初心者でも全然怖くない! 気軽に行けるスタイリッシュな都内「本格派そば店」5選
歴史・論評ともに奥深く、素人はなかなか入りにくいそばの世界ですが、都内には気軽に訪れることができる名店もあります。今回は都内の5店を紹介します。そば屋の始まりは360年前 私たちの生活でなじみの深い料理のひとつが「そば」です。100年以上続く老舗店や駅のホームで手軽に食べられるお店など、東京都内には数えきれないほどのそば屋が存在しています。そんなそばですが、いつごろから庶民の生活に浸透し、普及していったのでしょうか? 日本麺類業団体連合会・全国麺類生活衛生同業組合連合会(ともに千代田区神田神保町)のウェブサイトによると、そば屋の始まりは、寛文年間(1661~1673年)に登場した「けんどんそば」だとされています。 その後、二八そばの登場や夜そば売りの普及によって、江戸っ子の間でそばが普及していきました。せっかちだった江戸っ子にとって、そばは気軽におなかを満たすのにぴったり。このようなさまざまな理由が重なり、そばは瞬く間に人気となりどんどんお店が増えていったと言われています。 今回は東京都内にあるそば屋のなかから、筆者がおすすめするお店を五つご紹介します。まだ30歳の筆者が語るのはおこがましいほど深いそばの世界ですが、新しいお店との出会いを楽しんでみてください。 1.銀座 sasuga 琳 まず始めにご紹介するのは、地下鉄宝町駅から徒歩3分の「銀座 sasuga 琳」(中央区銀座)。 そばの香りも存分に楽しめる「銀座 sasuga 琳」の10割そば(画像:あんちゃん) そばは細めの10割で、一口すする度にそばの香りが鼻を抜けていきます。こちらのお店では、そばだけでなくうどんにもこだわっています。「銀座うどん」と名付けられたうどんはコシが強く、のど越しも抜群です。 さらにおすすめなのは「プリン」。ちょっと固めのプリンの上に乗っているのは、なんとそば茶です。ほろ苦いカラメルと一緒に食べるとそば茶の食感がよいアクセントとなっており、和とも洋とも言えない初めての味を体験できることでしょう。プリンはお土産として購入できるので、絶品プリンをぜひご自宅でも楽しんでみてください。 2.布恒更科2.布恒更科 続いては、JR大森駅や京浜急行大森海岸駅から徒歩圏内の「布恒(ぬのつね)更科」(品川区南大井)です。 季節の変わりそばも人気の「布恒更科」(画像:あんちゃん) こちらのお店では、「更科そば」の特徴でもある透き通った白いそばを味わえます。さらに更科そば伝統でもある「季節の変わりそば」も人気。季節の食材が練りこまれたそばは、見た目や香り、味で季節を感じることができる一品です。 そばがおいしいのはもちろんのこと、筆者のおすすめは鳥くわ焼き。コクのある甘辛いタレがたっぷり絡んだ焼き鳥は食欲がかき立てられる味で、脇に添えられたすだちを搾れば爽やかな香りも一緒に楽しめます。 季節ごとに違った味わいのそばを食べられる「布恒更科」で、新しいそばに出会ってみませんか。 3.打心蕎庵 続いては、下北沢の「打心蕎庵(だしんそあん)」(世田谷区代沢)です。 料亭のような雰囲気も楽しめる「打心蕎庵」(画像:あんちゃん) JR下北沢駅から10分ほど歩くと、閑静な住宅街の中に趣のあるのれんが見えてきます。日本料理店のような落ち着いた店内からは手入れの行き届いたお庭やそば打ち所が見えるため、料理が来るまでの待ち時間も楽しみながら過ごすことができるはず。 複数種類の産地のそば粉を使用しているため、そばの食べ比べというぜいたくな体験をすることもできます。またこちらのお店の「すだちそば」は、数多くのファンがいる人気の一品です。すだちの爽やかな風味と甘みのあるそばは相性抜群。さらに熱々ふわふわの「だしまき」や天ぷらもおすすめです。 気軽に旅行ができないこんなご時世だからこそ、下北沢で旅行気分を味わってみては? 4.青山 川上庵 次にご紹介するのは、おしゃれなお店が多く立ち並ぶ青山にある「青山 川上庵」(港区南青山)。青山のほかに麻布にも店舗がある、軽井沢が本店のそば屋です。 クルミだれせいろが人気の「青山 川上庵」(画像:あんちゃん) 店内は黒を基調としたモダンな雰囲気で、どこか高級感も感じられます。 こちらのお店を訪れたらぜひ食べていただきたいのが、「クルミだれせいろ」。一見するとごまダレのようですが、そばを付けて食べればクルミの香ばしさが口いっぱいに広がります。 そばにぴったりの信州の地酒も数多く取りそろえられているので、緊急事態宣言が開けたら、そばとともにおいしいお酒を味わいに足を運んでみてくださいね。 5.かんだやぶそば5.かんだやぶそば 最後にご紹介するのは、JR神田駅から徒歩6分の「かんだやぶそば」(千代田区神田淡路町)。 芝えびたっぷりの天たねも絶品の「かんだやぶそば」(画像:あんちゃん) 日本そばの三大系統のひとつである「藪(やぶ)そば」が食べられる、1880年(明治13年)創業の老舗そば屋です。2014年に新築された2階建ての建物は、日本家屋のよさを感じられる造りが魅力。1階席では緑を眺めながら食事を楽しむことができ、2階席には個室もあります。 そば粉10、小麦粉1の割合で作られたこのお店のそばは、うっすら緑色をしているのが特徴です。藪そばの特徴でもある辛口のそばつゆを付けて食べると、そばのおいしさがさらに引き立ちます。 そばと一緒に映っているのは、芝えびをごま油でかき揚げにした「天たね」。外はサクサク、なかにはぷりぷりのえびがたっぷり入っており、天つゆとの相性も抜群です。週末には行列ができることもありますが、席数も多いのであまり待たずにおいしいそばを食べることができます。 奥が深いそばの世界 9月現在、東京都内には緊急事態宣言が発令されています。営業時間が変更となっている場合があるため、訪れる際は各店舗の公式ウェブサイトを確認するのをお忘れなく。 しっかり感染症対策を行って、解除後においしいそばをおなかいっぱい食べてリフレッシュしてください。 今回は、筆者が訪れたことのある東京都内のそば屋をご紹介しました。この記事を読んだ人にも、ご自身のお気に入りのそば屋があることでしょう。あなたにとっての名店はどこですか?
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