カリスマ率いる銭湯が「洞窟」に大変身! テーマは「桜」、ライブペインティングで

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カリスマ率いる銭湯が「洞窟」に大変身! テーマは「桜」、ライブペインティングで

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近年メディアを賑わせる高円寺の銭湯・小杉湯。その小杉湯で「桜」をテーマにしたイベントが行われます。

ライブペインティングと日本画ワークショップを開催

 銭湯イラスト集「銭湯図解」(中央公論新社)を2月に発表し、ドキュメンタリー番組「情熱大陸」(MBS)に出演するなど、現在注目を集める塩谷歩波(えんや・ほなみ)さん。そんな彼女が番頭を務める小杉湯(杉並区高円寺)で2019年3月28日(木)、銭湯の空間を生かしたアートイベント「HANAMI CHILL ART(ハナミ・チル・アート)」が開催されます。テーマは「桜」。いったい何が行われるのでしょうか。

イベントが行われる小杉湯の看板(画像:小杉湯)



「HANAMI CHILL ART」を手掛けるのは、2018年に小杉湯で行われた「着衣で混浴するビーズ風呂」を企画したいどばたアート(渋谷区渋谷)。イベントを通して、「暮らしの中に彩りを与える」アート本来の役割を活かし、参加者同士のコミュニケーションを生み出すことが目的です。

 パフォーマンスを行うのは東京藝術大学(台東区上野公園)で美術を学んだメンバーで構成された「nens (ネンズ)」。

 イベントは昼の部(14時~16時)と夜の部(19時30分~21時30分)の2部制で、ライブペインティングと日本画のワークショップがそれぞれ行われます。

 昼の部のライブペインティングは「桜と富士山」がテーマで9.1cm×18.2cmのパネル2枚に、夜の部は「桜と高円寺」がテーマで180cm×180cmの屏風2組に描かれます。

 夜の部は、銭湯内の照明を落とし、LEDキャンドルとスポットライトを使って教会や洞窟のような雰囲気を演出しながら、カントリーミュージシャンの増子周作さんらによるギターとピアノの生音ライブをバックに行われます。

作成した作品は持ち帰り可

 ワークショップは、日本画に使われている伝統的な技法に触れながら、子どもから大人まで楽しめる内容に。

 昼の部(事前予約制。定員20~30人)は「裏彩色(うらざいしき)」で和紙と染料で「花」を、夜の部(同。定員40人)は銀箔で装飾された短冊を硫化させることで「花」を描きます。

ライブペインティングの様子(画像:いどばたアート)



 裏彩色とは、絵絹(日本画を描く際に使う薄地の絹織物)の裏側からも彩色する技法で、色をぼかして柔らかい印象を表現する効果があります。

「にじみ止めがされていない和紙に、日本画で使われるドーサ液(透明な液体でマスキングの役割を果たす)で絵を描きます。乾燥させて裏から染料を塗ると、ドーサ液で描いた図像が染料の色彩の中に浮かび上がり作品に。自分の思った通りの画面になることもあれば、思いがけない変化が起こり素晴らしい表現になることもあります。日本画の素材や表現に触れながら、春を感じる『花』の作品を作ってほしいです」(いどばたアート)

 硫化とは硫黄を使って焼く技法です。「銀箔を押してある和紙の短冊にそれぞれの好みの花の型紙でマスキングをします。その上から硫黄を使いアイロンで熱を加えることで、銀が硫化し、変色してマスキングした花が浮かび上がり作品になります。銀の硫化を楽しみながら作ってもらえたら」(同)

 なお、参加者はワークショップで作った作品を持ち帰ることができます。

 そのほか、男湯と男女両脱衣所には「銭湯」をテーマにした7人の作家(Snさん、伊藤慧さん、大河原健太さん、つのだふむさん、神戸勝史さん、杉山佳さん、林宏樹さん)の作品も展示されます。

 いどばたアートは「銭湯は日常の緊張から解放される場であり、そこで生じるコミュニティもあります。心をも裸にし、人と人とをつなぐ銭湯で、もっとたくさんのアートを鑑賞できたら、今までとは違うアートの捉え方もできるのでは」としています。

●HANAMI CHILL ART(ハナミ・チル・アート)
開催日時:2019年3月28日(木)
開催時間:昼の部(14:00~16:00)、夜の部(19:30~21:30)
入場料:昼の部1500円(前売り、共通入浴券込み)、夜の部2000円(前売り、ワンドリンクと共通入浴券込み)。当日はともに500円アップ
会場:小杉湯(東京都杉並区高円寺北3-32-2)。収容人数は約70人
アクセス:中央線「高円寺駅」から徒歩5分

※掲載情報は2019年3月時点での情報です。

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