで21時20分→22時55分です。前後の時間を加味しても「12時間弱」あります。 ちょっと遠い「四国」「東北」は“空港選び”が大事ちょっと遠い「四国」「東北」は“空港選び”が大事 四国や東北なども、朝早い便で飛び、最終便で帰京すれば、日帰り旅行は可能です。ただ、空港が人気観光スポットから離れている、交通アクセスが悪い場合もあるので、目的地によっては要注意です。 愛媛・松山のシンボル、道後温泉本館(画像:シカマアキ) 例えば、四国の場合。最も便利なのは愛媛の「松山」です。松山空港は松山市の中心部に近く、空港からのアクセスはリムジンバスと路線バスの両方があって便利。空港~道後温泉間は、バスで片道約40分です。中心部は路面電車で移動でき、瀬戸内の海鮮グルメも絶品。途中で道後温泉のお湯に浸かり、その後に温泉街の散策おすすめ。 東北ではどの空港も、拠点として動くのに便利な県内の主要駅からやや離れています。日帰り旅行であれば、空港でレンタカーを借りて行きたい場所をピンポイントで訪れるのが良いでしょう。東北は北海道ほど遠くないうえ、夏は涼しくて避暑にも最適です。 一気に「北海道」「沖縄」まで飛んでリフレッシュもできる!? 北海道や沖縄といった遠方へも、頑張れば日帰りできることも。例えば、北海道で最も多い羽田-札幌(新千歳)線は片道1時間半で、朝早くから夜遅くまで多くの便があります。新千歳空港~札幌駅は鉄道で最速37分。札幌市内の観光だけなら公共交通機関だけで事足ります。ちょっと郊外で自然を満喫したいなら、空港でレンタカーを借りましょう。 函館ベイエリアにある「金森赤レンガ倉庫」(画像:シカマアキ) 東京から最も近い北海道である函館もおすすめ。函館空港発着のバスも多くあります。寿司をはじめとした海鮮やスイーツはとても美味しく、函館山、五稜郭、ベイエリアといった見どころはすべて函館中心部にあって路面電車で簡単に移動できます。街がコンパクトなので、空港からタクシーで移動してもそこまで高くありません。 一方、羽田-那覇線も多くの発着便があるものの、片道2時間45分かかります。ただ、那覇市内とその周辺だけであれば、なんとか行けます。例えば、那覇空港から近い「瀬長島」は路線バスまたはタクシーで行けて、おしゃれなカフェやショップ、美しい海が見られてリゾート気分が満喫できます。特に冬は、暖かい沖縄の風に触れるだけで癒し効果抜群です。 飛行機の日帰り旅行を少しでも安くするには? 飛行機=高いというイメージがあります。それも事実ですが、安くできる方法も。日帰りであれば「航空券を早めに予約する」ことです。一般的に出発75日前、55日前といった「早割」と言われる運賃です。例えば、JALの羽田-新千歳線(大人片道)の場合、普通運賃は41,890円、早期購入割引だと最安11,400円まで下がります。スカイマークやエアドゥの場合、片道1万円を切ることも。ANAやJAL以外を利用する手段も考えましょう。 ただ、早期購入だとキャンセルした場合の取消手数料として、運賃の半分ほど取られるのに注意。また、朝や夜などは日中よりビジネス利用も多いため、やや高めです。逆に、早朝便や深夜便が最安値の場合も。羽田空港への交通の便が良い沿線に住んでいて、駅から始発に乗って行ける人ならチャンスと言えます。また、平日の中日が最も安く、大型連休や年末年始などの繁忙期を避けるのも鉄則。 JAL「どこかにマイル」は日帰り旅行も可能(画像:シカマアキ) さらに、JALのマイルがある程度貯まっているなら「どこかにマイル」がおすすめ。往復6000マイルで4つの行き先を見て申し込むと、翌日などに行き先決定の連絡が来ます。出発や到着の時間帯も選べ、日帰りでも利用できます。筆者が一度利用した際は、札幌(新千歳)・沖縄(那覇)・石垣などの中で、決まった行き先は沖縄(那覇)でした。流行りの「旅ガチャ」感も楽しめます。
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