既婚女性の3割、夫に「自分の貯金額を言わない」の現実
「配偶者の正確な収入を知らない」 日々の生活費をはじめ、住宅ローンに子どもの学費。お金は何かと出ていくもので、愛だけでは暮らしていけません。生涯と共にする約束を交わす際にも、少なからず、互いの収入に関して、目を向ける機会もあるでしょう。ですが、「配偶者の正確な収入額は知らない」――。そんな夫婦も結構いるようです。 お金は不可欠(画像:写真AC) ゲンナイ製薬(千代田区有楽町)が既婚女性1917人を対象に行った調査で、「ご主人の収入を正確にご存知ですか?」「あなたの収入をご主人はご存知ですか?」の2つの質問へ「知らない」と回答した人が、それぞれ3割以上にのぼりました。 また、「夫婦の貯蓄額をご主人は把握していますか?」という質問に対し、最も多かった回答は「なんとなく把握している」で45.9%。次に多かったのが「あまり把握していない」で22.5%でした。 さらに、1割以上にあたる11.9%の女性が、夫は「まったく把握していない」と回答。なお「完璧に把握している」と回答したのは、19.8%でした。 「大まかな金額感はつかんでいても明確な数字まではご存知ないご主人が多いようです」(ゲンナイ製薬) 夫婦の貯蓄額「夫が完璧に把握している」は2割以下「夫婦の貯蓄額を夫が完璧に把握している」と回答した379名を除く1538人に、その理由を聞いた調査では、夫が「貯蓄額に興味がないから」(言わなくてもいい)との回答が、最も多い30.2%でした。次に続くのは「知られたくないから」で18.8%。「細々したことに使ってしまうから」は16.0%、「大きな買物をしてしまうから」は5.1%でした。 「『興味がない』と答えた方以外、理由はさまざまながらも、具体的な貯蓄額はご主人に『言いたくない』という傾向がみられました」(ゲンナイ製薬) とはいえ、金銭事情を細かに把握するか否かは、「夫婦関係の満足度」には、ほとんど影響を及ぼしていないようです。 先述した1538人に、夫婦関係の満足度を5段階評価で尋ねたところ、最も満足度が低い数値「1」を答えた人はわずか1.2%だったとのこと。満足度の高い「5」と「4」がそれぞれ38.8%にのぼり、おおよそ8割が「夫婦関係に満足している」という結果となりました。 正確にお金を把握せずとも、夫婦関係は成立する――。もしくは、そもそも前提として、お互いへの信頼があるからこそ、金銭をきっちり把握せずとも成立し得るのかもしれません。
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