20年同じ地図を使い続けて街をさ迷い歩く男性を描いた漫画「情報は新しければいいってもんじゃない」
東京スカイツリーじゃなくて、まだ「東武館」 前野コトブキさんは東京在住50余年のイラストレーターで、これまでにビジネス書籍からテレビ番組内のフリップイラストまで幅広く手掛けてきました。会社員時代からのダブルワークを含めるとその歴は25年。そんな前野さんが描くアーバンライフメトロ・オリジナル4コマ漫画。今回のテーマは「だいぶ前の東京地図」です。 前野コトブキさん自身の体験を基に描いた漫画のカット(前野コトブキさん制作)――前野さん、今回の作品を作った背景を教えてください。 そりゃあもう、アナログおじさんの「魂の叫び」を誰かに聞いてほしかったからですよ(笑)。 ――魂の叫びですか(笑)。それはそうとスマートフォンではなく、いまだにガラケーを使っているんですね。何かこだわりがあるのでしょうか。 え~っと、こだわっているわけじゃないんです。スマートフォンに切り替えるタイミングを逃したというか。ぶっちゃけ、人のスマートフォンを見せてもらっても、情報が画面の小さい中に詰め込まれている感じがお腹いっぱいで……「情報の波」に酔っちゃうんですよね。 ――これまた古い地図を使っていますね。新版を買わないのでしょうか。 これまた買い替えるタイミングを逃して……でも意外と面白いですよ。副都心線が完全開通していなかったり、東京スカイツリーが跡形もなかったりとか。今使っている地図なんて、東京スカイツリーじゃなくて「東武館」って書いてありますから(笑)。 ――そんな古い地図使って、仕事に支障をきたさないのでしょうか。 変わっているのはビルの名前くらいで、道も大きく変わっていないですからね、支障は特にないですよ。プラス、街に設置してある地図と照らし合わせて使えば、まったく問題なし! ――グーグルマップのような、ローカル検索サービスは使わないのでしょうか。 家のパソコンやタブレットでは、もちろん使ってます! ――再開発などで建物がなくなっていたとき、どんな気分になるでしょうか。 歌舞伎町のコマ劇場近辺の変わりようは、ちょっとセンチメンタルな気分になりましたね~。学生の頃、良く行ってましたから。 ――漫画の読者にひと言お願いします。 情報は新しければいいってもんじゃないですよ。以上!
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