SDGs実現で再注目も 企業の社会的責任(CSR)が何度もブーム・沈静化を繰り返してきたワケ【連載】これからの「思考力」の話をしよう(8)

歴史の風雪に耐えた基礎的な理論・フレームワーク(思考の枠組み)を紹介し、現在でも色あせないその魅力について学んでいく連載シリーズの第8回。最終回の今回紹介する理論・フレームワークは、「CSRとCSV」です。


エコピープルの出現に期待

 CSVによってCSRが日本企業に定着するのでしょうか。カギになるのが、従業員です。免罪符型のCSRの主役は経営者です。例えば経営者が「よし寄付をしよう」と意思決定すれば、即座に実行し、完結します。

 しかし、CSVの場合、事業活動を担って、実際に利害関係者と向き合うのは従業員です。従業員がCSVの意義を理解し、主体的に工夫して取り組むようになれば、継続的な活動になり、社会に貢献することができます。

 CSVに主体的に取り組んで成果を上げている従業員の例として、私の知人、林啓史さんの活動を紹介しましょう。

千代田区九段北にあるバスクリン本社(画像:(C)Google)

 バスクリン(千代田区九段北)に勤務する林さんは、通常の会社業務に加えて、6年前から有志とともに、メイン工場の工場排水が流れる瀬戸川(静岡県)の水環境を調べる取り組みを行っています。また入浴剤の研究者としての経験を生かして、小学生低学年向けに水の大切さを伝える講義も行っています。

 さらに、中小企業診断士である林さんは、東京商工会議所で環境やSDGsを学んでもらえる創業支援セミナーを開催し、好評を博しています。こうした取り組みが評価されて、林さんは2020年、東京商工会議所が主催する「エコ検定アワード」のエコピープル部門で優秀賞を受賞しました。

 CSRがまたまた一過性のブームに終わるでしょうか、それとも日本企業の新しいスタンダードとして定着するのでしょうか。林さんのようなエコピープルが出現することや企業がエコピープルを育てることにかかっていると言えます。


【画像】環境保全のために、「すでに行動している人」は全体の何割?

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