今夏、ファミマが“カレー味”に全集中! 気合いの「23商品」投入するワケ
街を歩けば必ず見かけるコンビニ。大手3社のひとつファミリーマートは、2021年夏『ファミマ 夏のカレー祭り』と題した期間限定企画を展開します。なぜカレー? なぜ23種類もの商品を? 狙いを探るべく同社の担当者を取材しました。東京都内には2456店ものファミマが コンビニ大手3社のひとつ、ファミリーマート(港区芝浦、以下ファミマ)。 同社のウェブサイトによると2021年6月30日現在、店舗数は国内に1万6638店。東京都内には実に2456店が軒を連ねます。 コンビニ大手3社のひとつ、ファミリーマート。この夏はカレーだらけに?(画像:ULM編集部) たとえば、数多くの企業や官庁街を擁する千代田区内には110店舗。同区の面積(11.66平方キロメートル)で割ると、1平方キロメートル当たりに約9.4店のファミマがあるという計算に。 どのくらい多いのかと言うと、皇居の広さが約1.15平方キロメートルですから、皇居内におよそ9店ものファミマが立地しているのと同じということになるのです。 都心を歩けば、ファミマに限らずコンビニが数十mおきにある、なんていう光景は当たり前。ちなみにセブン-イレブンは都内に2813店(同年6月末時点)、ローソンは同1692店(同年2月末時点)。 あらためて言うまでもなく、コンビニは私たちの日々を支える重要な生活インフラとして都内・国内に根付いています。 さて、そんなファミマは2021年9月に創立40周年を迎えます。節目の年に「40のいいこと!?」と銘打って、さまざまな企画を展開中。そのひとつとして7月20日(火)からスタートするのが『ファミマ 夏のカレー祭り』と題した期間限定のキャンペーン企画です。 カレー味の商品が全部で23種類も登場し、「ファミマといえばカレー」「カレーといえばファミマ」というイメージの定着を図るとのこと。 ファミマがカレーに掛ける情熱とは? 企画担当者に話を聞いてみました。 カレーライス、パン、焼きそば、ナポリタン……カレーライス、パン、焼きそば、ナポリタン…… 2021年7月上旬、港区芝浦の本社で開かれたファミマのカレー商品展示会。新型コロナの感染対策を万全にした会場には、カレーライス、カレーパン、カレー焼きそば、カレーナポリタン、カレーおむすび、カレーコロッケなどなど、多彩な顔ぶれが一堂に会しました。 カレーライスひとつ取っても、定番の欧風カレーから、トマトの酸味が利いたバターチキンカレー、パウチタイプのビーフカレーにグリーンカレーまで、実にさまざま。 気合いと気迫を感じるファミマ「カレー祭り」のラインアップ(2021年7月8日、遠藤綾乃撮影) さらに、主食用のメニューだけでなくスナック菓子やサラダ商品といった、カテゴリー横断的な展開が今回の特徴で、期間中にファミマへ行けばどの陳列棚にもひとつはカレー関連商品が置かれている、というまさに祭り状態になりそうです。 同社担当者によると、特に推したい商品は、ひとつが「スパイシーカレーいなり寿司」。 おいなりさんの甘い皮と、複数のスパイスを利かせたカレー酢飯が絶妙な調和を生み出す和洋(和印)折衷、未体験の味わいです。 もうひとつは「チーズ イン カレー ファミチキ」。 累計販売個数15億個超を誇るおなじみファミチキに、カレーのルーとチーズをはさみ込んだこだわりの1品。少しピリ辛なカレーの風味をチーズがマイルドに包み込む、ファミチキ・ファン必食の仕上がりとなりました。 「カレー味ってなんでもおいしい。」「カレー味ってなんでもおいしい。」 さて、これほどまでにカレーに注力するファミマの2021年夏(キャンペーン期間は7月20日~8月9日)。なぜカレーなのか? どんな客層を狙っているのか? 同社担当者は、 「カレーは世代を問わず皆が大好きなメニュー。そして、ご飯にもおかずにもお菓子にもおつまみにもなる万能なフレーバーです。いろいろな客層の型にご利用いただきたく、たとえばお酒好きな人ならおつまみ、野菜を取りたい人ならサラダと、幅広い商品をそろえました」 と話します。 「(同企画の)キャッチコピーは、ずばり『カレー味ってなんてもおいしい。』です!」。 「カレー祭り」で登場するカレー商品の数々(2021年7月8日、遠藤綾乃撮影) 確かに、カレーを嫌いという人はおよそ出会ったことがありません。そんな“国民食”によるワンフレーバー・ジャックとも言える同企画。 当然ながら、新奇性や面白さだけでなく味にもきっちりこだわりました。 たとえばスパイスカレー系の商品は、ガラムマサラ、クミン、カルダモン、コリアンダーなど複数のスパイスで味付けした本格的な風味を楽しめます。 ウインナーとポークカレーを包んだピザサンドと、チーズ入りのカレーパンは、人気カレーチェーンCoCo壱番屋の監修です。 ファミマの企画はいつも面白いファミマの企画はいつも面白い ファミチキを擬人化した「ファミチキ先輩」。タレントの香取慎吾さんがかっぽう着を着て女装する「お母さん食堂」シリーズ。「帝京平成大学のここがすごい!」など耳に残って離れない店内放送。 ファミマというと、いつもちょっと変わったことを展開しているコンビニ、というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。 この夏のカレー祭りも、そんなファミマ・スピリットの表れのよう。 担当者は、 「クスっと笑えるコンセプトのプロモーションというのは、確かに多いかもしれません。今回も、過去にないほどの商品数を展開することで『またファミマが何か面白いことをやっているな』『今日はカレーが食べたいな。カレーといえばファミマがキャンペーンをやっていたな』と思い出してもらえたらと考えています」。 ファミマが投げてくる思いもよらぬ“変化球”。この夏も私たち消費者を楽しませてくれるはず。ただ繰り返しになりますが、どの商品も味はピカイチの直球ストレートです。
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