江戸の町に築かれた「領域展開」 人気作『呪術廻戦』にも通じる歴史的“結界”の痕跡とは

2021年のヒット作『呪術廻戦』。その中で描かれる「領域展開」という技は、かつて江戸の町を築く際に用いられた考え方にも通じるものがあります。今も東京の街に残る痕跡をたどります。


江戸は神々に囲まれた領域だった?

 そもそも、なぜ幕府は江戸に開かれることとなったのでしょうか。

 現在の東京といえば、言わずと知れた大都会。しかし徳川家康が入るまで、江戸は湿地だらけの未開の土地でした。

 そんな江戸が政治の中心地に採用された背景にあったのは、天海(てんかい)という僧の献策でした。

辻岡文助・編『徳川家康一代記 下』明治14年(画像:国立国会図書館デジタルコレクション)




 天海は家康から3代にわたって将軍に仕え、ブレーンとして活躍した天台宗の僧侶です。家康から厚く信頼され、政治における宗教的な部分に携わりました。

 幕府が開かれるにあたって、天海は関東各地の地相をチェックします。そして江戸こそが、幕府の場所にふさわしいと結論づけたのです。

 天海が江戸を選んだ根拠となったのが、風水における「四神相応(しじんそうおう)」の考えでした。

 四神とは、青龍(せいりゅう)、白虎(びゃっこ)、朱雀(すざく)、玄武(げんぶ)という4体の神のこと。そして、東に青龍が宿る川、西に白虎が宿る道、南に朱雀が宿る水面、北に玄武が宿る山がある土地こそが、四神相応の地、つまりよい土地とされています。

 江戸の場合、東に平川、西に東海道、南に江戸湾、北に富士山が見える麹町台地がありました。つまり四神相応の条件を満たす場所だったのです。

 こうして、四神に護られる「領域」のなかに、政治の中心地が置かれることとなりました。

三つの寺社による鬼門封じ


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