コンビニの「限定ビール」、セブン・ファミマ・ローソンどれがおいしい? 記者が飲み比べてみた
ついつい買っちゃう誘惑のコンビニビール コンビニでキンキンに冷えたビールを買い、家でプシュッ。この瞬間を、仕事終わりの楽しみとしている人も多いのではないでしょうか。「買う予定じゃなかったのに、ついついカゴに入れてしまっていた……」という人もいるかもしれません。 ローソンがヤッホーブルーイングと共同開発したビール「僕ビール、君ビール。満天クライマー」(2019年5月16日、高橋亜矢子撮影) 近年、コンビニ各社は大手ビールメーカーとの共同開発に着手しており、「他のコンビニでは手に入らないビール」も登場するようになりました。どのコンビニでどんなビールが手に入り、どんな味わいが楽しめるのか。記者が調べてみました。 発売日まで「味はひみつ」! ローソンで買える共同開発ビール発売日まで「味はひみつ」! ローソンで買える共同開発ビール ローソン(品川区大崎)では、クラフトビールの製造メーカー・ヤッホーブルーイングと共同開発した「僕ビール、君ビール。」(350ml:税込288円)が販売されています(一部店舗を除く)。 「僕ビール、君ビール。」は2014年10月に販売をスタートした、新鮮な若い果実のようなアロマと、キリリと効いたホップの苦みが特徴的なクラフトビール。缶に描かれたキャラクター「かえる君」が目印です。 これまでに、シリーズ商品として「僕ビール、君ビール。よりみち」や「僕ビール、君ビール。流星レイディオ」なども数量限定で販売されており、2019年5月21日(火)には、「僕ビール、君ビール。満天クライマー」が新登場します。 そんな「僕ビール、君ビール。満天クライマー」の特筆すべきところは「発売まで味はひみつ」なこと。香味の詳細は5月24日(金)、一般公開を予定しています。 「先入観が極力ない状態で飲むことで、新しいビールに出会うワクワク感を体感し、クラフトビールの楽しさを広く知ってもらえたら、と考えています」(ヤッホーブルーイング) ですが「具体的な香味の詳細は伏せ、できるだけ抽象的な表現で紹介」することは可能とのこと。一足先に飲んでみました。以下、できる限り「抽象的」に表現してみます。 これからの季節、BBQのお供に良いのではと思う一方で、それ以上に、花火を眺めながら飲むのが似合いそうと感じます。色でいうなら水色か黄緑。山っぽいか海っぽいか、と聞かれたら、どちらにも似合いそうです。 なお、「僕ビール、君ビール。満天クライマー」は、まだ発売前ですが、ヤッホーブルーイングのレストランで、都内に8店舗ある「よなよなビアワークス」で、すでに楽しむことが可能です。発売後は、ローソンのほか、ポプラや成城石井(一部店舗を除く)などでも購入できます。 ファミリーマートでは、大人の味わいが楽しめる!ファミリーマートでは、大人の味わいが楽しめる! ファミリーマートでは、2019年5月現在、サッポロビールと共同開発した「至福の香り」(350ml:税込223円、500ml:292円)が数量限定で販売されています(一部店舗を除く。なくなり次第終了)。 「至福の香り」(2019年5月16日、高橋亜矢子撮影)「至福の香り」の特徴は、ビールらしい苦味とフルーティーでさわやかな香りとのこと。飲んでみたところ、グレープフルーツを彷彿とさせる味わいで、キリッと爽やかな苦味。その奥にほんのり甘みも感じます。口に含むと、香りが、体の中でじわじわと広がっていく体感を覚えました。 なお「至福の〇〇」シリーズは今回で5弾目。今までに販売された、「至福の苦み」(2016年6月)、「至福のコク」(2017年1月)、「至福のキレ」(2017年8月)、「至福の深み」(2018年10月)も好評で、特に40代~50代のビール好きの人からの支持が強いといいます。 同シリーズの開発経緯について、ファミリーマートの広報担当者は、「コンビニにおける『ビール』カテゴリの構成比は、市場全体に対して大きく、競合他社との差別化の為には、ビールジャンルへの更なる取り組みが重要と考えておりました。 そういった背景のなか、ファミリーマートの商品開発のこだわりと、サッポロビールのモノ造りへの想いや信念を合致させることで、他のコンビニには真似できないオリジナル商品を開発し、圧倒的な差別化を図るため、ビアサプライズシリーズを開発し、発売しました。今後も、さまざまな商品開発を行っていく予定です」と話します。 セブンイレブンには、軽やかさが心地良い「一番搾り」が登場セブンイレブンには、軽やかさが心地良い「一番搾り」が登場 セブンイレブンでは、キリンビールと共同開発した「キリン一番搾り 清澄み(きよすみ)」(350ml:税込221円、500ml:286円)が販売されています(一部店舗を除く)。コンセプトは、軽さが心地よい「一番搾り」。氷点下貯蔵により、澄んだ滑らかさを実現しているといいます。 「キリン一番搾り 清澄み」(2019年5月16日、高橋亜矢子撮影) 飲んでみたところ、想像以上のみずみずしさ。天然水のようなピュアさを感じます。雑味がなく、軽くてすっきり。喉をすうっと通っていきます。名前の通り「澄んだビール」なのだなぁと感じ入りました。 共同開発について、セブン&アイ・ホールディングスの担当者は「メーカーの製法技術を活用することで、新たな価値を持った、差別化された限定ビールを開発し、ビール市場の活性化を目指しています」と話します。 なお、セブンイレブンでは、共同開発ではないのですが、コンセプトを共に考えたという「ザ・プレミアム・モルツ ディープアロマ」(350ml:税込262円・500ml:341円)も販売されています(一部の地域を除く)。 「ザ・プレミアム・モルツ ディープアロマ」は、夕夜間にビールを購入するユーザーの「一日の締めくくりにリラックスしたい」というニーズに応えるべく開発されたもので、「心和む熟成香」を特徴としています。 こちらも飲んでみたところ、重厚感を感じました。後味が残りますが、くどくはなく、苦味も少なめ。一気飲みはもったいない! ゆっくり味わいたいビールだと感じました。 上記のセブンイレブンで購入可能なビール2種は、セブン&アイグループの酒類取扱店でも購入できます(一部店舗を除く)。 全部飲み比べてみて、思うことは全部飲み比べてみて、思うことは 最後に。全部飲み比べてみての総評です。一番個性的だと感じたのは、ローソンで購入可能なヤッホーブルーイングのクラフトビールでした。一方、セブンイレブンやファミリーマートで手に入るビールは、そっと日常に彩りを添えてくれる印象。 あくまでも、ざっくりとした私感ですが、クラフトビールはリフレッシュ、そのほかのビールはリラックス……というイメージを抱きました。 軽い口当たりだったのは、ダントツでセブンイレブンの「キリン一番搾り 清澄み」。フルーティーな味わいが好きという人には、ファミリーマートの「至福の香り」はたまらないのでは? と思います。その時の気分に合わせて、味わうのが良さそうです。 これからますますビールが美味しくなる季節。ぜひ、コンビニビールを賢く活用しながら、楽しいビールライフを過ごしてみては。
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