店内全てテープ、使い方は無限大!マスキングテープ専門店「mt lab.」が楽しい
2018年9月19日
お出かけ浅草エリアにある、マスキングテープ専門店「mt lab.」。店内には、使い勝手のよい無地やかわいい柄物、光沢のある素材から限定品まで、約400種類のマスキングテープが集結しています。
なぜ、マスキングテープは「雑貨」になったのか
ところでこのマスキングテープ。2000年代初頭までは、こんなにもたくさんの色や柄はありませんでした。もともとは、塗装をする際、ほかの場所を汚さないようにするためや、梱包の際、中身を識別するための「業務用」として作られ、使われていたためです。
ですが、そんなマスキングテープを「かわいい」と感じ、さまざまな種類を集め、新しい使い方を楽しむ人たちが現れました。
ある日突然届いた「工場見学がしたいです」
新しい使い方を楽しみはじめたのは、普段は、ギャラリー運営やクラフト制作などを営む3人の女性。3人はある日、現在「mt」を展開しているカモ井加工紙(岡山県倉敷市)に「工場見学がしたい」とメールを送りました。
カモ井加工紙は、1923(大正12)年、ハエトリ紙の製造からはじまり、さまざまな粘着テープをつくってきていましたが、当時は今のような商品展開はなく、マスキングテープは工業用のシンプルなもののみ、製造していました。
工場を見学……? 突然の出来事に、カモ井加工紙の担当者は戸惑い、返信を保留していたところ、2回目のお願いとともに「冊子」が届きました。その中にあったのは、カモ井加工紙にとって、見たことのないマスキングテープの姿だったといいます。
3人はマスキングテープをコラージュした「Masking Tape Guide Book」という自主制作本をつくっていました。その次回作の中に「工場見学記」を載せたいと考え、複数の会社に連絡を試みていたのだそうです。根底にあったのは「マスキングテープが好き」というパッションでした。

わからない世界だけど、おもしろいのではないだろうか――。そう感じたカモ井加工紙は3人を工場見学に呼ぶことに。当日彼女たちは「マスキングテープの透け感や、手でちぎった感じがかわいい」など、今までのカモ井加工紙の歴史にはなかった視点からの言葉を連発したそうです。
色の展開がかわいいという意見もでました。そして、できれば、今のラインナップにはないようなピンクや、かわいらしいオレンジ、もうちょっと渋い色などがあったらうれしいという声も。
その様子を新鮮に受け止めたのが当時の常務取締役でした。まずは2008年、雑貨として無地の「20色セット」を発売してみることに。これが「mt」のはじまりでした。結果は好評。その後、何度も思案とアウトプットを繰り返し、今にいたっているといいます。

●mt lab.(エムティ ラボ)
・住所:東京都 台東区寿3-14-5 1F
・交通アクセス:都営大江戸線「蔵前駅」A5出口から徒歩約3分、東京メトロ銀座線「田原町駅」から徒歩約8分
・営業時間:10:00~12:00、13:00~19:00
・定休日:月、火曜日
※掲載の内容は、記事公開時点のものです。
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